TOPアメリカン・プロレス個人物・特集DVD→TNA:Best of TNA 2007

TNA:Best of TNA 2007の分析


名勝負 なし
好勝負 テキサス・デス・マッチ:クリス・ハリスvs.ジェームス・ストーム(Sacrifice 5/13/07)

3時間30分です。

TNAファンが選んだ(つまり当てにならない)
マッチ・オブ・ザ・イヤーを10位から順に。
@エレベーションX:ライノvs.AJスタイルズ(Destination X 3/11/07)
 アルティメットXのロープ代わりに金属柱になった感じ。
 完全にその上から落ちる1スポット依存の試合。
 それでもその過程をある程度面白くするあたり
 腐ってもAJ(勿論内的ではなく外的腐敗ですが)といったところか。
 しかしAJのようなレスラーがやる試合形式ではない。

Aウィナー・テイク・オール:カート・アングル(TNA、IWGP ch)vs.サモア・ジョー(X、Tag ch)(Hard Justice 8/11/07)  これで4戦目ですがその中で一番悪いです。
 これといった攻防がなく最後はカレンが絡んで・・・
 平均的な良試合程度。
 また全王座を賭けるというのは非常に馬鹿げていて団体にとって良いことではない。

BTNA王座戦、キング・オブ・ザ・マウンテン・マッチ:クリスチャン・ケイジvs.サモア・ジョーvs.カート・アングルvs.AJスタイルズvs.クリス・ハリス (Slammiversary 6/17/07)
 ポスターの絵にもなって復帰するはずだったJJの代わりにハリスが出場。
 それでも過去最高の面子。
 これで良い試合ができなければ定番から外すべき。
 さて試合の方はなぜか中核がハリスで
 相変わらずファン・マッチの枠を出ない。
 フォール後でなければベルトを掛ける権利がないという新ルールが追加されていて
 より1つ1つのフォールをちゃんと演出しているが、
 勝利条件が狭くなり盛り上がりにやや欠ける。
 AJはなんでこんなに体を張らされてるんだろう。
 まあそれなりに質も高く面白くはありました。
 好勝負に少し届かず。

Cテキサス・デス・マッチ:クリス・ハリスvs.ジェームス・ストーム(Sacrifice 5/13/07)
 何が素晴らしいって2人の流血具合が素晴らしいのである。
ハリスが放射線状に飛び散る鮮血で
 一方のストームが顔面真っ赤の血泥。
 テキサスらしい泥々とした
 男のストリート・ファイトを様式美で彩るのであります。
 簡単に試合を振り返ると
 観客席乱闘→観客席へのダイビング・クロス・ボディ
 (これでカウント3はいけなかったなぁ)
 →テーブルの攻防X2
 →椅子やゴミ箱での攻防
 →ジャクリーンが介入し手錠をかけようとするもキムに防がれる
 →最後は両者ビール瓶を手にして・・・
 (ここで一撃した後すぐカバーせず余韻に浸るように
 突き上げた腕からビール瓶の破片がこぼれ落とすシーンは素晴らしい。)
 というもの。 
 いきなり観客席乱闘にいったが
 その前に何か加えて20分越えしたら名勝負も狙えた出来。
 (これはHHH対オートンと同じですね。
 この2試合が両団体の色合いの違いを如実に示していて面白い。
 個人的にはこちらの方が好きです。TNAは好きじゃないけど。)
 これこそTNAにおける年間最高試合だと言って良いでしょう。
 WWEでもう1度この対決を見たい。
 是非ストームもWWEへおいで。
 文句なしに好勝負。

Dファイト・フォー・ザ・ライト決勝、ラダー・マッチ:クリスチャン・ケイジvs.カズ(Genesis 11/11/07)
 カズが大プッシュで、この位置に。
 いきなりのラダー・スポットでクリスチャンが流血して
 2発目がエプロンで橋渡しにしてのフロッグ・スプラッシュって
 いくらなんでも順序ってものがあるでしょう。
 興のない奴らですね。
 試合スタイルはかつて夢破れた2人TLCを目指した物。
 ジョーカー対キャッシュ程の過酷さを実現できない上
 上記の理由でエジクリ戦にも及ばず。
 中々良い試合程度。

