PPV 名 |
ROH:Salvation 7/24/10 |
ベ スト・マッチ |
なし |
グッ ド・マッチ |
ROH王座戦:タイラー・ブラック(ch)vs.ケビン・スティーン→詳細 |
レビュー |
1枚、約2時間40分です。 @1回戦:エリック・スティーブンス、ネクロ・ブッチャーvs.グリズリー・レッドウッド、ラスチェ・ブラウン 場外へのボディ・リフト投げ+パンチとレッドウッドの流血だけですね。 ネクロ、スティーブンス共にヘタレ・ヒールという可能性が彼らの中にまったくないですから 少しぐらい盛り上がる要素が出たところで帳消しになってしまう。 悪い試合です。 Aアメージング・コングvs.サラ・デル・レイ 序盤でTV的に簡易な体格差を描くも 続いてのシーンではサラが腕狙いで過剰に支配してしまう。 終盤の盛り上げもコングXサラではなく コング自体の迫力、KOWとの絡みが中心です。 最後もKOWの介入があったとはいえコングの丸め込みはないわ。 ROHはこのカードを無駄に消費しすぎている。 組むなら20分与えて自由にやらせるべき。 そうでないなら組むべきではない。 悪くない試合。 B1回戦:ブリスコ・ブラザーズvs.ハウス・オブ・トゥルース ちょっと雑な魅力の組み合わせですね。 どちらも安定感があるしブリスコズが一人でも無双するのは新鮮ですけど。 伸び悩んだ内容ですが終盤は別物。 特別技、シューティングスター・スピアーや ドゥームスデイ・デバイスへのカウンターの解禁で かなり派手な攻防となっていて終盤までの印象を書き換えるには十分です。 まあまあ良い試合でした。 Cロデリック・ストロングvs.オースチン・エリーズ 序盤はエリーズがストロングの出方を伺いすぎ。 今のストロングにそんな価値はありません。 かといって動き過ぎればその後のようにストロングを食ってしまう事になる。 結果、前半は予想よりも見所が少なかったですね。 マルティニ追放後、ストロングが適度に反撃する事で何とか体勢を立て直すと、 過去のデータベースからインパクトのある技、攻防を取り出してきて盛り上げました。 現在の状態が悪いからといって過去の力で形をつけただけですから印象は良くない。 いつぞやのFIPでの外れ試合を思い出しました。 まあまあ良い試合程度です。 試合後エリーズは敗北したにも関わらずマネージャーとして余裕のアピール。 D1回戦:オール・ナイト・エクスプレスvs.ジェリー・リン、デリリウス デリリウス、リンの連携力はいまいちですね。 観客へのアピールが目立ちました。 クオリティが低めの中、これで補えていてるのか、 はたまたこの意識過剰さがクオリティを下げているのか。 議論の余地がありますが、エリーズがデイジーのコスプレをしたせいで脳が麻痺しているので答えは不明。 ANEの連携技により悪い試合にはならず平均レベルです。 E1回戦:アメリカン・ウルヴスvs.コルト・カバナ、エル・ジェネリコ 序盤はウルヴスがカバナの世界観に飲まれてフラストレーションを感じる内容。 その後もカバナに合わせて受けで勝負していますね。 新鮮ではあるものの本来の力は全然出せていません。 ジェネリコもカバナのパートナー役も孤立役も適度にこなせていましたけどねぇ。 完全にカバナのレベルに合わせて(復帰後では輝いている方でしたが)、 3人のポテンシャルの最大値が押さえつけられた内容でした。 最後はブレーン・バスタァァァー+ビリー・ゴーツ・カース。 最近の法則通りブレーン・バスタァァァーが決まる試合に好勝負なしです。 平均的な良試合。 Fキングス・オブ・レスリングvs.ジェネレーション・ミー 序盤、GMはKOWに押さえ込まれて魅力を発揮できず。 発揮できない、やられるという事を逆に売りとするならそれはつまりベビーフェイスを意味するのだけど 前日にヒールをぶちかましているし、都合が良すぎます。 それでもベビーフェイスでいくならヤング・バックスとコールするなど最低限の伝達を行うべきでした。 