TOP女子プロレスShimmer →Shimmer:Women Athletes Volume.31 4/11/10

Shimmer:Women Athletes Volume.31 4/11/10の分析


名勝負 なし
好勝負 栗原あゆみvs.サラ・デル・レイ

約2時間50分です。

@ケイリー・スケーターvs.ジェシカ・ジェームス
 ケイリーは本当にヒール・ワークが安定していて
 アンダーカードの中ならトップの仕事をしてくれる。
 ジェシカはこのスタイルなら身体能力がもう少し欲しい。
 悪くない試合。

Aジェシー・マッケイvs.サッシー・ステッフィー
 マッケイは長身から繰り出される素晴らしい技を繰り出し魅せてくれる。
 旬の時期がやってきたという感じでのっていますね。
 ステッフィーは焦って自分の領分を越えるかと思いきや、自分のヒール・ワークを貫いていますね。
 平均レベル。

Bレイナ・フォン・タッシュvs.マリア・ホサカ
 レイナがセクシー・アピールをして終わり。
 まあ、ある程度予想通りの内容ではある。
 悪い試合。

Cメルセデス・マルチネスvs.中川ともか
 中川がチープなアメリカン・ヒールをちゃんと演じていますね。
 受けが受身でしかないのは日本人的限界ですから特に非難する程でもない。
 ただこのスタイルによりメルセデスのハード・ヒッティングが押さえられた形になったのは否めません。
 終盤は適切に大技の攻防を実現できてはいたけど、
 2人の力を考えればもっと出来たはずです。
 平均より少し上。 

Dアリソン・デンジャーvs.メラニー・クルーズ
 クルーズは相手につきあいすぎて大きな体格を活かせず。
 これならデンジャーを相手にぶつける意味も無い。
 ひどい試合。 
 試合後ジェニファー・ブレイクが助けに現われ次回クルーズ、ソーシャルvs.デンジャー、ブレイクが行われる様子。

EノーDQ:レイチェル・サマリンvs.ダフニー
 ダフニーのゴス・ギミックの完成度の高さ、感情面でのなりきりっぷりは目を見張る。
 しかし試合に関してはダフニーのアピール・マッチ以上の物ではない短い内容。
 悪い試合。

F松本浩代vs.ルフィスト
 パワー・ファイター対決。
 松本の前日の試合を見た限りではそれなりに形はつくと思われたのだけど、
 楽しむという名目で緩い仕事を言い訳している。
 終盤も技自体が男並みに重いというだけでしかない。
 構築上まるで褒められない内容です。
 少し悪い試合。

Gチアリーダー・メリッサvs.大畠美咲
 メリッサが耐えキャラで構図をしっかり描きましたね。
 こうなると前日ケチをつけた大畠の連続ムーブも意味が出てきて
 粘り、そこからの反撃がちゃんとした見せ場になってきます。
 ただキャリア4年にもなって新人的扱いを甘んじて受け、
 そこそこのレベルで満足している事に危機感は覚えるべきだけど。
 平均レベル。

Hタッグ王座戦:カナディアン・ニンジャズ(ch)vs.ニッキー・ロックス、アリエル
 ある程度テンポ良く行っているが戦いではなくファン、コメディー系の行動が多いですね。
 この程度の内容ならわざわざ組まなくても良いでしょう。
 悪い試合。

I浜田文子vs.デイジー・ヘイズ
 デイジーは見事なヒール・キャラを見せます。
 浜田は舞台慣れしていてそれに的確に反応して会場を盛り上げ。
 ムーブも大きく、格好がついておりトップ・クラスのレスラーだと改めて実感させますね。
 しかしポップなベビーフェイス/ヒールの演出から広げるのではなく、その中にまとめたのが残念。
 このカードなら女子のMOTYも狙えるでしょう。
 10分なんて実に勿体無い。
 是非リマッチを組んで欲しいですね。
 平均的な良試合。

