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STARDOM:Best of STARDOM 2020 part.2の分析


名勝負 なし
好勝負 DdM(ジュリア、朱里、ひめか、舞華)vs.STARS(岩谷麻優、飯田沙耶、スターライト・キッド、中野タム)(6/21/20)

ワールド・オブ・スターダム王座戦:岩谷麻優(ch)vs.ジャングル叫女(7/24/20)

@AZM、渡辺桃vs.上谷沙弥、林下詩美(6/21/20)
 細かな連携を織り交ぜるので、
 アクション密度は高いですね。

 上谷がまだ技の出しどころの精度が不十分だったりしますが、
 4人の目指している方向は一致していて
 見応えのある攻防で20分間の試合時間を満たしました。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:4/?/23)

ADdM(ジュリア、朱里、ひめか、舞華)vs.STARS(岩谷麻優、飯田沙耶、スターライト・キッド、中野タム)(6/21/20)
 DdMにひめかが新メンバーとして加入。
 体格の良い選手で揃えていて
 ひめか、まいかはまだまだこれからながら
 目指すべき先輩が同じチームにいることで良い影響を受けそうですね。

 ジュリアは感情表現がお見事で、
 文句のつけようがない程リングの主役として輝いています。
 彼女のような選手がリーダーにいるだけで
 チームが何倍も輝きます。

 対するSTARSもリーダーの岩谷の動きが他を圧倒してキレています。
 キッドのスピード、飯田のパワー、タムのアイドル的受けっぷり、と
 他の個性も輝く場面が十分にありましたね。

 それぞれチームとして動く
 通常のタッグにはない8人タッグならではの見せ場もお見事でした。

 面子の中に実力差を感じさせつつも
 このチーム、こういったマッチアップの中で
 個性が輝き、実力は補強され、
 益々輝いてくだろうと明るい未来予想図をはっきり見せた内容で、
 再開興業のメインとしてこれ程ふさわしいものもない。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:7/?/20)

BQQ(渡辺桃、AZM、上谷沙弥、林下詩美)vs.DdM(ジュリア、朱里、舞華、ひめか)(7/24/20)
 それぞれチームとして機能しており、
 チームであることが個としても良い作用を生んでいます。
 そんな好チーム同士の戦いは当然試合としても良い。

 8人タッグらしい連鎖ブレーン・バスターなどのスポットもあります。
 ただ戦いとしての統制精度はもう少し高めたい所。

 それぞれのマッチアップも見どころの一つ。
 成長過程のレスラーもいますが、
 崩れそうなところを補強し、一定レベルを保ち続けていましたね。

 ミッド・カードということで
 トップ・スターがそんなに出しゃばらず若手に任せている感もありましたが、
 その中で要所を務めた桃と朱里の攻防は実に見応えがありましたね。
 真っすぐ且つ彩鮮やかで5スターGPでのシングルが楽しみになりました。

 好勝負に少し届かず。

Cワールド・オブ・スターダム王座戦:岩谷麻優(ch)vs.ジャングル叫女(7/24/20)
 岩谷が伸びやかな動きと共に
 自分がリングの中心だ、と王者の振る舞い。

 叫女は構図立てこそ単純ながら
 自分のパワフルな技の使いどころ、見せ方が素晴らしい。
 本当に頭の良い試合運びを見せますね。

 岩谷の受けの表現力も一層輝きを放つ攻防です。

 ただ両者の魅力が真っすぐ噛み合うからか
 表面的なところで満足しているきらいもある。

 叫女の技をばらまけばある程度成立してしまうけれども
 叫女の痛めている肩とかもっと掘り下げる要素は幾つかあったはず。

 後半が思ったより広がらなかった感はありましたね。

 ぎりぎり好勝負。

Dワンダー・オブ・スターダム王座トーナメント決勝:ジュリアvs.中野たむ(7/26/20)
 ジュリアの間合いの見せ方、体勢の見せ方、視線の置き方は実に見事。
 宝塚のトップ・スター並みに自分の体の細部までコントロールしきっている。

 たむはジュリアの挑発的な態度に
 安易に乗らずとも無視する訳でもなく
 しっかりと対応してストーリーを紡ぎますね。

 場外ジャーマン等不要なハイ・スポットは気になりましたが。

 カバーをブリッジで返してそのままロープに走る等独特の試合進行や
 ジュリアの脚攻めを受けての痛みの表現など見どころは多いですが、
 28分と今までにない挑戦的な試合時間設定をしている中で
 たむの方には少し苦慮している所があったのは否めない。

 たむは試合運びに最初から最後まで
 一本の筋を通してリアリティを強化できればもっと伸びるでしょうね。

 課題点もあったがチャレンジは前向きに評価したいし、
 その課題を含めても尚メインとして十分なクオリティには達しています。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:9/?/20)