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AJPW/AWA:Bockwinkel vs. Tsuruta Seriesの分析


名勝負 AWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(Big Time Wrestling 2/14/79)
好勝負 AWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(AJPW 7/13/83)

@ニック・ボックウィンクルvs.ジャンボ鶴田(AJPW 12/13/78)
 #1
 この数え歌の初対決。

 ニックの保持する王座に挑戦するに値するか試すために
 この試合が組まれたという位置づけですね。

 それ故まずはまったりとグラウンド。
 ニックが執拗にアーム・ロックに捕え、
 鶴田は抜け出しボディ・スラム、と
 明確に立ち位置を分けて作っています。

 一方で型にはめている分伸び白は薄い攻防ですね。

 エプロンの攻防を皮切りに
 打撃を使いながら徐々に熱量を高めて
 求められているお題目を丁度よい塩梅で完遂しました。

 しかしこの時点では翌年の一戦があんな凄い試合になるとは
 まったく微塵の気配もありませんでした。

 平均的な良試合。
 (執筆日:8/?/20)

AAWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(Big Time Wrestling 2/14/79)
 #2
 (カットあり)
 ニックが小狡いヒール・ワークを細かく積み重ねながら
 鶴田を上手く転がしていますね。

 鶴田も踊らされているだけでなく、
 自身からもフェイスとして積極的にアクション。

 フェイス/ヒールの歯車が噛み合いながら
 コントロールしきったペースで徐々に上がっていくのが堪らないですね。

 鶴田の派手なハイ・ニー自爆からの
 ニックの脚攻め、4の字というフィニッシュは完璧。
 この1本だけでも十分なくらいの出来栄えです。

 2本目。
 鶴田は足のダメージが残る上に
 試合時間も20分しか残っていないという
 ダブル・ピンチのシチュエーション。

 ここに鶴田の猛反撃でニックが流血するという要素まで加わり
 かなりドラマチックに3本目への橋渡しをしましたね。

 3本目も時間切れも見える中で、
 勢いそのままに攻防を繰り広げました。
 最後はコブラ・ツイストを食らったニックがやばい、と見て
 レフェリーを殴って負けを選んで王座を守るというもの。

 このチープなフィニッシュでも
 十二分に満足できる内容でした。

 文句なしに名勝負。
 (執筆日:7/?/20)

BAWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(AWA 6/22/80)
 #3
 未視聴。

CAWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(AJPW 2/4/82)
 #4
 鶴田が勢いで攻め立てるのを
 ニックがダーティ・プレイで引き戻し、
 鶴田の腰攻めvs.ニックの老練な試合運び(ほんと上手いねぇ)
 という構図になっていきましたが
 何せメインがメイン(馬場xハンセン初対決)なので
 セミのこの試合は控えめにならざるを得ませんね。
 いつも通り不透明決着。
 中々良い試合でした。
 (執筆日:2/?/08)

DAWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(AJPW 7/13/83)
 #5
 ニックはコーナーでボディ・ブロー入れたりと
 王者としての搾り取る攻めを見せます。

 鶴田も道筋の見える攻めで盛り上げます。

 相変わらず2人は手があってクオリティ高いですが、
 4度目の挑戦という経歴も踏まえた均衡感を演出。
 
 後半はニックがダイビング・ニー・ドロップ自爆で
 脚攻めの展開を誘導して王者として流石の試合構築。
 
 全体像を俯瞰したスポット配置、
 クライマックスの演出もお見事で完成度高い。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:6/?/20)

EAWA世界ヘビー級王座戦(レフェリー:テリー・ファンク):ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(AJPW 2/23/84)
 #6
 ニックは蛸、イカ的なぬめっとした上下のグラウンドを見せ
 そこに鶴田が重要なポイントに技をのせてきます。
 素晴らしい内容でしたが場外を使い出してから見所に欠けるようになりますね。
 原因はレフェリーのせいですね。
 ファンクを採用した事で彼を目立たせるために
 いらぬ事を色々と加えています。
 普通のレフェリーだったら好勝負になっただけに惜しまれます。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
(執筆日:12/?/09)

