TOP日本のプロレス全日本プロレス 2000年代の大会 →Pro-Wrestling Love in Ryogoku Vol.5 8/31/08

全日本プロレス:Pro-Wrestling Love in Ryogoku Vol.5 8/31/08の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚。
SlamBamJam製です。

@渕正信vs.荒谷
 わずか1分でスモール・パッケージ終了。
 荒谷が気負って空回りするというテーマなら
 段取りを感じさせないリアルな全力疾走の突進を荒谷はすべき。
 ひどい試合。

AT28、大和ヒロシ、フィル・アトラスvs.カズ・ハヤシ、エル・サムライ、アントニオ・トーマス
 トリオ技をするにしても精度を一定レベルにしてから披露しましょう。
 それを防がせないために控えをちゃんと攻撃しましょう。
 トーマスはテンション高くキャラが立っていて目を引きましたね。
 しかしそのテンションの高さが試合の面白みに直結するためには
 テンションが高い=メリハリがつけやすい、と
 トーマスの相手が理解し、タイミング良く動かなければなりません。
 雑な内容で、少し悪い試合。 

Bジョー・ドーリング、雷神明、スコット・ダモールvs.ゾディアック、近藤修司、brother YASSHI
 ドーリングとゾディアックは動ける大柄なのに
 いきなり大技を無駄打ちして台無し。
 特にゾディアックはゾディアック・ポーズありきになっている。
 ダモールは教えているだけあって流れは良いけど
 太りすぎでもたつく場面もあるし、
 その状態でカナディアン・デストロイヤーは似合わないし危ない。
 他は欠点が目立たなかったものの試合でも目立っていない。
 悪い試合。

C鈴木みのる、NOSAWA論外、MAZADA、TAKEMURA vs.西村修、平井伸和、真田聖也、征矢学
 みのるが西村が倒立を防ぎアーム・バーを決めたのは良いですね。
 GURENTAIが実力のある、意地の悪い軍団である事を代表するスポットでした。
 しかしこのGURENTAIの支配に対して
 若さや真面目さで打開しようとすれば見せ場になるのに
 終始GURENTAIが好き放題するばかりで勝負にはなってなかったですね。
 悪くない試合。

DJrヘビー級王座戦:土方隆二(ch)vs.KAI
 KAIの速攻に対し、土方は場外で間を置こうとするも
 その場外に転がり出方は実に中途半端な速度です。
 そしてトペに対するカウンターも見栄え悪かったですね。
 土方が腕攻めで主導権を握った後、打撃を織り交ぜましたが、
 それでKAIの根性を引き出す意図がある訳でも
 KAIの方にそれをリアクションで対応する意識がある訳でもなかったのには?。
 全体的に上手く技の性質を理解できていない印象でしたね。
 悪くない試合。 

E小島聡、天山広吉vs.TARU、真壁刀義
 小島、天山は連携自体は単純なものの楽しさが伝わってくるのが良いですね。
 それに対しTARU、真壁側がVUDOO、GbHの大量セコンドで勝負する。
 絵になる構図ですね。
 また新日同士の天山X真壁が意外に細かい一進一退を提供していたのも良かった。
 観客と勝負できるものの相手とはいまいちなTARUの欠点を補っています。
 最後は味方を凶器攻撃からかばう友情スポットから
 凶器(パイプ)を肉体(膝)で上回って勝利、と王道の展開で盛り上げました。
 こてこての内容ながら王道を堪能できる。
 まあまあ良い試合。

FIWGP王座戦:武藤敬司(ch)vs.後藤洋央紀
 最初のレスリングは武藤は様子見で軽くリズムを付けるぐらい。
 そこまで支配していないので後藤は能動的に動く余地がありましたが何もしない。
 自団体の至宝を奪還しようと敵地に乗り込んできた選手とはとても思えませんね。
 中盤からは当然武藤が脚攻めを始め一気に武藤カラーになるしね、
 只の挑戦者としてやりたいようにされています。
 敵地だから余り弱み見せる効果もないのだろうけど
 その脚攻めに対していまいち痛みを表現していないのも駄目なポイント。
 終盤においても大技頼みでサブミッションの織り交ぜも利いていない。
 後藤がワン・オブ・ゼムでしかなく、
 とてもカードから想像するような特殊なカードとは思えない内容。
 平均レベルです。
  
