TOPアメリカン・プロレスWWE 2011年 →WWE:Money in the Bank 7/17/11

WWE:Money in the Bank 7/17/11の分析


名勝負 WWE王座戦(シナは負ければ首):ジョン・シナ(ch)vs.CMパンク
好勝負 MITB:ケインvs.ジャスティン・ガブリエルvs.ヒース・スレーターvs.ケインvs.ダニエル・ブライアンvs.コーディ・ローデスvs.シン・カラvs.シェーマスvs.ウェイド・バレット

@MITB:ケインvs.ジャスティン・ガブリエルvs.ヒース・スレーターvs.ケインvs.ダニエル・ブライアンvs.コーディ・ローデスvs.シン・カラvs.シェーマスvs.ウェイド・バレット
 ECと同じく管理が行き届いていますね。
 今8人の内誰がアクティブなのか明確で、
 リング・イン&アウトが適切に行われています。
 中盤前に自然にリングからラダーを放逐した展開も上手い物があります。
 見せ場の推移が実に美しい。

 管理プロレスは裏を返せば個の喪失の恐れがありますが、個のアピールも上々。
 特に良かったのはケインですね。
 テイカーと違って峠を越えた事による衰えを自分のキャラに取り込めている。
 そのため怪物キャラが陥りがちな、そして最近までケイン自身がそうであった、
 単一的な強さ設定から抜け出せています。
 他のレスラーとの関係性の中で自己を規定し直せているのは素晴らしい事です。
 抜擢されたスレイター、ガブリエルはタッグ要素を持ち込み、
 バレットとの元Correならではのやり取りでも試合に色を添えました。
 シェーマス、バレット、コーディ、シン・カラは少々埋もれ気味ですが
 要所で持ち技を存分に使ってアピールしていた印象があります。
 特にシン・カラは技の精度が上がって、アピールもフィットしてきたのでこれからに期待がもてますね。
 (といった側からウェルネス・ポリシー違反ですか・・・)
 エプロンに橋渡ししたラダーへパワー・ボムを食らうという過激スポットも担当していました。

 残る1人は今回まさかの勝者となったブライアン。
 ベノワやジェリコ・ポジションに与えられるスポットをこなしアピールは出来ていましたが、
 問題はスポット以外の動き方はCorreらと一緒にグループ分けされる物だったという事です。
 つまりベビーフェイスとしての意識が希薄という事です。
 勿論状況は難しい物があります。
 ケインは例外も同然ですし、シン・カラは派手な技を打ちまくって退場したので
 実質ベビーフェイス1:ヒール5という状況でしたから。
 しかしそこをブライアンが、余りのコーディとの配分で調整し、
 ベビーフェイスとしての印象を残せたらベターでした。
 後惜しまれるのはデュアルで進行していないという事ですね。
 時には意図的に焦点を分散させて管理プロレスの印象を弱めてほしいですね。
 カメラ越しに見ている分には余り目立ちませんけど会場で見ると少々気になったのでは、と思います。

 他の団体を寄せ付けないWWEの強みを最大限に発揮した内容。
 ぎりぎり好勝負です。

Aディーバズ王座戦:ケリー・ケリー(ch)vs.ブリエ・ベラ
 ケリーは印象に残す意識を持って技は選んでいる様子ですが
 ある技のジャンプが実に低かったり、ある技の後の流れがぶつ切れだったりしています。
 ベラ姉妹はカメラに対する映り方は良いですがそれぐらい。
 特にニーDDTは彼女らが手を出す代物ではありません。
 試行錯誤は重要ですが自重しましょう。
 4分と試合時間が長かったので、
 双方の努力や意図が伝わる分、いつもよりは語ることもあるけど、悪い試合。

Bマーク・ヘンリーvs.ビッグ・ショー 
 WWEスタイルにのっとり間を置いているから潰しあいにはならないが
 重く、それでいて軽快な動きが幾つも見られます。
 またヘンリーの脚攻めに注目ですね。
 特に上手いという程でもありませんが、
 ハーフ・ボストン・クラブや低空ドロップ・キックを
 違和感なく使っての脚攻めは以前には出来なかった事です。
 ヘンリーの獰猛性も引き続きアピールできているので、
 今後トップ王座の相手で困ったら1回ヘンリーで繋げられますね。
 一方のショーはこの抗争で脚に慢性的弱点を抱えている印象がつき王座への挑戦者としては使えないでしょう。
 だからこそ試合後に脚を破壊され、欠場に繋げたのは
 WWEらしい適切な選手マネージメントに思えます。 
 少し悪い試合。

