TOPアメリカン・プロレスDragon Gate USA →Dragon Gate USA:Untouchable 9/25/10

Dragon Gate USA:Untouchable 9/25/10の分析


名勝負 なし
好勝負 ブライアン・ダニエルソンvs.YAMATO

約2時間50分です。

@BxBハルクvs.マイク・クァッケンブッシュvs.戸澤陽
 戸澤は戸澤らしさを残しつつヒールに挑戦することが出来ていますね。
 しかし戸澤らしいという事は客と一体化する事であり
 それはベビーフェイス的でありやはり相反する所がある。
 ヒールとしてもやっていけるだろうけどベビーフェイスが最善という印象を覆せず。
 ハルクは脚攻めを食らうも表現がいまいち。
 クァックは技術的レスリングを使うのは良いがやり過ぎでクロス・オーバーは不十分。
 一応中身はあるもののそれぞれ問題を抱え1つの試合として伸びきる事は出来ず。
 平均レベル。

Aブロディー・リーvs.ダ・ソウル・タッチャーズ
 只のスカッシュ。
 リーを果たして使いこなすことが出来るのか。

Bドラゴン・キッドvs.Shingo
 Shingoの作り方は完璧です。
 連続ムーブのタイミング、小さい打撃の見せ方、試合運び。
 全て褒めるべき高いレベルにあります。
 だからといってそのShingoにキッドは任せ過ぎ。
 ムーブにおいても吉野戦と比べると流している印象を受けましたね。
 終盤は大いに上がったけれど
 それは過剰な大技でお互いの大技に相同性がなかったのもいけない。
 平均的な良試合。

Cストリート・ファイト:ジミー・ジェイコブスvs.ジョン・モクスリー
 テンションは高く、
 乱闘におけるプロレス技もビッグ・スポットとまではいかないまでも良い効果を出していますね。
 またテンポも良く必殺技の後に普通の打撃が織り込まれても違和感はありません。
 それは同時に流れの中にスポットが埋没している事にもなっているけど。
 ジェイコブスはAotFばりの狂いをベビーフェイスの格好良さとして出していて完全復活をうかがわせます。
 充実した乱戦ながら最後のフィニッシュがいまいちでワン・ランク・ダウン。
 まあまあ良い試合。

D吉野正人、土井成樹vs.CIMA、リコシェ
 序盤はやや上っ面をなぞっただけの所がある。
 土井が繊細なディティールを作ろうと意識しすぎたのが原因です。
 もっとリズムにのっていくタッグのはずです。
 リコシェは違和感無く溶け込めているものの
 受けでの行動、技など精度がいまいちな所はまだある。
 中盤にリコシェが孤立すると試合は安定。
 連携技を適切に積み重ね良い攻防が生み出されます。
 CIMA、リコシェ側も結構連携技の数があり良いタッグでしたね。
 短いスパンでカウンターして加速し終盤へ。
 ボリュームがありましたが吉野の貢献が大きいですね。
 CIMAともリコシェもスムーズに交流し攻防数を稼ぎました。
 でも大きな流れにのったとはいえず
 フィニッシャーも2回転セントーンを出さなければいけない状況ではなかった。
 波にのらずとも高いクオリティを叩き出しドラゲーの強みを実感させる内容。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

Eブライアン・ダニエルソンvs.YAMATO
 まずはクリーンにレスリングです。
 初のシングル故か相手を見すぎていてレスリング自体は普通ですね。
 アメドラはラスト・マッチという事で軽く感傷的になっていて
 自分の印象を残そうという意図が強い試合運びですね。
 YAMATOがリング下に隠れる所からくせ者振りを発揮し本格的に試合が始まります。
 完全に物にはなっていないものの優れた試行錯誤を見せ脚攻め。 
 これに対するアメドラの対応が素晴らしい。
 ダメージ表現も、短い間の築き方も上手い。
 その後爆発させた所でYAMATOが脚攻めを思い出し終盤へ。
 サブミッションが豊富に織り交ぜられていて見応えがあります。
 特にアメドラは最高の輝きを放っていて
 どう体が見えていてどう体を見せるべきか分かっている。
 ああいう弛緩のさせ方は他のレスラーには出来ない。
 接点がない事で深い関係に入り込めなかったもののお互い十分色を出し切った内容。
 ぎりぎり好勝負です。
 試合後モクスリーが襲撃しようとするもハルクが追い払う。

@エリック・キャノンvs.カイル・オライリー
 オライリーのドラスクなど
 どちらも裏打ちのある動きを織り交ぜたレスリングで良かったんですけどね。
 エリックの相手を見てのカウンターが凡庸だったり
 受けのセルがいまいちだったり、中途半端に妥協する事になっています。
 また対等な打ち合いをつける必要はなく
 流れのままに展開していくべき立会いです。
 良い攻防もあったのに試合の回し方が残念な内容。
 平均レベルです。