E#1コンテンダーズ・アルティメットX マッチ:LAX vs.XXX(Bound for Glory 10/14/07)
 ヘルナンデスの大味が活きる試合形式で
 前年も成功していましたが今回は調子に乗って活躍しすぎました。
 只でさえ登れないんだから気をつけないと。
 と書いてたら登りましたね。
 でも実用レベルではないですな。
 1回目なんか落とされるのを待っているのが見え見えだし。
 さて試合としては12分と短めな事もあって
 スポット・フェストの色合いが強いですね。
 スキッパーがポール上からダイブしたりして。
 今までで最高のオープニングかな。
 中々良い試合です。

FTNA王座戦:カート・アングル(ch)vs.スティング(Bound for Glory 10/14/07)
 カート、ロートル化説もささやかれる中
 俺はまだ出来るぞとカートが気を吐きました。
 初めこそ見合う場面もありましたが
 すぐにスティングを掌握し
 踊らせながら熱戦を展開。
 祭典のメインなのに乱入祭りにしたのも
 このカードなら仕方ないことでしょう。
 カートは450°スプラッシュを見せてくれました。
 そしてスティングも最後の最後でやってくれました。
 バットを真剣白羽取りするシーンで
 反応が遅れて頭部で受けたのに
 防いだ振りして試合を進めるも流血してしまうという
 コメディー大賞物の傑作スポットを披露。
 これには何度も巻き戻し→再生をさせられましたよ。
 予想以上の出来で平均的な良試合。
 しかしこんなのがTNAの年間最高試合賞獲得しているんですよね。
 これではファンにTNAの修正を期待できそうにもない。

他各賞(5位まで)をコメントつきで収録しています。

総評。
 取り敢えずTNAが生んだ07年唯一の必見試合、
 テキサス・デス・マッチを含んでいて
 他に幾つか楽しめる試合も入っている。
 今のTNAならこれ1本だけで事足りる。
 (執筆日:5/20/08)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

BTNA王座戦、キング・オブ・ザ・マウンテン・マッチ:クリスチャン・ケイジvs.サモア・ジョーvs.カート・アングルvs. AJスタイルズvs.クリス・ハリス

  今回からフォール後でなければラダーに登ってベルトをかける権利がないというルールが出来ている。
  徒党を組むクリスチャンとAJが優位。
  AJがクリスチャンのために寝てカバーさせるもカートがカット。
  AJが自分のために寝てくれとクリスチャンに頼むもクリスチャンははぐらかす。
  ならばとAJが丸め込む。
  仲間割れになりかけるもハリスが襲い掛かってきたので再び結束。
  ジョーはAJを捕らえると振り飛ばして柵にぶつける。
  ジョーがクリスチャンに攻めいる。
  ハリスはジョーを投げ落としカートにぶつける。
  クリスチャンと必殺技を狙いあうも不発。
  ハリスはAJのトルネードDDTを防ぐとカタトニックで1,2,3! 
  ジョーはラダーをクリスチャン、ハリスに投げつける。
  カートはジョーのフェイス・ウォッシュを防ぐとジャーマン3連発。
  カートがクリスチャンにアンクル・ロック。
  同時にジョーがクリスチャンにスリーパー。
  AJ、ハリスがカットする。
  クリスチャンはエプロンに橋渡しにしたブレーン・バスターを狙うも
  防がれ体勢を崩し股間を強打。
  AJがハリス、ジョーに得意技を決めカートにスタイルズ・クラッシュを狙う。
  カートがアンクル・ロックに切り返す。
  AJは蹴り飛ばして逃れる。
  ハリスのショルダー・スルーを食らってAJはラダーに横たわるクリスチャンの上に落下。
  ハリスがラダーを登っていく。
  カートが捕らえオリンピック・スラムで1,2,3!
  ジョーが3人に得意技を決めて行きAJにマッスル・バスター。
  カバーするもカートがカット。
  カートの攻撃がレフェリーに誤爆。
  ジョーがスリーパーに捕らえタップさせるもレフェリーは気絶中。
  クリスチャンはジョーにラダーをぶつけるとレフェリーを起こしカートをカバーで1,2,3!
  クリスチャンがラダーを登っていく。
  ジョーが反対側を登りラダー上からエース・クラッシャー。
  ハリスがラダーを登っていく。 
  追ってきたジョーをベルトで殴りつける。
  クリスチャンも投げ落とす。
  しかしAJのスプリングボード式ドロップ・キックでラダーを倒される。
  AJはペナルティBOXの上に立つ。
  ジョーもBOXの上に登る。
  AJがブレーン・バスターを狙う。
  ジョーは防ぐとスリーパー。
  AJはロー・ブローで逃れる。
  しかし実況席の上に投げ落とされる! 
  ハリスとクリスチャンがBOXの上に登る。
  クリスチャンをフェイス・バスターでリングの上に落とす。
  そこからリング内のカートにダイビング・クローズライン。
  ハリスがラダーを登っていく。
  クリスチャンはラダーを倒して妨害。
  ラダーを登っていく。
  カートが追いかけラダー上でのアンクル・ロック。
  クリスチャンが逃れベルトを叩きつける。
  しかしカートは落ちない。
  カートがベルトを奪い取る。
  そこにハリスがクリスチャンにコーナー上からスピアー。
  カートがベルトを掛け新TNAチャンピオンに!
  ジョーが握手を求める。
  カートは応じずオリンピック・スラム。