CMITB:レイ・ミステリオvs.エヴァン・ボーンvs.アルベルト・デル・リオvs.コフィ・キングストンvs.アレックス・ライリーvs.ザ・ミズvs.ジャック・スワガーvs.Rトゥルース
 全員が小ラダーを持ってスタート。
 馬鹿ですね(笑)
 基本的にこんなネタであるスポットを適切に配置する事で
 クオリティに直結させている内容です。
 またRawという事でSDより派手な演出がされている。
 トゥルースがダイブしてまでSD以上のダイブ数を稼いだのには驚くやら呆れるやら。

 ベースはSDと違いデュアルで進行させていますね。
 しかしSDと比べると協調性や配慮、理解力に欠ける面子ですから
 ベースで好き勝手に動いて要所のスポットで調子を合わせている感は否めないですね。
 ちょっと大味な内容となっていますね。

 個々の働きを見てみるとコフィが相変わらず斬新なムーブを見せていて
 こういう形式は俺に任せろ、というポジションを地味に築いています。
 続いてはデル・リオ。
 デル・リオは全般的に平均点を超えた能力を持っていますが、
 やはり他と比べて特別優れているのはキャラ性ですからね。
 今回のようにずるく試合に参加しようとして自爆するなんていう
 伝統芸スポットに注力させるのが一番効率の良い貢献方法です。
 後はトゥルースが他より劣っていたもののどっこいどっこい。

 最後はミズの負傷について触れておきましょう。
 ケースに掴まるのか落ちるのか迷って落下に失敗し負傷、
 終盤で戻ってきた際には歓声が起きていましたね。
 怪我自体は不幸な事ですがベビーフェイスとしての可能性を確認できたのは幸いでしたね。
 ライリーとの抗争が中々終着点が見えない状況でしたから。

 緻密さには欠けるものの8人参加という状況を使った創造性でSDとは違う面白さを生み出している。
 中々良い試合。
 
D世界ヘビー級王座戦(反則でも王座移動):ランディ・オートン(ch)vs.クリスチャン
 オートン凄いねぇ。
 打撃の印象は余りないオートンだけれども
 今回心理戦が焦点とあって素晴らしい拳を見せています。
 クリスチャンも似た見せ方をしているけれど実体の持たせ方は桁違いです。
 以前は間が突出していたけれども今のオートンは技、アスリート性、役者、オーラ、全てが揃っている。
 オートンを見に行くという事が成り立つ状態です。

 まあその一方でオートン単独で完璧であるという事が、
 共同作品の試合としてはもう一歩、って事に繋がっているのも相変わらずです。
 クリスチャンはストーリーにのっとってインサイド・ワークを多用していましたが、
 オートンがこれほど高い状態にあっては自身が相応するアピール程度の意味合いしかなく
 オートンを撹乱する意味合いは見ていて感じませんね。
 意図的に打撃を織り交ぜたりして感情を揺さぶる意図はちゃんとあるんだけども、
 それが中々伝わる仕事内容になっていません。
 頭の中にあるアイディアは良いけどそれを実現する体がついていっていない。
 だからこそオートンが唾吐きだけで切れたような錯覚を生み出してしまう。
 本人の至らない部分が原因とはいえ勿体無い事ですね。

 また新たな側面を見せてきた良試合でしたが
 Capitol Punishmentのようにオートンがクリスチャンを食ってしまった内容。
 平均的な良試合です。

EWWE王座戦(シナは負ければ首):ジョン・シナ(ch)vs.CMパンク
 今大会非常に観客の盛り上がりが良かったですね。
 その理由はこのメインへの期待感にあった訳です。
 ですからこのメインにおいてはこれまでを超える盛り上がりが見られる。
 ECWのようなカオスな部分が含まれていない純粋なそれは
 比類するものを歴史に求めればボブ・バックランドの時代まで遡らなくてはならないのではないか。
 それぐらい熱狂的な雰囲気でした。