やられ姿で見せれない中途半端な状態でしかありません。 相手のペースにはまって間違った行動を取れば、 KOWのポイントではなくGMのロスト・ポイントとなる。 前半は微妙でしたね。 しかし後半GMがテンポを上げムーブ数を増やすと KOWの介入も高度さが際立つようになります。 そして終盤、これは非常に優れたものでした。 タッチの仕方、そこからの加速のさせ方は見事でGMの本領発揮ですね。 他のタッグが30秒かける事を20秒で行う、 3つの行動で行う事を2つの行動で行う密度の高さです。 これにKOWのハイ・センスな組み合わせが重なり自由度、創造性に優れたクライマックスとなりました。 初期値が低いので好勝負とは呼べませんが、 クライマックスは必見といって良いレベルでした。 グッド・マッチに少し届かず。 GROH王座戦:タイラー・ブラック(ch)vs.ケビン・スティーン→詳細 タイラーは遺恨に身を任せアグレッシブに動きます。 スティーンに対する向かい方としては大正解です。 そしてそのスティーンがキャリア・ベストと言うべき仕事を見せたのだから相乗効果で好勝負になったのも当然です。 スティーンはまずフェンスを使って広い土台を作り上げました。 面積において十分強度を稼いでいますから まだ高さがそれ程ない段階においてエプロンへのパワー・ボムという柱を打ち込んでもしっかり固定されます。 見事なキャラ表現で勝負とは関係ない寄り道が出来ますのでゴージャスな装飾にもお金をかけられます。 寄り道と言えば、歩き方もナイスでしたよ。 それに内観だけじゃない。 外観も流血のビロードで覆ってテーブルのバルコニーにサブミッションの屋根を加え、高機能な建築物に仕上げています。 そして中からスティーン、タイラーが窓越しに手を振る。 見事な一軒家の風景です。 理想を言えば出来る時に稼いで、困った時に補填するぐらいのゆとりを生みたいけどね。 文句なしにグッド・マッチ。 総評。 ブッキングにおいてもっと高く見積もっていたのではないか、とも思いますが、 まずまずのクオリティを保った試合が揃っています。 そしてセミはクライマックスに特別性があり、そしてメインは想像以上の出来栄え。 ROHのMOTYではありませんが、下馬評を踏まえると普通にROHのMOTYCと胸を張って言えるでしょう。 良い大会でした。 (執筆日:10/23/09) |
DVD Rating |
★★★☆☆ |
試合カード |
勝敗付はこちら |
1 |
1回戦:エリック・スティーブンス、ネクロ・ブッチャーvs.グリズリー・レッドウッド、ラスチェ・ブラウン |
2 |
アメージング・コングvs.サラ・デル・レイ |
3 |
1回戦:ブリスコ・ブラザーズvs.ハウス・オブ・トゥルース |
4 |
ロデリック・ストロングvs.オースチン・エリーズ |
5 |
1回戦:オール・ナイト・エクスプレスvs.ジェリー・リン、デリリウス |
6 |
1回戦:アメリカン・ウルヴスvs.コルト・カバナ、エル・ジェネリコ |
7 |
キングス・オブ・レスリングvs.ジェネレーション・ミー |
8 |
ROH王座戦:タイラー・ブラック(ch)vs.ケビン・スティーン→詳細 |
勝 敗付試合カード(勝者が赤字) |
1 |
1回戦:エリック・スティーブンス、ネクロ・ブッチャーvs.グリズリー・レッドウッド、ラスチェ・ブラウン |
2 |
アメージング・コングvs.サラ・デル・レイ |
3 |
1回戦:ブリスコ・ブラザーズvs.ハウス・オブ・トゥルース |
4 |
ロデリック・ストロングvs.オースチン・エリーズ |
5 |
1回戦:オール・ナイト・エクスプレスvs.ジェリー・リン、デリリウス |
6 |
1回戦:アメリカン・ウルヴスvs.コルト・カバナ、エル・ジェネリコ |
7 |
キングス・オブ・レスリングvs.ジェネレーション・ミー |
8 |
ROH王座戦:タイラー・ブラック(ch)vs.ケビン・スティーン→詳細 |