FAWA世界ヘビー級王座、インターナショナル・ヘビー級王座戦(レフェリー:テリー・ファンク):ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(AJPW 2/26/84)
 #7
 ニックが出合い頭丸め込みを仕掛けたり、
 執拗なヘッド・ロックで追い込んでいく展開。

 前回のまさかの敗北を受けて
 序盤からなりふり構わない感がしっかり演出されていますね。

 前回の試合の背景なしに単独で見ると
 もう少し鶴田の脅威性を前段で描いた方がメリハリがつく気もしますけどね。

 鶴田はニックの仕掛けに対し、
 モードを合わせた振る舞いでストーリーに引き込みます。

 両者もつれて場外に転落したり対角にロープに走ったりする中で、
 テリーだけでは捌けずジョー樋口も含めて2人で対応するようになる中で、
 当時の王座戦につきものの不穏な気配も演出します。

 一方ですぐに不透明決着ということはなく、
 十分に内容で満足させた上で
 最後ニックの脚攻めから両者リングアウト、という、
 結局は不透明決着なんですが、
 ある程度ストーリーとしての落しどころにちゃんと収めました。
 
 魅力的な内容でしたね。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:8/?/20)

GAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(AJPW 3/24/84)
 #8
 ニックが序盤からニー・クラッシャーを決めたりと
 一ヶ月前の試合の内容を織り込んで展開。

 鶴田も見得を切ってニック成敗、と盛り上げます。

 これまでの積み重ねを活かして
 大技をベースにしながらも大味にならずストーリーを描けていますね。

 最後はニックが引っ張りレフェリーにぶつけてベルト攻撃をすると
 鶴田も切れてやり返し収集がつかなくなるというもの。
 
 反則裁定が下った後も
 しっかりと激しく殴り合ったので雰囲気に浸りながら終われてそんなに悪くなかったですね。

 平均的な良試合。
 (執筆日:8/?/20)

HAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(AWA 4/28/84)
 #9
 未視聴。

IAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(AWA 4/29/84)
 #10
 未視聴。

JAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(DQ)右(AWA 5/4/84)
 #11
 未視聴。

KAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(AWA 5/6/84)
 #12
 未視聴。

LAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(IW 5/7/84)
 #13
 未視聴。

Mインターナショナル・ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(AJPW 9/12/87)
 #14
 すぐ終わりますが、出だしのレスリングは技巧的で
 振りぬかれる打撃は攻撃性高い。

 3年ぶりに10分満たない試合時間で組まれて、
 数え歌の終焉は感じていたでしょうが、
 その中で2人の矜持を感じる内容になっていますね。

 これまでの集大成とばかりに大技も早い段階で繰り出し、せめぎ合い。

 かなり詰め込んでいるので一部歪な所もありましたが見応えありました。
 ただフィニッシュは少し唐突。
 
 平均的な良試合。
 (執筆日:8/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ニック・ボックウィンクルvs.ジャンボ鶴田(30分時間切れ)(AJPW 12/13/78)
AAWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(DQ)(Big Time Wrestling 2/14/79)
BAWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(DQ)(AWA 6/22/80)
DAWA世界ヘビー級王座戦:ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(DQ)(AJPW 7/13/83)
EAWA世界ヘビー級王座戦(レフェリー:テリー・ファンク):ニック・ボックウィンクル(ch)vs.ジャンボ鶴田(新チャンピオン!)(AJPW 2/23/84)
FAWA世界ヘビー級王座、インターナショナル・ヘビー級王座戦(レフェリー:テリー・ファンク):ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(ダブル・リングアウト)(AJPW 2/26/84)
GAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(DQ)(AJPW 3/24/84)
HAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(ダブル・カウントアウト)(AWA 4/28/84)
IAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(DQ)(AWA 4/29/84)
JAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(DQ)(AWA 5/4/84)
KAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(DQ)(AWA 5/6/84)
LAWA世界ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(DQ)(IW 5/7/84)
Mインターナショナル・ヘビー級王座戦:ジャンボ鶴田(ch)vs.ニック・ボックウィンクル(AJPW 9/12/87)