 さて試合ですが、序盤はレスリング。
 仕切りながら軽い韻を踏み、
 ムーブを付け足したり、予告を加えたりしていきます。
 そこまで大きな声ではありませんでしたが、この段階でYou can't wrestleのチャントが起きました。
 勿論客観的に見てシナがレスリングが出来ていなかったかというとそうではない。
 アマレスは出来ませんが(パンクも同じ)、行っていたのはプロレスのレスリングですからね。
 それはともかくとしてここで注目すべきはパンクが観客の声に耳を傾けている事を証明したって事です。
 自分の事かい?と身振りを示し、続いてシナを指差して見せた。
 いつだったかHHHもRawでの好勝負で似たような事をしていましたね。
 レスラーには観客を使って試合をするレスラーがいます。
 しかし試合ですからそれが前面に出てくる事はありませんね。
 唯一の例外はこのようなアピールだけでしょう。
 そして今回のようにそのアピールにおいて
 リアルタイムでジャストでレスラーが反応を返した時、
 観客は試合に参加しているのだ、貢献しているのだ、という事実を思い出します。
 ですからこの序盤は構築面でも良いものだったけれども
 一番大きかったのはアピールで持って観客に一種のプロ意識を持たせ、節度を持たせた事。
 それにより観客が正統に盛り上がるようになり、
 後のLet's go Cena! CM Punk!というチャント合戦に繋げた事こそ評価されるべき事かもしれません。
 それはパンクの上述のアピールに代表されるが、
 ひるまず、つけいる隙を見せなかったシナもまた貢献している。

 続いては打撃の解禁。
 つまりシナのダウン・ベース・スタイルが生きるか死ぬかという問題になってくる。
 結論から言うと心配は杞憂に終わり、試合にフィットしています。
 パンクはシナをダウンさせておく程攻撃力のあるレスラーではありませんから
 シナが自分自身でそのスタイルを矯正して望んでいます。
 具体的には打撃で倒れた直後に振り返したりして反撃までの時間を極力短くし、
 またカバーを返された直後に素早くグラウンド・サブミッションに移る事で
 いつもよりも小さいスケールでメリハリをつけています。
 そしてそれによりゼロ・ベースでダメージ設定を作り上げるというシナの最大の強みが発揮される。
 パンクもそれを理解して両者ダウンなど調節を見せている。

 中盤はその名のとおり先ほどの世界観を膨らませると同時に
 終盤の前に必殺技の前振りを行う時間帯です。
 パンクは観客の雰囲気を利用しながら地元ヒーローとして試合を運び、
 シナは観客ではなくパンクを見ながら間を空け情感的なタッチを加えます。
 役割分担しながらも相手の存在あっての役割であり、極めて優れた試合構築です。
 しかしこの中盤で何より目を引くのは断崖式ブレーン・バスターの存在でしょう。
 PG路線における過激な試合。
 それを実現するに当たって指針となるスポットです。
 またシナのアブナミドル・ストレッチの使い方も面白い。
 肉体を酷使するスポットの一方で古典的な技の見直しが見られたのは素晴らしい事です。
 そして終盤前のスポットに抜擢されたトペ、
 これもまたその価値を大きく見直される事になるのでしょう。

 終盤。
 必殺技を決めざるをえない状況です。
 そうなると対等に置いてきたAAとG2Sの間でバランスが崩れる訳ですね。
 ここで2人がカバーをしたという事が大事です。
 実際の試合ではAAが決まり返されて一撃性の観点から価値が落ちた。
 その時にSTFが第2の必殺技として出してくる。
 ここでアナコンダ・バイスをパンクも第2の必殺技として使ってしまうとバランスが取れない。
 しかし単なるカウンターとして1回使っただけだからこそ
 必殺技X2vs.一撃必殺技という差異ある互角の構図に持っていけた。
 だからこそボリュームがあり、変化のある攻防になっています。
 またパンクがこれまでと違い観客を見ないようにシフトしたために
 必死さが生まれ必殺技以外の技も大きな反応を得ています。

