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アメプロ大賞2019(投票要綱)


アメプロ大賞に投票します。

・MVP

1位:デヴィッド・スター
2位:ジョーダン・デヴリン
3位:サミ・キャラハン


あと一歩、もう一歩という部分で超一流になれるチャンスを逃していたスターですが、
今年に入り対ウォルターという点から対デヴリン、広く見れば対WWEという形にシフトし開眼。
緻密なレスリングスタイルと敢えて力で押す正反対のスタイルを上手く融合させていましたね。
正にINDEPENDENTの象徴になった感があります。


2位のデヴリン。試合数こそ1位、3位の二人に比べると少ないものの1試合の密度が濃い。
インポート・キラーからアイリッシュ・エース、さらに今年はプロレス界のトップコンテンダーへと
駆け上がらんばかりの勢いでしたね。PROGRESSではスコッティとタッグを結成。この団体でしか見られないのが
惜しくなるほど輝いていました。


3位のサミ。去年は2位に投票しましたが、人によっては今年のほうが上位に考える方もいらっしゃるでしょうね。
それぐらい今年もoVe旋風は吹き荒れていた。マッドマン・フルトンを加え4人体制になってもカリスマ性は継続中で、
テッサ、ケイジ相手にこれぞアメプロといえる抗争を展開。テッサ相手には2020年の年初で大一番があるので
こちらも注目ですね。またAAWにも継続参戦しバランスの取れた働きを見せていたのも記憶に新しい。
団体オーナーとしてはREVOLVERを定期的に開催しプロレスシーンを盛り上げていたのが印象的でした。


・年間最高試合

1位:ベッキー・リンチvsサーシャ・バンクス(WWE Hell In A Cell 2019 2019/10/6)
2位:デヴィッド・スターvsメルセデス・マルティネス(Beyond 2019/10/17)
3位:ジェイコブ・ファトゥvsLAパーク(MLW Saturday Night SuperFight 2019/11/2)


1位はベッキーvsサーシャの抗争決着戦。オープニングマッチという上層部の判断、
メインの悪名高い演出に話題を奪われてしまった格好だが、この試合の素晴らしさは色褪せない。
HIACの凶器使用という点で革新的な一戦になったことは間違いありませんね。


2位はBeyondのウィークリー・プログラムから。TVショーでこれだけの試合をしてくるのが凄いですね。
とてもピュアでとてもプロフェッショナルな試合。そこにあったのは美しい二人の人間の存在でした。
インタージェンダーマッチ、と一括りにするには余りにも尊すぎる。


3位はMLW初のPPVメインから。正直期待値としてはそれほど高くありませんでしたが、
ファトゥの野性味溢れるファイトとLAパークの経験値が良い化学反応を起こしましたね。
無論、試合中のヘイト感たっぷりの暴力センスも見逃せない。


・最優秀タッグ

1位:ルチャ・ブラザーズ
2位:ザ・ノース
3位:ワークホースメン


ルチャブラはどの団体を見ても出ているな、という印象が強いですね。
もちろん年の後半になるにつれAEWとAAAという中心軸は持ってはいたもののそれにしても各団体出ずっぱり。
それだけ需要があるという事なのでしょう。唯一無二の代えがたい彼らのタッグワークは超一流で、
好き嫌いを超越するとは正にこのことか。


ノースに関してはテリトリーがカナダ近辺からImpactという通行手形を手にして北米へと広がったのが大きい。
事実、彼らの潜在能力は底知れないものがあり、正直本気を出してないのでは?と感じさせる部分もチラホラ。
貶しているように聞こえてしまいますがこれは誉め言葉で、ジョシュ復帰以来着実にステップアップしてきたこのタッグの
まだ見ぬ部分を見てみたいというのが本音。


PWGタッグ王者のラスカルズやNXTを牽引したアンディスピューテッド・エラも候補でしたが、
敢えて3位にワークホースメンを持ってきたのは今年一年の急激な成長ぶりが伺えるというのが大きい。
初めて見た時は大したことないな、と思っていましたが見るたびにその評価を覆してくれる喜びがあったタッグです。


・敢闘賞

1位:リッチ・スワン
2位:PAC
3位:コフィ・キングストン


1位はスワン。諸般の事情でWWEを解雇されたときはどうなることかと思いましたが、
しっかりとインディーに適応できていますね。前半はXディビジョン王者としてImpactを盛り上げることに注力し、
後半はマックとのタッグチームでLAXの穴を埋める活躍を見せました。