G三冠王座戦:諏訪魔(ch)vs.太陽ケア
 評判が悪い60分時間切れの試合ですが、そうはいってもこの2人ですから
 観客に伝えきれていない事が一番の要因でクオリティはそこそこあるものだと思っていました・・・。
 しかし本当に駄目な試合だったんですね・・・。
 まず0分から10分。
 特に語る所のないレスリング。
 キーとなる技を設定し韻を踏むか、
 それともリアルな技術で緊張感を出しましょう。
 前者としてバタフライ・ロックが出てきますが、
 これは韻を踏むには向いていない技でミス・チョイス。
 素晴らしいタックルが出た場面がありましたから
 ここは後者で攻めるべきだったでしょう。
 10分から打撃を解禁しますがここで大技、プランチャまで決めたのは早計です。
 打撃をコントロールを引き寄せる手段として位置づけ
 あくまでベースはまだレスリングにおいておかなければなりません。
 まだ15分しか立っていないのに諏訪魔のセルが一定しなくなってきます。
 またゆったり間を空けているもののそこに感情を入れ込んでいる訳ではなく、
 この試合を通じてとかく間は空けてれば良い、というスタンスでしたね。
 腹攻めで20分まで持たせた後、ここでケアが脚を痛めるという展開。
 同じ攻め手が一極攻めを2つ並べる展開とか珍しいですね。
 当然退屈する事になります。
 そしてケアも一極攻めを重ねたかいのない、インパクトの弱い反撃。
 ケアも脚攻めをしてダラダラした消耗戦という印象が出来てきた所で30分経過です。
 そんな中で戦況に影響を与える場外技が炸裂。
 ここで実況が自団体の選手の技を間違えるというアシストです。
 あぁ、もうこの試合は駄目だ、と思いましたね。
 後はどこまでクオリティが落ちないか、という目線で見ていました。
 諏訪魔は攻守どちらに今あるのかはっきりしない行動でメリハリがありません。
 ケアはここで前哨戦でアピールしていたフロント・ネック・ロックというカードを切ってきますが、
 唐突に決めた上に、2回目以降はかわされるのでその技が段階付けになっていないという落とし穴。
 ついでにさっきまでの一極攻めのダメージを両者共に忘れてますね。
 だからこそ攻め手側が再び一極攻めを持ち出してもその必要性を感じないのです。
 不自然な丸め込みの応酬が挟まれてもまだ40分経過でうんざり。
 気合の見せ方もいまいち、打撃の打ち合いまで方法論がないやで、ようやく50分経過。
 最後の10分間はじっと耐えるのみで60分の苦行を見終えました。
 AJ対ダニエルズばりのがっかり感を味わう羽目になりました。
 少し悪い試合。

総評
 新日からゲストがくるもクオリティはいまいち。
 そして見事にメインをが失敗しています。
 (執筆日:7/14/11)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