 この試合における唯一の欠点は、
 よりインパクトを与えるために相手の技に対して
 ぎりぎりで着地したり逃れたりカウンターを決めようという意識から攻防の乱れが目立った事です。
 特にカウンターのパワー・ボムは自爆といった方が正確かもしれません。
 確かにそうです、攻防が乱れる事は欠点です。
 しかし技を綺麗に決める事は最重要項目ではありません。
 そんな事はゲームのキャラクターに任せておけば良いのです。
 彼らは再現性100%で教科書通り技を決めてくれるでしょう。
 そんな些末な事より重要なのは2人のレスラーがプロレスで持って
 14,815人の観客に対し、世界で一番の王座を争っているのだ、と信じさせた事です。

 観客は試合前から世界で一番ホットでしたが、
 決してザ・ロックvs.ホーガンのように観客の領分を見失う事はなかった。
 観客として参加する時、それは如何に強烈であっても間接的な後押しに過ぎません。
 ですからこの試合の評価は2人だけのものです。
 WWEのストーリー、アメリカン・プロレスの技の捉え方、必殺技の尊重、
 全日本プロレスの突き詰めた30分越え構築、日本プロレスの情感、
 それらを融合させた試合を成し得た栄誉は2人だけのものです。
 年間最高試合候補、ぎりぎり名勝負です。
 

総評
 盛り上がり、各試合のクオリティからして5つ星に値します。
 恐ろしいのは単独の大会として素晴らしいだけでなくこの大会は歴史になるかもしれないという事です。
 インディー・プロレスの最高峰とメキシコからの中途がMITBを取り、
 あるレスラーが個としてダイアモンドの輝きを見せ、
 そして生え抜きとインディー経験のあるメジャー・レスラーが世界的な試合を見せた。
 世界戦略を取るWWEの下に世界的にレスラーが集まっているという厳然たる事実を
 ビジネスではなくプロレスの視点から捉え直したのかもしれないと感じさせる。
 メイン含めた構築にはPG路線というビジネス上の変更をプロレスとして始めて規制以外の観点から見つめなおしたのかもしれないと感じさせるのです。
 まだ見ていないなら今すぐ見なさい。
 まだ手に入れていないなら今すぐ注文しなさい。
 この大会には過去と現在と未来が詰まっている。
 (執筆日:7/19/11)