J栗原あゆみvs.サラ・デル・レイ
 サラがアメドラばりのレスリングを披露。
 最初から腕という狙いをつけて試合を進行させますし、
 グラウンドに伏せさせるという戦略性、サブミッションの見せ方と独自の世界を作り上げています。
 栗原は劣らぬ部分はあるものの要求された事をこなしていますし、痛がりぶっりは良いものがある。
 栗原が華やかな連続技で盛り返そうとするも
 サラがパワー表現を絡めた腰攻めという色合いの違うドミネイトを続けます。
 サブミッションの混ぜ方も上手く、
 栗原の勝てる可能性を1つ1つ潰していきましたね。
 そんな中で栗原が掴み取った勝ち、非常に尊い物があります。
 個人的にはリアリズムで連続丸め込みで終えるなら試合後サラには不満を栗原にぶつけて欲しかったし、
 もしくはここをカウント2で返してロイヤル・バタフライを丸め込みフィニッシュという王道が望ましかったですけどね。
 栗原という華のある選手を具材に見事に世界を作り上げた内容。
 サラも遂にここまで来たか、と感慨深いですね。
 女子には珍しい世界観を作り上げた試合として高く評価し、女子アメプロ3試合目の、ぎりぎり好勝負です。

KShimmer王座戦:ミスチーフ(ch)vs.マディソン・イーグルス
 イーグルスは最初はミスチーフの口を塞いで絶叫を防ごうとするなんて事をしていましたが
 徐々に高い攻撃性を発揮していきます。
 ミスチーフも柔軟な受けからの反撃で見せ場を作る。
 ただそのスタイルの割りに完全に噛み合っている訳ではないし、
 十分ヒートは生み出しているけれども
 ここから如何に終盤に発展させるかという所で
 わずか1分の攻防でミスチーフが力尽きたようなエンディングです。
 エンディング自体は旬のイーグルスにふさわしいものだけれども
 それをやるには20分弱は試合時間がないと感覚的にフィットしません。
 まあまあ良い試合。

総評
 ジョシと新世代により平均点は高く、
 ここしばらくでは珍しいぐらいに気合の入ったカードが最後3連続で並びました。
 ただI、Kはまだ出来る印象が強く、
 やはり全12試合というのは多すぎですね。
 育てたいメンバーが増えているのも分かるのだけど
 素晴らしいカードが単純に試合時間で制約を受けるのは見ていて忍びない。
 改善して欲しいですね。 
 (執筆日:9/30/10)
DVD Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