G三冠王座戦:諏訪魔(ch)vs.太陽ケア
 中々組み付かない。
 諏訪魔がロープに押し込み軽く胸を叩いて離れる。
 ハンマー・ロックの取り合い。
 ケアがアーム・ドラッグで返そうとするも諏訪魔は腕を放さず。
 ケアがタックルを狙うも押さえ込まれる。
 諏訪魔がコーナーに押し込み離れる。
 ナックル・ロック。
 ケアがバタフライ・ロック。
 諏訪魔がバタフライ・ロック。
 取り返されるも前に投げて戻す。
 ケアが丸め込む。カウント2。
 アーム・ドラッグ。
 コーナーに逃げた諏訪魔にアーム・ドラッグ。
 バタフライ・ロック。
 諏訪魔がロープに逃げる。
 ケアがニー。
 エルボーの打ち合い。
 チョップを食らった諏訪魔がダブル・チョップ。
 ケアは倒れ場外に出る。
 戻ってきてチョップの打ち合い。
 諏訪魔が倒れ場外に出る。
 10分経過。
 リングに戻り蹴り。
 ヘッド・ロック。
 ロープに飛ばされショルダー・タックル。
 ボディ・スラム。
 ケアが起き上がり蹴り。
 ボディ・スラム。
 ヘッド・ロック。
 諏訪魔がバック・ドロップ。
 パワー・ボムを狙う。
 ケアが慌ててロープに逃げ場外に出る。
 諏訪魔はエプロンに上がってきたケアにエルボー。
 リング内へのブレーン・バスターを狙う。
 ケアが後ろに着地しジャーマン。
 バック・ドロップを決める。
 クローズラインで場外に落とす。
 プランチャ。
 柵にぶつける。
 チョップ。
 チョップで諏訪魔が柵の外に倒れる。
 リングに戻す。
 カバー。カウント2。
 15分経過。
 ロープに振りドロップ・キック。カウント2。
 バタフライ・ロック。
 起き上がった諏訪魔にネック・ブリーカー。
 諏訪魔が起き上がりケアに襲い掛かる。
 クローズラインへ。
 ケアがかわし丸め込み。カウント2。   
 クロス・フェイス。ロープ・ブレイク。
 ブレーン・バスター。カウント2。
 諏訪魔が振り返しキッチン・シンク。
 ニー。
 ロープに振りキッチン・シンク。
 腹の上にのる。
 20分経過。
 抵抗するケアを蹴りつけブレーン・バスターを狙う。
 ケアが後ろに着地するも脚を傷めた様子。 
 諏訪魔は脚に狙いをつけせめて行く。
 リバース・スピニング・トー・ホールド・
 STF。
 ロープ・ブレイク。
 25分経過。
 場外に出しフェンスにぶつける。
 ケアがチョップ。
 諏訪魔の脚を柵に絡め蹴り飛ばす。
 テーブルへのニー・クラッシャー。
 リングに戻す。
 4の字。
 諏訪魔が反転させるもケアが戻す。
 中央に戻す。
 諏訪魔がロープを掴む。
 30分経過。
 ケアが蹴りから延髄切り。
 エプロンに転がり出た諏訪魔を起こしエルボー。
 打ち返してきた諏訪魔に場外へのサンセット・フリップ・パワー・ボムを狙う。
 ロープにつかまって耐える諏訪魔の脚にラリアット。
 担ぐと場外でファルコン・アロー。
 リングに戻る。
 何とか戻ってきた諏訪魔を起こし波乗りスープレックスを狙う。
 ロープに逃げる諏訪魔を引き離す。
 諏訪魔が一本背負い。
 ケアがスーパー・キック。
 担ぐ。
 バックに逃れられるも離れてロープに走る。
 DDT。カウント2。
 諏訪魔がカウンターでベリー・トゥー・ベリー。
 ケアがカウンターでスリーパー。
 諏訪魔がラリアットを防いでフロント・ネック・ロック。
 チョークとみなされる。
 35分経過。
 ならばとケアはトライアングル・チョークに移行。
 ロープ・ブレイク。
 フロント・ネック・ロック。
 諏訪魔がコーナーに突進し逃れる。
 諏訪魔はラリアットをガードして走り続けるとフライング・ショルダー・タックル。
 両者ダウン。
 チョップ。
 ダブル・チョップ。
 コーナーに振りラリアット。
 ベリー・トゥー・ベリー。カウント2。
 ジャーマン。カウント2。
 コーナーに上るとフロッグ・スプラッシュ。カウント2。
 ラスト・ライドへ。
 ケアが着地しフロント・ネック・ロック。
