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全日本プロレス/Noah:Misawa vs. Kobashi Series part.2の分析


名勝負 CC優勝決定巴戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 4/19/97)

三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋健太(全日本プロレス 10/21/97)

三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.三沢光晴(全日本プロレス 10/31/98)

三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(全日本プロレス 6/11/99)

GHC王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(Noah 3/1/03)
好勝負 なし

HCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 3/28/97)
 ※収録なし、小橋が三沢にシングル初勝利

ICC優勝決定巴戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 4/19/97)
 巴戦の1戦目。
 
 流れの中に織り込まれる破壊的な打撃。
 ラッシュとカウンターの絶妙なバランス感は心地よいですね。

 プランチャと見せかけ一度エプロンに着地し
 バック・エルボーなど工夫も凝らされています。
 ストレートなハード・ヒットもサブミッションの重みもあって全てが揃っています。

 巴戦なので短時間マッチもありえる中で、
 緊張感のある鋭い攻防が繰り広げられます。

 少し展開を落として腰を落として見るようになるや
 投げっぱなしジャーマンにパワー・ボム連発。
 観る者の捉え方、感じ方込みで見事に動かしてきますね。

 技を放っている時以外の感情、情熱。
 すべてが一致した状態での全力の輝きは飛び切りで
 この後に試合が控えているとは思えない内容です。

 ただ少しギアを入れるのがちょっと早かったか
 最後が少しカードを出し切った感はありましたね。
 四天王プロレスの時間切れはどうしてもこうなりがちですが。
 
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:5/?/21)

J三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋健太(全日本プロレス 10/21/97)
 凡人の小橋が三沢に追いつき
 同じ立場に立った今全力でぶつかる。
 三沢vs.小橋を要約するならこうなるでしょう。
 さてこの試合ですが三沢vs.小橋を悪く読み解いてしまったように思えます。 
 今は同格、ついでにベビー、ヒールに分けるなら
 ベビーvs.ベビーな訳ですから元々リングで表現できるドラマ性に欠けるんですね。
 それにもかかわらずこの試合は
 戦法(例えば一極攻めなど)や工夫も小細工だと言う様に
 押せ押せで場外ダイブや過激な投げがの打ち合いに終始してしまった。
 結果、技が先走りして表現力に乏しいですし、
 また20分をいかずして技切れしているので単調に見える一面も生まれました。
 只つまらないで切り捨てられるかと言ったらそれも否。
 元々全力ファイトの四天王プロレスの中でも
 特別全力ファイトと言うに値するだけのエネルギーが詰められた故か変質を起こし
 見る者の心を圧倒的な質量で殴りつけるのではなく
 内からじくじくとえぐるようなそれになっているんですね。
 このサムシングは欠点を補うには十分。
 ぎりぎり名勝負です。
 (執筆日:1/?/09)

KCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 4/1/98)
※収録なし

L三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.三沢光晴(全日本プロレス 10/31/98)
 Jのように特別な素材は見られませんが
 この試合が素晴らしいのは
 脚攻めなどの時間を使う物を使わずとも
 40分という長時間を余裕で
 あらゆる技、あらゆる攻防を
 最も効果のある場面に配置して配置して作った点にあります。
 更にタイガー・ドライバー91、エプロンから場外へのタイガー・ドライバーなど
 命をかけた極みに登りつめて見せるのですから
 心が揺れ動かない訳がありません。
 無駄に気合で起きるシーンもありませんし
 両者のダメージ表現も良く素晴らしい表情をしている。
 これは歴史的な名勝負です。
 (執筆日:1/?/09)

MCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 3/31/99)
※収録なし

N三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(全日本プロレス 6/11/99)
 今までの四天王 プロレスとは異質な始まり方で
 前半の20分は大技がまったくない中
 挑戦者小橋の執拗なヘッド・ロックや腹攻め、腕攻めという
 多様な攻めが繰り出されていきます。
 やっぱりね、こういう風に地道に築いていった方が見ていて面白いですね。
 後半は小橋の流血というアクシデントや
 いつものごとくエプロン、場外でも出る危険な投げで
 試合は幾重にも盛り上がり続け幻のエメラルド・フロージョンで締めるにふさわしい死闘に。
 40分以上にも及ぶ試合時間があっという間に感じられました。
 只両立場を鑑みても三沢にも小橋に比類する工夫を求めたい所なので
 満点とはいきませんが文句なしに名勝負です。
 (執筆日:1/?/09)

OCC準決勝:小橋健太vs.三沢光晴(全日本プロレス 4/11/00)
 チョップ/エルボーが調整打撃で
 彼らにしては少し軽い位置づけになっているのが気になりますね。

 ただ、三沢がいつもと違う攻めを見せていること自体は良いですね。
 小橋も柵攻撃に拘ったりと変則により
 ライバリティを改めて描いています。

 数え歌なので攻防は上手くいっていて
 ビッグ・スポットもシチュエーションにふさわしいものを用意している。

 しかし表現的な受け身、間が技と不一致を起こしている感は否めない。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:5/?/20)

PGHC王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(Noah 3/1/03)
 3年ぶりの黄金カード。
 三沢にそろそろ衰えが見える中にもかかわらず
 予想を裏切って往年以上に過激度な方向へと走り
 序盤から必殺技を狙うし
 かつては腕攻めにつなげたエプロンから柵への自爆スポットの後には
 場外でのハーフネルソン・スープレックスを打ちます。
 更に終盤には花道から場外へのタイガー・スープレックスなんて技も出る。
 これまで以上にリアルなダメージに頼っているものの
 その結果としてこらまでの小橋vs.三沢の精練された正の鏡合わせではなく
 ドロドロとした負の感情の奔流のぶつかり合い、という
 四天王プロレスの原点に回帰しました。
 そして間違いなくこの試合は四天王プロレスの中でも
 最も壮絶な試合という名を冠するに値するのです。
 1/20/97には敵わずとも歴史的な名勝負です。
 (執筆日:?/?/07)

Q特別試合:三沢光晴vs.小橋建太(Noah 12/24/04)
 10分しかないので
 エッセンスで端的に出だしはスタートです。

 中盤の打撃は惜しみなく
 スターとして見得も切れています。

 綺麗に時間配分が出来ていますが、
 流石に終盤の三沢vs.小橋らしさまで
 10分の中に収めることは出来ませんでしたね。

 このクリスマス・プレゼント試合が数え歌の最後の一戦になるとは。

 平均レベル
 (執筆日:5/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

HCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 3/28/97)
ICC優勝決定巴戦:三沢光晴vs.小橋健太(30分時間切れ)(全日本プロレス 4/19/97)
J三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋健太(全日本プロレス 10/21/97)
KCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 4/1/98)
L三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.三沢光晴(新チャンピオン!)(全日本プロレス 10/31/98)
MCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(全日本プロレス 3/31/99)
N三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(全日本プロレス 6/11/99)
OCC準決勝:小橋健太vs.三沢光晴(全日本プロレス 4/11/00)
PGHC王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋建太(新チャンピオン!)(Noah 3/1/03)
Q特別試合:三沢光晴vs.小橋建太(10分時間切れ)(Noah 12/24/04)