PACに関してはやたらベーシックな試合運びに拘りすぎてインディーに対応出来るのかという
昨年の不安を一蹴してくれましたね。しっかりと従来の基本は残しつつここぞで飛ぶ、跳ねるという
ニュー・PAC・スタイルを確立できたのが大きい。そして選外ですが今年の夏まではドリームゲートも持ってましたからね。
これは入れないわけにはいかない。


3位はコフィ。レッスルマニアでのコフィへの活躍ぶりにはベビーフェイスの本質を見ましたね。
その後もそれなりのクオリティを王座戦で残し続けた、という一定の成果を見てこの順位にランク・イン。
しかし陥落のさせ方がちょっとあんまりなので3位というのも実情か。


・最優秀女子選手

1位:クリス・スタットランダー
2位:テッサ・ブランチャード
3位:ベッキー・リンチ


新星。それだけでは彼女を表す言葉として不足しています。
インタージェンダーマッチでは課題となる女子の身体能力も彼女の類稀なるセンスなら関係ありませんでした。
女子のハードコアという新たなジャンルをこのキャリアで切り拓いたのは素晴らしいことです。


Impactでサミとの記憶に残る素晴らしい抗争を繰り広げたテッサ。
高い身体能力と父タリー譲りのプロレスセンスで来年のImpact王座挑戦もゲット。
PCW ULTRAなど、他団体での活躍も目立ちましたね。


レッスルマニアのメインイベントという大偉業を成し遂げたベッキー。
HIACのサーシャ戦など、二冠王に相応しい八面六臂の活躍でした。ただWWE全体を見た時に優先順位と言いますか、
そういう点で少し割を食ってしまったのは否めない。


・個人的イチオシで大賞

1位:ブッチャー・アンド・ザ・ブレード
2位:キラー・クロス
3位:カラ・ノワール


11月にAEWに登場したのが個人的に衝撃だったこのタッグ。
自分の中で8月頃から見かけるようになり、気にはなっていたのですが、こういう賞にぴったりだと思い今回1位に。
元TNA、ベテランのペッパー・パークスとキャリア4年、未完の大器という表現が似つかわしい
アンディ・ウィリアムスのコンビです。いわゆる凸凹タッグという感じで、AEWのタッグ部門にはいないタイプなので楽しみ。


これほどの人材がインディーに埋もれていたという事実が俄かに信じられませんね。
昨今の流行としてクロスのような巨躯のシュータータイプは間違いなく重宝されると思うので
あとは陽の目を見るだけか。個人的おススメはWarrior Wrestlingのローラー戦。


キャリアは結構長くて新人王には入れづらいノワールですが、そのギミックの完成度と
レスリングを志向する試合の本格派ぶりはお見事の一言に尽きる。プロレスは無いものを埋める
いわば隙間産業的な側面がありますが、ノワールは正に隙間隙間を狙っているな、と感心するしかない。


・新人賞

1位:スコッティ・デイビス
2位:アレックス・ゼイン
3位:The OJMO


1位はスコッティ。昨年から表舞台に出始めた選手。
物おじしない肝っ玉と高い技術力を兼ね備えたスープレックス・マシーンぶりを満天下に示しました。
それにしても彼が2000年生まれという事実に時の流れの速さを感じます。


ゼインを語るうえで外せないのがGCWでの場外テーブルへの630スプラッシュという動画。
これがSNS上で大きく話題になり、様々な団体で起用されるに至りました。
ある意味現代プロレスの申し子といえる存在なので、来年以降も注目のハイフライヤーです。


RPWではマイケル・オクとして活動しているOJMO。ブリティッシュJカップ優勝という
ある種新日本参戦の通行手形を勝ち取ったので来年以降どうなるかが注目の選手。
あとは身体つきをもう少し見栄え良くさせることですかね。

 
・Over45大賞

1位:LAパーク
2位:鈴木みのる
3位:レイ・ミステリオ


1位はLAパーク。ルチャのリビングレジェンドがこの賞にランクイン。
齢を感じさせる部分と感じさせない部分の使い分けが上手かったですね。
マスクマンなのに表情を伺い知れそうな試合運びが魅力。


2位はみのる。新日の海外公演に加えRPW、GCWといった場面での活動を加味してこの順位。
役に入りすぎと言われる表情の作り方ですが、個人的にはいつ見ても痺れますね。
海外で反応がいいのもそういう所なのではないかな、と。


