Dragon Gate USA:United: Philly 1/29/11の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
約2時間30分です。
@YAMATO vs.ブロディ・リー
YAMATOが相手を引き出してとは言わないまでも
相手の行動を律するような気のない受けっぷり。
ここぞの一線は許さず反撃しますが、
その攻撃が体重がのっていて巨体相手でも揺らがせるに値するものとなっています。
リーの怪物を表現的にスケール・アップした所はないが
この単調なリー相手によくぞ試合を作ったという内容で
観客もYAMATOを支持する反応を見せていましたね。
平均レベル。
Aジミー・ジェイコブスvs.リッチ・スワン
ジェイコブスが戸惑うような仕掛けがスワン側から出てきます。
ジェイコブスはベテランとして力強く相手の動きを止めにかかりますが、
スワンの勢いが勝っていきます。
今レスラーとして成長期でこれまで考え付かなかったような事が思いつくんでしょうね。
その楽しみにたがが外れてしまっている。
それは相手との兼ね合いという面で少しばかり問題だが、
スワンが勝利し一皮向けた事を証明する位置づけの試合で
これだけ充実した所を見せると結果に納得がついてきます。
まあまあ良い試合。
再三にわたりモクスリーがホミサイドをディスって煽り立てる。
BARフォックスvs.チーチ・ヘルナンデスvs.フライトメアvs.ジグソウvs.レックス・リードvs.サミ・カリハン
ハイ・スピードで数珠の攻防を目指している。
そうなると並列的な中でどう色分けするかが鍵。
一番分かりやすいのは巨漢役だが
それが無名で完成度も今ひとつのリードでは不十分です。
ダイブで盛り上げるもその後何故かリングがシングル対決になっています。
他がはけるならそうなる努力をしましょう。
悪い試合。
C戸澤陽vs.オースチン・エリーズ
モクスリーと行動を共にしつつもヒール・プレイが控えめになりつつある状況で
戸澤の立ち位置は不明瞭な所にあります。
エリーズも何を目指しているか分からず序盤は低調なスタート。
しかしエリーズがベテランとして戸澤をからかい、
戸澤の愚直な攻めを受けていく、と流れにはまると
そこからは試合が上手く回っていく。
細かい返しを織り交ぜながらじっくりと完成度を上げていき
終盤は見事な攻防で盛り上げました。
中々良い試合でした。
DノーDQ:BxBハルクvs.ジョン・モクスリー
いつだったかハルクは黒い装束を着てキレたファイトを見せた事がありましたね。
そういうのを求められているはずなのに
今回は乱戦の出来ない打撃でスポットも外し気味。
果ては只のショルダー・スルーであわや受身ミスです。
ハルクの攻守のメリハリがまるでついていない試合運びに
モクスリーがあわせるので全然改善が見られない。
終わってみればスカッシュ・マッチのような印象しか残らない。
悪い試合。
ECIMA、ドラゴン・キッドvs.チャック・テイラー、ジョニー・ガルガーノ
安定はしているが少々面白みにかける序盤です。
着実にステップ・アップさせユーモアを交えていく。
豊かな連携技もスピードに頼らず一つの要素として組み合わせます。
孤立前後の見せ方もしっかりしていて最後は入り乱れて打ち合い。
タッグの要素を満遍なく押さえている内容。
上質ながら決してそれ以上のものになる余地はなかった。
中々良い試合。
試合後リーも出てきてBWがロニンをリンチ。
F吉野正人、Pac vs,土井成樹、リコシェ
リコシェ、Pacは今やこのジャンルで世界をトップ・リードしていたドラゲーに混じっても
遜色ないほど、いやムーブ自体の輝きは上回る程の状態になっている。
そんな4人が非常に運動量の多い戦いを繰り広げ凄い試合をやってのけました。
ムーブが前面に出ていますが土井のヒール・タッチは素晴らしいしタッチへの流れもしっかりしている。
ややわざとらしい所もありましたが微調整も利いています。
しかしそれでも尚これを好勝負と呼ぶには躊躇いがある。
それはPacとリコシェがやたらムーブをコークスクリューにしたりするからです。
それはその技を他よりも1つ上にするための身体能力を使ったちょっとした工夫のはずでした。
しかしここまでやりすぎると何がなんだが良く分かりません。
技の位置づけが分からない中でそれは必殺技を垂れ流した打ち合いと同質に映る。
それ故評価は好勝負に少し届かず。
ロニンのプロモ、ハイライト・ビデオを収録。
@FRAY!
