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Necro Buther出演の映画



タイトル レスラー(原題:The Wrestler)(2008)
出演スパスタ ネクロ・ブッチャー、Rトゥルース
ストーリー  栄華を極めた全盛期を過ぎ去り、家族も、金も、名声をも失った元人気プロレスラー“ザ・ラム”ことランディ。今はどさ回りの興行とスーパーのアルバイトでしのぐ生活だ。ある日心臓発作を起こして医師から引退を勧告された彼は、今の自分には行く場所もなければ頼る人もいないことに気付く。新しい仕事に就き、疎遠だった娘との関係を修復し、なじみのストリッパーに心の拠り所を求めるランディ。しかしその全てにつまづいた時、彼は悟る、例え命を危険にさらすことになっても、自分はプロレスラー“ザ・ラム”としか生きることが出来ない男なのだと。。。
(Amazonより)
スパスタ活躍度 ★★★☆☆
映画お勧め度 ★★★★☆
レビュー ロックをBGMに栄光の日々のパンフレットの山を映し、ランディの入場シーンへと映るオープニング。
ランディの顔を写さず背中から取っているのが良いですね。
哀愁というのを本当に分かっている。
スーパーの業務員通路をバック・ステージとオーバーラップさせたシーンには感心しました。

この映画は試合前の打ち合わせや剃刀での流血といったプロレスのフェイクの部分を隠さずに映しながら、
歳を取り栄光から滑り落ちながら過去を拭い切れない男を赤裸々に描いていきます。
(試合はスピーディーなカメラ・ワーク、派手なデス・マッチで、現実とは異なり面白いけどそこはね(笑))
娘との断絶や訳あり女性との恋といったお約束を踏まえながら
目の前にやり直すチャンスがぶらさがっているにも関わらず、
そのたった一歩が踏み出せず死のラム・ジャムに突っ走らざるを得なかった破滅的な美しさが胸を打ちます。
またプロレス・ファンとしてはそれに付随して、
ランディの事情を知らないとはいえそこに至る後押しをした残酷的な応援に考えさせられるでしょう。

アカデミー賞に選ばれたのも納得の出来ながら駄目な人間がやっぱり駄目だった、と諦める話。
最後の淵で恰好悪くても一歩引いて、それまでの自分を否定してでも這い上がって、生きて、生きて、
自分だけの殻に閉じこもって終わらず他人との可能性を信じて欲しかったな、という個人的な意見から
心を動かされこそしたものの感情移入のレベルにまでは至らず★5つをつけるのは躊躇われる。
まあどちらにせよ見て損はしない作品なのでお勧め。

ROH、CZWが撮影に協力。ネクロ・ブッチャーは中盤のデス・マッチの相手を担当。
ミッキー・ロークがベテラン・レスラーを上手く演じていたにも関わらず
それを上回るネクロ節を利かせていましたね。
トゥルースはちらっと顔見せ。他にもレスラーが紛れ込んでいたかもしれません。