DVD Rating:★★★★★

注目試合の詳細

@MITB:ケインvs.ジャスティン・ガブリエルvs.ヒース・スレーターvs.ケインvs.ダニエル・ブライアンvs.コーディ・ローデスvs.シン・カラvs.シェーマスvs.ウェイド・バレット
 ゴングが鳴るなり殴りあう。リングに残ったのはケイン、シェーマス、バレット。シェーマス、バレットがケインに蹴りかかる。ケインが2人にダブル・ク ローズライン。ダブル・クローズラインで落とす。場外に出てラダーを手にする。ブライアンがリングからラダー越しに蹴り。ラダーを手にしてリングに入ろう とする。スレイター、ガブリエルがラダー越しに蹴り。2人はラダーを手にする。シン・カラがラダー越しに蹴ろうとする。2人はラダーをどけるとカラにラ ダーをぶつける。リングに入ろうとするもスレイターがガブリエルを引っ張り落とす。リングに入りラダーを立てる。ガブリエルがロープ上に立つとスレイター の髪を掴んで倒す。ホップしてラダーの位置を調整。ブライアンがミサイル・キックで落とす。コーディがブライアンをラダーにぶつける。シェーマスがラダー を上るコーディを捕まえケルティック・クロスを狙う。コーディは逃れると三角飛びキックを狙うもかわされスレイターに誤爆。シェーマスがブライアン、コー ディを倒す。コーディにラダーをぶつける。ケインが入りコーディ、シェーマスの喉元を掴む。そのまま押し飛ばして場外に落とす。バレットがケインをコー ナーのラダーに振ろうとする。ケインが振り返してラダーにぶつける。ラダーを手にすると場外のコーディ、シェーマスに投げてぶつける。スレイターにサイ ド・スラム。コーナー上へ。カラがジャンピング・キックで落とす。ブライアンがガブリエルのクローズラインをかわすとその先の場外にいるバレットにトペ・ スイシーダ。ガブリエルがケインにトペ・コンヒーロ。スレイターがコーディにコークスクリュー・プランチャ。カラがコーナーに駆け上がりシェーマスにダイ ビング・クロス・ボディ。
 カラがエプロンに上がると近づいてきたブラインにジャンピング・キック。
スプリングボード式クローズライン。ガブリエルのバック・ドロップを着地しロープに走る。打ち上げられるもその先にいたスレイターにドロップ・キックを決 める。ロープに振られるもガブリエルにセカンド・ロープからバック・エルボー。ヘッド・シザースで落とす。コーナー上のブライアンを捕まえスパニッシュ・ フライ。場外に出るとラダーを入れようとする。バレットがビッグ・ブーツで吹っ飛ばす。実況席とエプロンの間に橋渡しにする。カラを担ごうとする。カラは 逃れるとクローズラインをかわし鉄柱に誤爆させる。リングに戻るもシェーマスがブロー・キック。エプロンからパワー・ボムで先ほどのラダーに叩きつける。 レフェリーらがカラの状態をチェックする。シェーマスはガブリエルらにラダーをぶつけてからリングに入る。同時にケインがリングに入り地獄突き。エプロン に出そうとするも場外に落ちてしまったのでそこまで追ってラダーをぶつける。ラダーを持ってリングに入るとコーディ、ブライアンがリングに上がってくる。 コーディ、ブライアンがケインに襲い掛かる。コーディとブライアンのエルボーの打ち合い。ケインがラダーを持って2人にぶつける。カラが担架にのせられ退 場。
 ケインがラダーを立て上っていく。元Corre3人が上がって襲い掛かる。その裏でコーディがラダーを上っていくも気づかれ3人にストンピングを受け る。裏でブライアンが上っていくも気づかれリンチ。バレットが俺が取るからな、と説得。ラダーを上り始める。スレイター、ガブリエルはやっぱりおかしいと 考えバレットを引き摺り下ろすと殴りつける。場外に落とす。
2人で同時にラダーを上っていく。コーディがラダーを倒すと2人はロープの上に落下。着地したスレイターにはクロス・ローズ。ラダーを上っていく。バレッ トが引き摺り下ろし上っていく。コーディがバレットにクロス・ローズ。ラダーを上っていく。シェーマスが下ろしてバック・ブリーカー。ラダーを上ってい く。ブライアンが脚にしがみつく。ブライアンも同じ側のラダー中段。シェーマスをラダーにぶつけるとのりこえようとする。シェーマスが下りて肩車する。そ こにケインがコーナー上から飛んできてドゥームスデイ・デバイス。シェーマスがケインにクローズライン。マウント・パンチ。ラダーをコーナー・ロープと立 てたラダーの間に挟む。ケインがシェーマスにビッグ・ブーツ。コーディにチョーク・スラム。飛んできたガブリエルにもチョーク・スラム。ラダーを上ってい く。ブライアンが同じ側から上っていく。ケインを殴り落とすもケインが喉元を掴む。ブライアンがそこからサブミッションを狙う。逃げられたのでラダー中段 から飛ぶ。受け止められるもスラムをフェイス・バスターに切り替えした様子。スレイターがラダーを上っていく。ブライアンが起き上がりスレイターを捕らえ る。バック・エルボーを叩き込む。スレイターが中段からのネック・ブリーカー。ラダーを上っていく。バレットが引き摺り下ろしストンピング。スレイターは クローズラインをかわすとコーナー上へ。バレットがスレイターの体勢を崩す。
更にラダーを持ってくる。シェーマスと一緒になってスレイターに突き立てる。そのまま押してラダーの上にスレイターを持ち上げると場外のケインの上に落と す。シェーマスがラダー越しにバレットにブロー・キック。入ってきたブライアンにブロー・キック。飛んできたガブリエルをかわしブロー・キック。ガブリエ ルを担ぐとコーナー上にのせたラダーの上に落とす。ブロー・キック。ラダーを上っていきケースに手をかける。ケインが反対側から上っていきパンチ。シェー マスが殴り返す。ケインは下りるも脚を引っ張り落とそうとする。喉元を掴むとラダーに挟み込まれたラダーへのチョーク・スラム。ラダーを上ろうとする。 コーディ、バレット、ブライアンが入ってきて引き摺り下ろす。コーディが三角飛びキック。バレットがウェストランド。ガブリエルがコーナー上のラダーから 450。バレットがガブリエルを担ぎ、場外のスレイターめがけウェストランド。ブライアンにスラム。コーディにパンプハンドル・スラム。ラダーを上ってい く。コーディが引き摺り下ろしクローズラインで落とす。ブライアンがラダーを上っていく。コーディが同じ側から追う。殴り合いながらラダー上段へ。反対側 からバレットがラダーを上りケースに手をかける。ブライアンがコーディにラダー天辺でトライアングル・チョーク。後ろでバレットがケースを取ろうとしてい る事に気づくとまずコーディを殴り落とす。バレットにバック・エルボー。バレットが下がるも担ぐ。ブライアンがエルボー連打。挟み込まれたラダーに立つ形 となったバレットの側頭部を蹴り飛ばして落とす。ケースを奪取しブライアンの勝利!
[Winner:ダニエル・ブライアン(24:29)]