Cテキサス・デス・マッチ:クリス・ハリスvs.ジェームス・ストーム

  いきなり場外で殴り合い。
  ハリスがストームを手錠で締め上げ花道に投げ捨てる。
  観客席に移行し壁とかにぶつけていく。
  リングに戻るとハリスは酒をあおり
  観客席のストーム目がけダイビング・クロス・ボディ。
  カバーし1,2,3!
  カウント9で起きあがったストームをリングに入れコーナー上へ。
  ストームは椅子を投げつけると
  逆さ吊りになったハリスの顔目がけ椅子攻撃。
  ハリスが流血。
  ストームはテーブルを投入し雪崩式ハリケーン・ラナでテーブル葬を狙う。
  ハリスはロープを掴んで自爆させる。
  ストームはサンセット・フリップへ。
  ハリスはその動きを逆に利用してシャープ・シューターを狙う。
  抵抗され狙いを変える。
  スリング・ショットでテーブルにぶつける。
  ストームも流血。
  ハリスがテーブルへのブレーン・バスターを狙う。
  ストームはロー・ブローで逃れるとアイ・オブ・ザ・ストームでテーブル葬!
  カバーし1,2,3!
  カウント9で起きあがる。
  ストームが場外にテーブルを設置。
  そしてリングからそこへのレイザーズ・エッジを狙う!
  逃れられるもショルダー・スルー。
  エプロンに着地されるも捕まえてロープを使ってのDDT。
  ストームはゴミ箱やふたをリングに投げ入れ竹刀を手にする。
  そしてリングに戻るべくエプロンへ。
  そこにハリスのスピアーが炸裂しテーブル葬!
  ハリスも勢い余って転落。
  カバーしようとするもジャクリーンが邪魔する。
  リングに戻りハリスが椅子を振りかぶる。
  ストームは避けると椅子越しのスーパー・キック。
  カバーするもカウントは2。
  ストームがゴミ箱の蓋を叩きつけていく。
  ハリスも同じくゴミ箱の蓋を叩きつけていく。
  ハリスはゴミ箱の蓋での一撃を避けるとゴミ箱へのカタトニック!
  カバーするもカウントは2!
  手錠を手にしたジャクリーンがハリスに襲いかかる。
  キムが現れジャクリーンを連れ去る。
  ストームはビール瓶を手にする。
  ハリスもビール瓶を手にしている。
  気づいていないストームは油断してハリスをこちらに向けさせる。
  そこにハリスが一撃!
  ハリスが上空に突き上げた手から破片がこぼれ落ちる。
  ハリスがカバーし1,2,3!
  ストームが起きあがりかけるも崩れ落ちカウント10!
  ハリスの勝利!  

試合結果

@エレベーションX:ライノvs.AJスタイルズ(Destination X 3/11/07)
Aウィナー・テイク・オール:カート・アングル(TNA、IWGP ch)(新チャンピオン!)vs.サモア・ジョー(X、Tag ch)(Hard Justice 8/11/07)
BTNA王座戦、キング・オブ・ザ・マウンテン・マッチ:クリスチャン・ケイジvs.サモア・ジョーvs.カート・アングル(新チャンピオン!)vs.AJスタイルズvs.クリス・ハリス (Slammiversary 6/17/07)
Cテキサス・デス・マッチ:クリス・ハリスvs.ジェームス・ストーム(Sacrifice 5/13/07)
Dファイト・フォー・ザ・ライト決勝、ラダー・マッチ:クリスチャン・ケイジvs.カズ(Genesis 11/11/07)
E#1コンテンダーズ・アルティメットX マッチ:LAX vs.XXX(Bound for Glory 10/14/07)
FTNA王座戦:カート・アングル(ch)vs.スティング(新チャンピオン!)(Bound for Glory 10/14/07)