チェイス・バネットは応用系の技をことごとく綺麗に決められず。
相手との合わせ方もひどく、DG USAという名の知られた団体に上がる資格もない。
その後イーグルス、サベージ、ディキンソンなどがまずまずの輝きを見せるも
試合自体を面白くするにはどのレスラーも力不足で協力する事も出来ていない。
悪い試合。
総評
外人をまんべんなくブレンドさせながらドラゲーらしさを出した内容。
最初から最後まで安定して楽しませてくれます。
一方でドラゲーがちょっと苦手という人にもお勧めできる程の魅力でもない。
DVD Rating:★☆☆☆☆
(執筆日:9/1/11)
注目試合の詳細
F吉野正人、Pac vs,土井成樹、リコシェ土井と吉野が基本的なレスリング。
吉野がアーム・ドラッグ。
起こそうとしたところでアーム・ドラッグに持っていかれるもクルーシーフィックス。カウント2。
リコシェ対PAC。
PACは蹴りをかわすとニー。
コーナーに振り替えされるもムーンサルとで裏に回りソバット。
リコシェが飛びつきアーム・ドラッグ。
セカンド・ロープから飛びつきもう1発。
ヘッド・シザースで落とす。
エプロンに上がってきた所にドロップ・キックを決めダイブ。
リングに戻しカバー。カウント1。
PACが自陣に押し込む。
吉野がバック・エルボー。
リコシェが自陣に押し込む。
土井がレフェリーと控えの注意をひいいている隙にリコシェが喉にチョップ。
吉野はボディ・スラムを防ぐとボディ・スラム。
腕を取ってタッチ、腕に攻撃を繰り返す。
PACがセントーン。カウント2。
チン・ロック。
土井がジョー・ブリーカーを決め交代。
リコシェがロープに振りドロップ・キック。カット。
PACがボディ・スラム。
タッチすると2人でロープに振りバック・エルボー。
リコシェが吉野にサンセット・フリップ。
体勢を変えられるもネック・ロック。
2人でコーナーに振り連続攻撃。
土井がボムを決めるもカットされる。
控えに注意を向けている隙にセコンドが吉野の脚を引っ張り鉄柱に股間をぶつける。
殴りつけていく。
吉野がニーを叩き込みロープへ。
羽交い絞めを受けるも誤爆させる。
土井を踏み台にエプロンのPACを攻撃。
土井にネック・ブリーカー。
交代したPACがスプリングボード式ドロップ・キック。
場外のリコシェにはスプリングボード式コークスクリュー・ダイブ。
リングに戻る。
コーナーに振り替えされるも裏に回り延髄切り。カウント2。
土井はエプロンに着地したPACをロープに絡ませドロップ・キック。
ロープに崩れた所でダイビング・セントーン。
担ぐ。
逃れてロープに走ったPACにバック・エルボー。
バカタレスライディングへ。
PACはかわすとダブル・ストンプ。
スタンディング・コークスクリュー・プレス。カウント2。
ノーザンライトはカットされる。
吉野はリコシェのドロップ・キックをかわしドロップ・キック。
リコシェと吉野のかわしあい。
リコシェが倒してスタンディング・ムーンサルト・セントーン。カウント2。
レッグ・ロックで投げようとする。
吉野が絡みつきサブミッション。
リコシェがバク点からヘッド・シザースでロープにもたれさせる。
ドロップ・キック。
土井がダイビング・セントーン。
リコシェが踏み台にSSP。
PACがスタンディングSSPでカット。
PACは土井の突進をかわし後頭部にスーパー・キック。
ムーンサルトから捻ってプレス。
PACを踏み台に吉野がバック・エルボー。
PACが押させたリコシェにミサイル・キック。
同時に土井にセントーン。カウント2。
土井がPACを振り返しハンドスプリングにいったPACにドロップ・キック。
リコシェがPACにサマーソルト。
リコシェ、土井がキャノン・ボール。
リコシェが630セントーン。
吉野がカット。
吉野が張り手からコンボへ。
リコシェがバック・スライド・ドライバーへ。
防がれるもレッグ・ロック・バック・ドロップ。
コーナー上へ。
PACが駆け上がり雪崩式ジャーマン。
リコシェに同時攻撃。
PACが捻りでSSP。
土井がカット。
吉野が土井にライトニング・スパイラルを狙う。
土井が顔に張り手連打。
ロープに走る。
吉野がカウンターで張り手。
絡み付こうとする。
土井が担いで土井ファイズ。
ロープに走る。
吉野はローリング・クローズラインをかわされるもライトニング・スパイラル。
PACが630セントーン。
リコシェにダイブ。
吉野がリコシェにミスティカ。
ソルナシエンテにつなげる。
リコシェがギブ・アップする!
試合結果
@YAMATO vs.ブロディ・リーAジミー・ジェイコブスvs.リッチ・スワン
BARフォックスvs.チーチ・ヘルナンデスvs.フライトメアvs.ジグソウvs.レックス・リードvs.サミ・カリハン
C戸澤陽vs.オースチン・エリーズ
DノーDQ:BxBハルクvs.ジョン・モクスリー
ECIMA、ドラゴン・キッドvs.チャック・テイラー、ジョニー・ガルガーノ
F吉野正人、Pac vs.土井成樹、リコシェ
@FRAY!(勝者:クリス・ディキンソン)