 諏訪魔が持ち上げ後ろに投げる。
 ケアが蹴りを叩き込んでいく。
 諏訪魔が受け止め逆ドラゴン・スクリュー。
 アンクル・ロック。
 脚を絡めグラウンドに引きずり込む。
 40分経過。
 ケアがロープを掴む。
 諏訪魔がアンクル・ロックを狙う。
 ケアは蹴り飛ばすと巴投げから丸め込み。
 体勢を入れ替えあう。
 ケアがローリング・エルボーをかわしバック・スライド。カウント2。
 諏訪魔がチョップ。
 コーナーに乗せようとする。
 ケアがコーナーを蹴り飛ばし倒す。
 両者ダウン。
 エルボーの打ち合い。
 ケアがジャブからパンチで倒す。
 諏訪魔がスピアーからマウント。
 レフェリーが引き離す。
 諏訪魔がバック・ドロップ。
 ラリアットへ。
 ケアがかわし波乗りスープレックス。
 諏訪魔が起き上がりバック・ドロップ。
 ケアが起き上がり波乗りスープレックス。
 諏訪魔が起き上がり額を突き合わせる。
 両者ダウン。 
 場外に出てからリングに戻る。
 エルボーの打ち合い。
 諏訪魔がダブル・チョップで倒す。
 ケアに打って来いという。
 ケアがチョップで倒す。
 起き上がった諏訪魔を殴りつけチョップ。
 諏訪魔は両腕を挟み込むと閂スープレックス。
 コーナー上から飛ぶ。
 ケアがカウンターでドロップ・キック。
 コーナー上へ。
 諏訪魔がロープに走ってケアの体勢を崩す。    
 スーパープレックスを決める。
 カバー。カウント2。
 ケアが延髄切り。
 H5O。カウント2。
 DDT。
 そのままフロント・ネック・ロック。
 両肩をつけるもカウント2。
 起き上がれない諏訪魔をカバー。カウント2。
 コーナーに振り突進。
 諏訪魔がカウンターで蹴り。
 ドロップ・キック。
 バック・ドロップ・ホールド。カウント2。
 ラスト・ライド。カウント2。
 50分経過。
 ケアがインサイド・クレイドル。カウント2。
 スクール・ボーイ。カウント2。
 更に丸め込み。カウント2。
 ヘッド・バッドの打ち合い。
 諏訪魔がニー。
 ブレーン・バスターを狙う。
 ケアが耐え逆に投げる。
 カバー。カウント2。
 コーナー上にのせる。
 雪崩式技は諦め担ぐ。
 TKO34th。カウント2。
 ロープに振りショルダー・スルーを狙う。
 諏訪魔が蹴り上げローリング・ラリアット。カウント2。
 ロープに振りラリアット。カウント2。
 バック・ドロップを狙う。
 ケアが転がしアンクル・ロック。
 ニー・クラッシャー。
 アンクル・ロック。
 中央に戻す。
 55分経過。
 STF。
 諏訪魔がロープを掴む。
 ケアがノーザンライト。カウント2。
 諏訪魔がノーザンライト。カウント2。
 ケアが蹴りにチョップ。
 諏訪魔がエルボーで倒す。
 ラスト・ライド。カウントは2。
 残り3分。
 ケアがミサイル・キック。カウント2。
 ロープに走りラリアットを打つも耐えられる。
 諏訪魔がネック・ブリーカー・ドロップ。カウント2。
 残り2分。
 ロープに振りラリアット。カウント2。
 アンクル・ロック。
 脚を巻きつけグラウンドに引きずり込む。
 残り1分。
 ロープ・ブレイク。
 諏訪魔がバック・ドロップ。
 ケアがジャーマン。
 諏訪魔がラスト・ライド。
 カウント2で時間切れ。

試合結果

@渕正信vs.荒谷
AT28、大和ヒロシ、フィル・アトラスvs.カズ・ハヤシ、エル・サムライ、アントニオ・トーマス
Bジョー・ドーリング、雷神明、スコット・ダモールvs.ゾディアック、近藤修司、brother YASSHI
C鈴木みのる、NOSAWA論外、MAZADA、TAKEMURA vs.西村修、平井伸和、真田聖也、征矢学
DJrヘビー級王座戦:土方隆二(ch)vs.KAI
E小島聡、天山広吉vs.TARU、真壁刀義
FIWGP王座戦:武藤敬司(ch)vs.後藤洋央紀
G三冠王座戦:諏訪魔(ch)vs.太陽ケア(60分時間切れ)