EWWE王座戦(シナは負ければ首):ジョン・シナ(ch)vs.CMパンク
 会場からは大CMパンク・チャント。シナの入場曲がなるなりブーイング。シナが入場してくるとパンクはリングサイドに下りる。その観客席最前列にはコルト・カバナの姿が。
 ゴングが鳴る。パンクがヘッド・ロック。シナがバックに周りスナップ・メアからチン・ロック。パンクがロープに押し込み蹴りを放つもかわされる。観客からはYou can't wrestleチャント。パンクが俺のことかい、とおどける。シナを指差すと歓声。シナがタックルへ。アナコンダ・バイスを狙った様子だが無理と見るやすぐに諦めアーム・ロック。ロープに振られショルダー・タックル。仕切りなおし。シナがヘッド・ロック。 ロープに振られショルダー・タックル。ロープに走る。パンクがカウンターでヒップ・トス。ドロップ・キック。グラウンド・ヘッド・ロック。シナは起き上が るとロープに振る。パンクがショルダー・タックル。You can’t see me。ロープに走る。シナが担ぐ。パンクが逃れ担ぐ。シナが逃れて仕切りなおし。
 パンクが蹴り。蹴りを連打しストンピング。シナがコーナーに振り返しブルドッグ。カウント2で返されるもフロント・ヘッド・ロック。パンクが殴りつけ ロープに走る。シナがカウンターでクローズライン。カウント2で返されるもすぐチン・ロック。パンクが起き上がりバック・ドロップ。カウント2。パンクが コーナーに振って前からぶつける。カウント2。シナがコーナーに押し込んでぶつける。コーナーに振り蹴り。スープレックス。カウント2。裏に回って待ち構 えると担ぐ。パンクが逃れDDT。カウント2。首4の字。シナが体勢を変え肩車。パンクはエルボーを打ち込み逃れると場外に落とす。エプロンに叩きつけ る。エプロンに横にするとセカンド・ロープからニー・ドロップ。リングに戻しカバー。カウント2。コーナーに振り突進。しかしかわされ鉄柱に激突。両者ダ ウン。
 シナが先に起き上がりSTFを狙う。パンクが蹴り飛ばして逃れクローズライン。カバー。カウント2。チン・ロック。シナが起き上がり蹴り。コーナーに振 り突進。パンクがカウンターで蹴り。コーナーに飛び乗りクロス・ボディ。カウント2。受身を綺麗に取りそこねたシナはエプロンに出る。パンクがシナを起こ しリング内へのブレーン・バスターを狙う。シナが逆に持ち上げ場外へのブレーン・バスター。自らも体を打ちつけ両者ダウン。 
 起き上がるとパンクをリングに戻しカバー。カウント2。フィッシャーマンズ・スープレックス。ロープに走りエルボー・ドロップ。カウント2。背に担ぐ。 逃れるも再び背に担ぎ変形アバランシュ・スラム。カウント2。ジャブを打ち込んでいく。パンクが殴り返す。パンクが殴りつけていく。シナが振り返しアブナ ミドル・ストレッチ。パンクが顔に手をかけて体勢を変えヒップ・トス。同時にクローズラインで相打ち。両者ダウン。
 カウント6で同時に起き上がる。シナはクローズラインをかわしてロープに走るとフライング・ショルダー・タックル。もう1発。クローズラインをかわし バック・ドロップへ。パンクが着地しスクール・ボーイ。シナがカウント2で返し蹴り。コーナーに振ろうとする。パンクが振り返しハイ・ニーへ。シナがかわ しプロト・ボム。You can’t see meをすべくかがむ。パンクが蹴り上げる。背中を蹴りつけて場外に落とす。トペ・スイシーダ。場外カウントをカット。リングに戻すとエプロンに上がる。ス プリングボードへ。