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STARDOM:Best of STARDOM 2020の分析


名勝負 彩羽匠vs.岩谷麻優(2/8/20)
好勝負 ワールド・オブ・スターダム王座戦:岩谷麻優(ch)vs.渡辺桃(1/19/20)

花月引退試合:ジャングル叫女、渡辺桃vs.花月、岩谷麻優(1/26/20)

@ワールド・オブ・スターダム王座戦:岩谷麻優(ch)vs.渡辺桃(1/19/20)
 (カットあり)
 桃は挑戦者という立場ながら
 4年間岩谷に負けなしという背景を踏まえて
 重たい蹴りに腕攻めで攻め立てます。

 岩谷の受けっぷりは流石ではまっています。
 反撃時もドラゴン・スープレックスの
 ロックを腕の痛みで外したりと情感が素晴らしいですね。

 終盤はインパクトある技の物量に任せている感があるものの
 同型技で筋を通しているので悪くはない。

 このカードに期待した通りの内容に仕上がっています。

 ぎりぎり好勝負。

A花月引退試合:ジャングル叫女、渡辺桃vs.花月、岩谷麻優(1/26/20)
 介入を上手く使ってタッグとして絵を作って行きます。

 タッグとして見所を作った上で、
 この試合でスターダム引退となる
 花月が叫女相手に見応えある一進一退。
 
 シングルとしてこのカードが
 ここまでのものを見せてくれるとは思わなかったですね。
 合体技のサポートもシングルの邪魔をせず、
 あくまでアクセントとして入るので、
 単純に面白さが加わって非常に上手く回っていました。

 不本意な引退のようですが、
 少なくとも最後の試合がこういう内容になったのは救いです。

 ぎりぎり好勝負。 

Bワンダー・オブ・スターダム王座戦:星輝ありさ(ch)vs.ビー・プレストリー(2/8/20)
 星輝は序盤攻めが弱く、
 デフォルメが先行していましたね。
 
 ビーは強大なので序盤からもう少し飛ばしても良かったか。

 蹴りを解禁するとビーの厳しい攻めも返って来て
 魅力的なシチュエーションに突入していきます。

 攻防はややばらつきあり。
 切り返し合いの精度がもう一歩踏み込めると
 表現と実態が一致してレベルが上がりましたね。

 中々良い試合。
 (執筆日:4/?/23)

C彩羽匠vs.岩谷麻優(2/8/20)
 Saleeeの体調不良により
 急遽代わりに組まれた試合ですが、凄い試合になりましたね。

 スペシャル・マッチとしての雰囲気感を出しつつ
 キャリア的にもピークにある彩羽が強さを確立。
 MMA的強さから入ってプロレス的強さも作ったのが素晴らしいですね。

 対する岩谷もハイ・フライから入って
 彩羽の強さ、格好良さを引き立てます。

 腕攻めまで食らって圧倒的劣勢の岩谷。
 団体の王者でありながら、
 ここまで自分を落とせるのが凄いですね。
 よっぽど自信がないとできません。

 そして実際に終盤にかけて
 徹底的に受けきった上で、
 王者として凄まじい反撃で凌ぎを削りました。
 
 彩羽は観客を見すぎていて、
 終盤はもっと岩谷を見て欲しかった所があるものの
 最後まで強大なゲストとして振舞いきって、
 細かなフォローも忘れなかった。

 両者のポテンシャルが120%発揮されたエピック・マッチです。

 ぎりぎり名勝負。

 (執筆日:3/?/20)

Dフューチャー・オブ・スターダム王座戦:林下詩美(ch)vs.上谷沙弥(2/16/20)
 上谷はデビューしてまだ半年。
 その状態でメインに抜擢するのはかなりのチャレンジですね。

 しかし試合としては見事に成功させていて驚きました。

 林下がベーシックな試合運びを心掛けていて、
 また相手に読み取り理解する時間を与えるペースに留めています。

 上谷はそこに乗せてもらいつつも
 器械体操出身を活かした側転バク天からのドロップ・キック。
 この一発で金がとれるということを良く分かった構築手法でしたね。

 そしてそこからの脚攻めも良かった。

 林下が丁寧に脚の痛みを表現することで、
 上谷の今出来るスキルの範囲内の中で攻防を膨らませました。

 試合時間15分という制限も加えて最後まで魅せきりました。
 天晴。

 中々良い試合です。
 (執筆日:7/?/20)