TOP日本のプロレス全日本プロレス 1980年代の大会 →Best of 1980

全日本プロレス:Best of 1980の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@CC公式戦:ジャイアント馬場vs.ジャンボ鶴田(4/18/80)
 (最初の15分が丸々カット。)
 サイコロジーが武器の馬場の試合において
 この編集は幾ら何でもひどい。

 とはいえ馬場の衰えもあるのでしょう、
 鶴田との差は小さくなっていて、
 ストーリー性が弱めで一進一退を
 主要な売りに据えて作っています。

 とはいえ衰えたといっても
 馬場は鶴田のドロップ・キックで
 場外転落受けを見せたりと唸る所も多い。

 鶴田が勝つのでは、と期待させて
 次の瞬間には馬場の壁は高い、と絶望させてと
 上手く勝敗の行方の興味を引き出していました。

 中々良い試合。
 (執筆日:5/?/20)

ACC決勝:ジャンボ鶴田vs.ディック・スレーター(5/1/80)
 序盤は安定したレスリング。
 一極攻めに繋げる気はなくても
 それぞれ軽い狙いをセットし理を通しています。
 鶴田が場外へのリバース・スープレックスを決めた所から中盤。
 ここから鶴田が自分の体格を活かしながら腰攻め。
 スレーターもリング内へのブレーン・バスターから反撃。
 80年で内容は地味でしたが充実していましたね。
 それぞれの見せ場を用意しテンポ・アップもできていました。
 クライマックスはスレーターが眼帯から出血して盛り上がりました。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:5/20/12)

BRWTL決勝:ファンクスvs.ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田(12/11/80)
 序盤は大技不発の牽制で火花を散らします。
  
 孤立する鶴田への脚攻めや
 派手な場外転落受けを見せたテリーへの腰攻めなど
 短期的シーンのトピックを決めつつ、
 合間ではスリリングな攻防も作れていますね。

 ただロング・マッチ=凄い試合信仰が強く、
 もう少し削っても良かったし、
 タッグ王座戦でないとはいえ3本勝負にすればベストだったでしょうね。

 個においても4者の魅力がしっかり出ていました。
 ドリーはしっかり相手の動きを見ての試合運び、
 馬場は自分のスケール感を最大化させた世界観作りを見せ、
 若き鶴田の奮起、テリーのドラマ性の提供もありました。

 ただ最後に用意した演出が
 この試合のクオリティを引き上げ損ねていますね。

 控えのテリーがドリーを庇ってダイビング・ニー・ドロップを受けるのですが、
 それで反撃の機会を掴んだドリーがテリーを心配する素振りを見せるのは良いとして、
 それで試合の進行を止めてしまっているし、
 ドリーが1人になったにも関わらず
 フェイス対決だからか馬場、鶴田は連携技も仕掛けないので、
 そのシチュエーションを最大化できていません。
 そして、それとは関係ないリングアウト・ネタで〆。
 ルールに正確といえば正確ですが、
 余りに不透明で作りきれていないフィニッシュです。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:5/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@CC公式戦:ジャイアント馬場vs.ジャンボ鶴田(30分時間切れ)(4/18/80)
ACC決勝:ジャンボ鶴田(優勝!)vs.ディック・スレーター(5/1/80)
BRWTL決勝:ファンクスvs.ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田(優勝!)(12/11/80)