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JWP:Best of JWP 1995の分析


名勝負 なし
好勝負 ネオ・ストリート・ファイト:尾崎魔弓vs.ダイナマイト関西(3/17/95)

JWP無差別級王座決定トーナメント準決勝:尾崎魔弓vs.キューティー鈴木(10/15/95)

@ネオ・ストリート・ファイト:尾崎魔弓vs.ダイナマイト関西(3/17/95)
 入場中の関西に尾崎がチェーンを持って襲いかかるも
 リングに入った所で関西がカウンターのバック・ドロップ。
 両者のスタンスを示す絶好のスタートです。
 尾崎が場外という分かりやすいシーンから反撃。
 チェーンをまいた拳は動きがあって良いですね。
 またカバーを一切入れないのも良い。
 関西が場外で椅子へのパイル・ドライバーを決めた所から更に過激に。
 場外を使って上手く形にしていますが
 決してコントロール下にある試合ではない。
 それを逸脱する混沌とした荒さがあるのが良いですね。
 尾崎が再びチェーン攻撃を叩き込むと関西が大流血。
 血を滴り落としながら迫力あるスポットと
 双方流血状態だからこそ映える鋭い攻防で大いに盛り上げました。
 最後が丸め込みというより抑え込みで少々弱いものの激戦でした。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:2/?/12)

Aデッド・ヒート4x4(1フォール・カウント・マッチ):尾崎魔弓、キューティ鈴木、キャンディ奥津、外山寿美代vs.ダイナマイト関西、デビル雅美、福岡晶、矢樹広弓(3/21/95)
 制限時間5分で4対4の勝ち抜き戦を行い、
 もし決着がつかなかったら8人タッグを行うという特殊形式。
 それに加えて3カウントではなく1カウントで決着するルールです。
 まずは関西が7秒で外山を下します。
 続いてキューティも圧倒し関西ドライバーを狙うも
 キューティが丸め込みに切り返して3分。
 カウント1なので常に二ア・フォールになるかと思いきや
 上手く見せ場を絞っていますね。
 キューティ対デビルは場外戦になり、
 デビルがキューティを掴んでリングに戻らせず両者リングアウト。
 展開としては素晴らしいものの
 それを最強を誇るデビルが務める価値があるのかは疑問を感じる所ですね。
 八木と奥津。
 八木の関節技使いが素晴らしかったですね。
 奥津もトップ・ファイターと差別化した技で盛り上げました。
 ジャイアント・スイングで奥津が八木を仕留めます・
 奥津対福岡。
 福岡が冷静に奥津のダイブをかわして丸め込み。
 立場にのっとったしっかりした展開ですね。
 最後は福岡対尾崎。
 尾崎は甚振りで時間も使えますし、
 5分時間切れになるだけの攻防を作り上げました。
 この勝ち抜き戦は素晴らしいブックでした。
 一方でそれからの8人タッグはいまいち。
 勝ち抜き戦によってパワー・バランスが示されたので
 例えば外山が出てくるのには戦略性を疑ってしまいます。
 また3カウントは1、2で決まるんじゃないかと思いながら
 3カウントへの焦点が定まり、返される所に大きく盛り上がる完璧なルールです。
 1カウントにしてしまったらその流れがなくなり短絡的になってしまう。
 2カウント・ルールはまだいけるとしても1カウント・ルールは適当といえません。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:2/?/12)

Bデビル雅美、福岡晶、キャンディ奥津vs.尾崎魔弓、キューティ鈴木、矢樹広弓(10/31/95)
 デビルに対して八木が隙を探る。
 八木のスタイルは面白いと思いますね。
 デビルも絶対的存在の確立させ方が素晴らしい。
 適切なフローと静止の見せ場で試合を組み立てていきます。
 タッチした際に戦局を動かすことで
 個人の関係性も描き出していきます。
 終盤は決定的な場面とそこから決めにいく着実な流れで盛り上げました。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:2/?/12)

CJWP無差別級王座決定トーナメント準決勝:尾崎魔弓vs.キューティー鈴木(10/15/95)
 キューティと尾崎が火花を散らしつつ
 準決勝としての格式をじっくり作っているのが良いですね。

 キューティも見得が様になってきて弱さを感じさせません。

 見応えのある試合展開。
 スポットに依存せずあくまで自分がベース。
 地に足がついていますね。

 目まぐるしい切り返し合いで、
 双方の攻めの良さが出たぶつかり合いになっています。
 キューティの受け表現も素晴らしかった。

 最後の絵になるカウンター・フィニッシュ。
 若干小さくまとまっている所もあるが全編見応えがありました。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:6/?/21)

DJWP無差別級王座決定トーナメント決勝:ダイナマイト関西vs.キューティー鈴木(10/15/95)
 この日2戦目となるキューティが仕掛けて投げ連打。
 しかし関西がバック・ドロップ一発で逆転、と
 関西がキューティにペースを握らせずダウンさせる分かりやすい構図です。

 先ほどの試合と同じくキューティのダウン表現が冴えていますね。

 2戦目ということでショートカットな構築ですが、
 場外ジャーマンなど手抜きと感じさせないハードさがあります。

 鈴木のラッシュを受けた関西が
 もう少しダメージを表現してくれればより真に迫って深みがですけどね。
 良くも悪くも気迫でノー・ダメ状態に関西はなってしまうから。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:6/?/21)

EWWWA王座戦:ダイナマイト関西(ch)vs.井上貴子(11/11/95)
 相変わらずハードな蹴りを見せる関西。
 強大な関西に対し、貴子のサブミッション引きずり込みテクニックは映えますね。
 
 貴子はテクニックだけでなく、
 感情の見せどころも素晴らしかった。

 ただ一方向の攻めの組み合わせという面があります。
 その状態でも試合を押し上げる
 スターとしての芯の力を見せつけていて、
 これはこれで王座戦としての強さを持っているのですが、
 まだ伸ばすこともできたでしょう。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:6/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ネオ・ストリート・ファイト:尾崎魔弓vs.ダイナマイト関西(3/17/95)
Aデッド・ヒート4x4(1フォール・カウント・マッチ):尾崎魔弓、キューティ鈴木、キャンディ奥津、外山寿美代vs.ダイナマイト関西、デビル雅美、福岡晶、矢樹広弓(3/21/95)
Bデビル雅美、福岡晶、キャンディ奥津vs.尾崎魔弓、キューティ鈴木、矢樹広弓(10/31/95)
CJWP無差別級王座決定トーナメント準決勝:尾崎魔弓vs.キューティー鈴木(10/15/95)
DJWP無差別級王座決定トーナメント決勝:ダイナマイト関西(新チャンピオン!)vs.キューティー鈴木(10/15/95)
EWWWA王座戦:ダイナマイト関西(ch)vs.井上貴子(11/11/95)