J栗原あゆみvs.サラ・デル・レイ  
  サラがナックル・ロックを求める。
  応じてきた栗原の腕を捻り腕にヘッド・バッド。
  マットに押し倒す。
  栗原が前転しバックに回る。
  サラが転がしレッグ・ロック。
  フロント・ヘッド・ロック。
  栗原がフロント・ヘッド・ロックに返す。
  サラがアーム・ロック。
  腕折。
  グラウンドに転がし腕にレッグ・ドロップ。
  キー・ロック。
  はたいてきた栗原の腕にニーを叩きつけアーム・ロック。
  栗原がロープに脚をかける。
  サラが腕を引っ張り起こそうとする。
  蹴りつけ起こすとリスト・ロック。
  ハンマー・ロック。
  栗原がバック・エルボーを打つも利かない。
  ハンマー・ロックに返しグラウンドに倒す。
  起き上がろうとしたサラの腕を蹴りつける。
  殴りつける。
  サラが腕に蹴り。
  殴り合い。
  栗原は倒れながらも起き上がってパンチを連打。
  ロープに振ろうとする。
  サラが振り返しクローズライン。
  お辞儀をしてみせる。
  腕を蹴り飛ばす。
  腕を蹴り。
  肩に脚を押し当てる。
  ハンマー・ロックでグラウンドに倒す。
  腕へのインディアン・デス・ロック。
  変形バタフライ・ロックから両肩をつけにいく。カウント2。
  腕へのインディアン・デス・ロック。
  アーム・ロック。
  栗原がロープに脚をかける。
  サラが腕を引っ張る。
  起こすとロープに振る。
  栗原がネック・ブリーカー。
  ロープに走りもう1発。
  ロープに走り3発目。
  カバー。カウント2。
  ボディ・スラムを狙うも持ち上がらない。
  サラが逆にボディ・スラム。
  レッグ・ドロップでカバー。カウント2。
  変形バタフライ・ロック。
  栗原が何とかロープに脚をかける。
  サラが背中に蹴り。
  もう1発。
  持ち上げフェイス・バスター。
  カバー。カウント2。
  髪をつかんで起こそうとする。
  栗原が腹にパンチを入れていく。
  サラは耐え拳を振り下ろす。
  ロープに振りバック・ブリーカー。
  カバー。カウント2。
  たまらず栗原がエプロンに転がり出る。
  サラが場外に出て背中を蹴り上げていく。
  栗原が場外でダウン。
  サラは起こすとリングにいれこしにニーを落としていく。
  腰にニーをあて締め上げる。
  背中にヒップ・ドロップ。
  キャメル・クラッチ。
  髪をつかんで引っ張る。
  ターン・バックルにぶつけると蹴りつけていく。
  コーナーに振ろうとする。
  栗原は振り返すとダブル・ニー。
  ドロップ・キック。
  起こすとブレーン・バスターを狙う。
  持ち上がらない。
  エルボーを叩き込みブレーン・バスターを狙う。
  サラが逆に投げる。
  ロープに振ろうとする。
  栗原が脚をかけオクトパス・ストレッチ。
  サラは膝をつくもコーナーに押し込みバック・エルボー。
  エルボー。
  連打。
  コーナー上にのせエルボー連打。
  エルボーへ。
  栗原が受け止めロープを使ったアーム・バー。
  ダイビング・クロス・ボディへ。
  サラが受け止めフォール・アウェイ・スラム。
  腕を首に絡めて担ぐ。
  栗原が逃れバックを取る。
  サラは腕を取ると脚を絡め蹴りつける。
  腕を首に絡めて担ぐとバック・ブリーカー。
  カバー。カウント2。
  起こすとバタフライ・スープレックスを狙う。
  栗原が防いでコード・ブレイカー。
  ロープに走りドロップ・キック。
  カバー。カウント2。
  コーナー上へ。
  ミサイル・キック。
  カバー。カウント2。
  エクスプロイダーを狙う。
  サラがバック・エルボーを連打。
  ロープに走りクローズラインへ。
  栗原が受け止めエクスプロイダー。
  カバー。カウント2。
  起こそうとする。
  サラが蹴り上げる。
  デッド・リフト・ガット・レンチ・スープレックス。
  カバー。カウント2。
  起こそうとする。
  栗原が払いのけボディ・シザースで丸め込む。カウント2。
  サラがクローズラインへ。
  栗原はかわすとバック・スライド。
  サラがカウント2で返し胸を蹴りつけようとする。
  栗原がかわしスクール・ボーイで1,2,3!
  栗原の勝利!

試合結果

@ケリー・スケーターvs.ジェシカ・ジェームス
Aジェシー・マッケイvs.サッシー・ステッフィー
Bレイナ・フォン・タッシュvs.マリア・ホサカ
Cメルセデス・マルチネスvs.中川ともか
Dアリソン・デンジャーvs.メラニー・クルーズ
EノーDQ:レイチェル・サマリンvs.ダフニー
F松本浩代vs.ルフィスト
Gチアリーダー・メリッサvs.大畠美咲
Hタッグ王座戦:カナディアン・ニンジャズ(ch)vs.ニッキー・ロックス、アリエル
I浜田文子vs.デイジー・ヘイズ
J栗原あゆみvs.サラ・デル・レイ
KShimmer王座戦:ミスチーフ(ch)vs.マディソン・イーグルス(新チャンピオン!)