3位はミステリオ。12月で45歳になるという事でギリギリですが3位に。
年初のアンドラデ戦から始まりドミニクも登場したりなどして話題には事欠きませんでしたね。
US王者としての防衛ロードも楽しみ。


・最優秀大会

1位:Impact Wrestling Bound For Glory 2019(2019/10/20)
2位:AEW Full Gear(2019/11/9)
3位:OTT WrestleRama 3(2019/6/23)


個人的な事情で恐縮なのですが、自分の中で大会中過半数以上の試合を見たものを候補に上げています。


1位はBFG。TNA時代から年間最大の大会という位置づけでしたがついに内容が伴ってきましたね。
丸藤というゲスト含め、ロスター全員で盛り上げようという気持ちが随所に見られた大会でした。


2位はAEWから。やはりオメガvsモクスリーのライツアウトマッチのインパクトは物凄かった。
オープニングからPNPのお披露目やPACvsペイジの一度は流れた試合を組むなど、Dynamite開始の
流れに乗れた大会でしたね。


3位はOTTから。OTTはゲストとロスターのバランスが良いと個人的に思っているのですが、
この大会はそれがプラスに働きましたね。メインのUK王座踏み付けは2019年のプロレス界における
最大の名場面といっても過言ではありません。


・最優秀団体

1位:OTT
2位:MLW
3位:AEW


OTTはプロレス界の風向きに敏感というか、ファンが望むものを提供できている気がしますね。
もちろんスターvsデヴリンもそうなのですが、PACやウォルターといった使い方の難しくなった選手を
一定の配慮を見せつつもしっかりと期待値を超えてくるものに仕上げているのが見事。
デヴリンがOTT離脱という話もありますが、来年以降どうなるかが気になってきますね。


MLWは初PPVをしっかりと見れるものにしてきたのが大きい。とにもかくにもそこですね。
平均的なクオリティの高さが印象的で、捨て試合的なものが少なかったのが好印象でした。
ロスターを増やしつつ、海外戦略も行っているので2020年はどういった展開にしていくかが大事な要の一年。


AEWはカーン一族がバックについているとはいえ初めての試みでよく1年走り抜けたな、と。
スポーツライクな団体カラー、という部分からはやや齟齬も見られますが、WWEでは出来ないものを見せるんだという
コーディ以下ELITEの気概や良し。2020年は水曜日の視聴率戦争含め勝負の年ですね。


・頑張りま賞

1位:ボビー・ラシュリー
2位:ジェイク・ヘイガー
3位:ボビー・ガンズ


ラシュリーは何といってもルセフ・ラナ夫妻との悪名高い抗争劇が挙げられますね。
両者にとってプラスになるはずもなかろうこと請け合いの評価できないスキットの連続。
そしてインディーファンが夢見たレスナー戦はいつになったら実現するのかと溜息は尽きない。


AEW入りを果たしたものの一向に試合をしないヘイガー。
セコンド業務に徹することがダメ、と言いたいわけではありませんがやはり彼に期待するのは試合であって…。
ベラトールとの二足の草鞋を履いているので契約関連で禁じられている可能性はありますがね。


今年はwXw王座を戴冠するなど、ある面では飛躍の年となったガンズ。
しかし試合内容を紐解くと自らのシュート・スタイルを上手く最大公約数的に処理できていないですね。
厳しい言い方をすると今よりも技術、実力の向上が必要な選手。彼はwXw純粋培養な選手なので、
もっと外の世界を見たほうがいいですね。


・最優秀抗争

1位:ジョーダン・デヴリンvsデヴィッド・スター
2位:アダム・コールvsジョニー・ガルガーノ
3位:オージー・オープンvsソード・オブ・エセックス


1位は上記にもあるようにOTTを中心としたイギリスマット界をうねりにうねらせた一大抗争。
OTTは抗争にじっくりと時間をかけるのが素晴らしいですね。


2位はNXTから。ガルガーノvsチャンパに負けず劣らずのクルーザー級的な鮮やかな攻防を主眼に置いた
三部作でしたが抗争決着戦がいまいちテーマにそぐわないシチュエーションになってしまったので2位。


3位はPROGRESSのタッグ対決から。オージー・オープンは二人とも大健闘の一年でしたね。
抗争決着戦の長すぎる試合時間は賛否両論でしたが一定の内容は残せたので3位。


以上でお願いします。