TOP女子プロレスIce Ribbon →ChocoPro:Best of ChocoPro Season Two 2020

ChocoPro:Best of ChocoPro Season Two 2020の分析


名勝負 なし
好勝負 クリス・ブルックスvs.駿河メイ(ChocoPro #19 6/5/20)

ラスト・ウーマン・スタンディング:さくらえみvs.水森由菜(ChocoPro #28 6/30/20)
 
里歩、水森由菜vs.バリヤン・アッキ、駿河メイ(ChocoPro #29 7/5/20)
 
駿河メイ、バリヤン・アッキvs.紺乃美鶴、水森由菜(ChocoPro #36 7/28/20)

@クリス・ブルックスvs.駿河メイ(ChocoPro #19 6/5/20)
 圧倒的な身長、リーチ差。
 それなのに鏡合わせしてシュールに魅せます。

 滑車にメイを固定し浮き輪で叩くシーンから切り替えて
 クリスが主導権を握ると足攻め等グラウンドで展開。

 身長差が攻防の邪魔にならないようクリスが
 飛びっきりの配慮を見せつつ、
 それが不自然にならずリアルさを保っているのが素晴らしい。

 メイの窓枠を使った技による追い込み、
 クリスのフィニッシャー:ダブルアーム・パイル・ドライバー狙いにより
 終盤の攻防もこれ程潤沢に、と驚くほど充実している。

 一方でオクトパス・ホールドの価値も高めており
 サブミッションをフォール技と異なり、
 3秒以下で決めれるものとして昇華させた
 残り2秒のフィニッシュは美しかった。

 ぎりぎり好勝負。 

Aクリス・ブルックスvs.紺乃美鶴(ChocoPro #21 6/10/20)
 クリスが紺乃の力強さを立てつつ
 グラウンド地獄に引きずり込みます。

 ChocoProの和みを薄めに
 本格派の雰囲気の中で
 両者の良さが出る戦いとなっています。

 マットを剥がしての投げスポット、
 気力を込めた打撃の耐えあいで終盤も色をつけました。

 中々良い試合。

Bラスト・ウーマン・スタンディング:さくらえみvs.水森由菜(ChocoPro #28 6/30/20)
 水森がラフ・ファイトで大先輩相手に引かないファイト。

 この試合に限りませんが、
 アッキが実況しつつも、1観客として素直な反応を見せるのが、
 この試合の雰囲気作りに一役も二役も買っていましたね。

 水森に良い格好をさせつつ
 反撃すべきポイントを外さない、さくらも見事。

 窓枠に足をかけてバック・ブリーカーやマット剥いでの投げなど
 ChocoProの和やかな雰囲気の中で
 ラスト・ウーマン・スタンディングに求められる
 ハードさが出せるのかという不安も杞憂に終わり、
 このルールならではの面白さも生み出していきます。

 そして終盤はそれをスポットだけに頼らず
 只のチョップやサブミッション、
 それらの見せ方でもって厳しさを演出していきました。

 リングではない中でアクションに制限は感じましたが、
 壁にぶつける系をダメージ設定重くする等
 既成概念に囚われないChoco Proの本懐に基づいて、
 精魂尽き果てるまでの潰し合いをやってのけました。

 ぎりぎり好勝負。

C里歩、水森由菜vs.バリヤン・アッキ、駿河メイ(ChocoPro #29 7/5/20)
 マット・レスリングならではのテンポ感が良いですね。
 里歩もこの手の経験は豊かなので全く問題なし。

 アッキは初めて見ましたが、
 人柄同様ソフトな試合ぶり。
 男という性差を出さず、押し付けず、
 連携技も相手に合わせて自然とできる気質があり、
 この団体において替えが利かない選手だと感じさせます。

 壁、窓枠を活かしたユニークな攻防から
 高さのある立体的な攻防まで。

 この4人だからこそ相手の価値を高め合う内容。

 終盤も独創的な連携スポットが見られると共に
 セコンドが建物の外にいてカットできない状態で
 フィニッシュ・シーンを迎える丁寧な仕事でお見事。

 予想以上の内容でした。

 ぎりぎり好勝負。

D駿河メイ、バリヤン・アッキvs.紺乃美鶴、水森由菜(ChocoPro #36 7/28/20)
 アッキと水森が初っ端が思いっきりショルダー・タックルで体をぶつけあいます。
 気合の入ったハード・ヒットで掴みは十分。

 その後のサブミッション・ベースの試合運びも
 単なる時間稼ぎには見えない真剣味があります。

 無観客でカメラ位置がほぼ固定される中で
 左右がそれぞれの自陣、
 手前がブレイク、奥が大技扱いになる壁、窓枠という
 空間的に意味づけがあるのがこのChocoProが生み出した偉大なる舞台装置ですね。

 アッキとメイの連携技を積極的に出し、
 対する紺乃、水森は個の力強さを印象付けながらチームワーク。
 それぞれカラーを出しながら良いタッグを見せましたね。

 マットがリングより狭いことで
 アクション量豊富で圧倒される攻防でした。

 最後は水森とメイが務めましたが、
 アイアン・マン・マッチで既に実績ある通り、
 手に汗握るニア・フォールを演出しました。

 シーズン・フィナーレにふさわしいタッグでした。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@クリス・ブルックスvs.駿河メイ(ChocoPro #19 6/5/20)
Aクリス・ブルックスvs.紺乃美鶴(ChocoPro #21 6/10/20)
Bラスト・ウーマン・スタンディング:さくらえみvs.水森由菜(ChocoPro #28 6/30/20)
C里歩、水森由菜vs.バリヤン・アッキ、駿河メイ(ChocoPro #29 7/5/20)
D駿河メイ、バリヤン・アッキvs.紺乃美鶴、水森由菜(20分時間切れ)(ChocoPro #36 7/28/20)