シナはかわして自爆させるとYou can’t see me。ファイブ・ナックル・シャッフル。担いでAAへ。パンクが尻餅をつきながらも着地。蹴り。水面蹴り。カバーするもカウント2。パンクが先に起き上が りG2Sを狙う。シナが逃れガット・レンチ・スープレックス。カウント2。担ぐ。パンクが後ろに逃れてロープに押すとハイ・ニー。顔にもう1発叩き込む。 ブルドッグ。スプリングボード式クローズライン。カウントは2。蹴りを打ち込んでいく。シナは蹴りをかわすと倒しSTF。パンクが何とかロープを掴む。シ ナがロープにもたれるパンクを引き離そうとする。パンクが振り払いハイ・キック。カバーするもカウント2。コーナーに上り立ち上がる。ダイビング・クロ ス・ボディ。シナが受け流して担ぎ上げる。パンクが後ろに逃れてG2Sへ。シナが受け止めて倒しSTF。ロープに手を伸ばすパンクを中央に戻しSTF。パ ンクがアナコンダ・バイスに切り返す。シナが食らいながらも起き上がって担ぐ。AA。すぐにカバーしに行くがカウントは2。コーナーに上る。ダイビング・ フェイマサーへ。パンクがカウンターで不完全ながらパワー・ボムを決める。カウント2。G2Sアピール。G2Sへ。シナがロープを掴んでエプロンに着地し ロープを使ったジョー・ブリーカー。コーナーに上りダイビング・フェイマサー。カウントは2。シナは起き上がると待ち受ける。起き上がったパンクを担ぎ AA。すぐカバーするもまたもやカウント2。レフェリーにカウント3じゃないかと確認。起こすとコーナーにのせる。雪崩式AAを狙う。パンクがエルボーを 打ち込んでいく。前に回り雪崩式ハリケーン・ラナ。ニー・パッドを下ろすとコーナーのシナにハイ・ニー。G2S。ロープ際だったためにシナが場外に転がり 落ちる。場外に下りるとシナをリングに戻す。ビンスとエースが姿を現す。パンクは憎々しげに見つめるもリングに戻る。シナがその隙を突いてSTF。ビンス がエースにゴングを鳴らしに行くよう命令。シナが場外に下りエースにカウンターでクローズライン。こんな形で終わらせハしない、と言う。リングに入る。そ こをパンクが担ぎG2S。カウント3!パンクが新WWEチャンピオンに!
[Winner:CMパンク(33:37)]
  ビンスは目をむく。パンクが王座を掲げる。ビンスは実況席に行くとヘッドフォンを奪い入場曲を止めさせる。今からキャッシュを使うぞ、といってデル・ リオに来るよう伝える。デル・リオがキャッシュを持ってリングに入ってくる。パンクが入ってきたデル・リオにハイ・キック。そして王座を持って観客席へ。 そのまま逃げていく。パンクは観客席の中で王座を掲げる。

試合結果

@MITB:ケインvs.ジャスティン・ガブリエルvs.ヒース・スレーターvs.ケインvs.ダニエル・ブライアン(新チャンピオン!)vs.コーディ・ローデスvs.シン・カラvs.シェーマスvs.ウェイド・バレット
Aディーバズ王座戦:ケリー・ケリー(ch)vs.ブリエ・ベラ
Bマーク・ヘンリーvs.ビッグ・ショー 
CMITB:レイ・ミステリオvs.エヴァン・ボーンvs.アルベルト・デル・リオvs.コフィ・キングストンvs.アレックス・ライリーvs.ザ・ミズvs.ジャック・スワガーvs.Rトゥルース
D世界ヘビー級王座戦(反則でも王座移動):ランディ・オートン(ch)vs.クリスチャン(新チャンピオン!)(DQ)
EWWE王座戦(シナは負ければ首):ジョン・シナ(ch)vs.CMパンク(新チャンピオン!)