Aチャック・テイラーvs.ドレイク・ヤンガーvs.ジョニー・ガルガーノvs.リッチ・スワン
 FISTが鉄板の連携を見せます。
 彼らのおかげでトルネード式に見所が生まれ、
 スワンが一人を踏み台にして技を打ったりと大活躍していました。
 しかし一方のヤンガーはCZWでの地位の差をまったく感じさせないほど弱い仕事っぷりです。
 もうドラゲーにはいらないんじゃないか・・・。
 平均レベル。

総評
 外人勢が居場所を見つけ始めていますし、
 これでお別れとなるアメドラが最後に存在感を見せ付けている。
 良い大会ですね。
DVD Rating:★★★☆☆
(執筆日:2/15/11)

注目試合の詳細

Eブライアン・ダニエルソンvs.YAMATO
 アメドラが腕を取り転がす。
 YAMATOが起き上がり取り返す。
 アメドラが脇の下に入り投げる。
 仕切りなおし。
 アメドラがハンマー・ロックで転がしアーム・バーを狙う。
 YAMATOはロックすると裏返しフロント・ヘッド・ロックへ。
 アメドラがハンマー・ロック。
 YAMATOがコーナーに押し込み逃れる。
 YAMATOは腰につけた布をはずす。
 アメドラがヘッド・ロック。
 ロープに振られるとリープ・フロッグにいったYAMATOの足を取り倒す。
 鼻フック。
 ロメロ・スペシャルを決める。
 仕切りなおし。
 アメドラが腕折。
 ハンマー・ロックを決め倒す。
 YAMATOはバック・エルボーを入れるとロープに走る。
 アメドラがカウンターでドロップ・キックを決める。
 YAMATOは落ちるもすぐリング下に入り込む。
 裏から出てきて低空ドロップ・キック。
 エプロンからとびハンマー。
 柵に振ってぶつけようとする。
 振り替えされぶつかるも柵へのスタンガンを決めビッグ・ブーツ。
 のどを踏みつける。
 リングに戻しクラバート。
 喉を踏みつける。
 反撃してみろよという。
 アメドラがアッパーカートを叩きこんでいく。
 YAMATOがヘッド・バッドで倒す。
 コーナーに振りエルボー。
 エクスプロイダーからカバー。
 返されると見るや腕を巻き込んでクロス・フェイス。
 アメドラの脚がロープにかかる。
 顔を踏みつけたりする。
 エルボー。
 アメドラが耐えながら歩く。
 エルボーを打っていく。
 コーナーで蹴りを連打。
 コーナーに振ろうとする。 
 振り替えされるもムーンサルトで裏に回りロープに走る。
 ネック・ブリーカー・ドロップを決める。
 YAMATOは場外に落ちるもリング下へ。
 今度は気づいたアメドラは出てくるのを待ちエプロンに上がってきたところでドロップ・キック。
 観客席に吹っ飛ばすとスプリングボード式ボディ・アタック。
 リングに戻しミサイル・キック。
 跳ね起きる。
 ロープに走りランニング・キック。
 カバー。カウント2。
 ロープに振ろうとする。
 耐えるYAMATOにアッパーカートを決めロープに振ろうとする。
 YAMATOが振り替えしドロップ・キックを狙う。
 アメドラがかわして自爆させロープに走る。
 YAMATOが低空ドロップ・キック。
 脚にストンピングを決め変形4の字。
 ロープに逃げられるももう1度狙う。
 アメドラは蹴り飛ばすとバック・ブリーカー。
 しかし自身の脚も痛める。
 エルボーの打ち合い。
 YAMATOがロー・キック。
 アメドラが蹴りを打ち込んでいく。
 YAMATOがつかみアンクル・ロック。
 アメドラがアンクル・ロック。
 ロープに逃げようとするYAMATOを引き戻しリーガルプレックス。カウント2。
 キャトル・ミューティレーションを狙う。
 YAMATOは倒されないよう耐えると足を踏み延髄切り。
 投げようとする。
 防がれるも低空ドロップ・キック。
 頭部を蹴り飛ばそうとする。
 アメドラがかわし丸め込み。カウント2。
 アメドラが突進してきたYAMATOにカウンターで蹴り。
 ランニング・ジャンピング・キック。
 カウント2で返されるなりキャトル・ミューティレーション。
 YAMATOがロープに脚をかける。
 アメドラがロープに振りショルダー・スルーを狙う。
 YAMATOは蹴り上げると突進をかわし丸め込み。
 返されるなり頭部を蹴り飛ばす。
 ブレーン・バスター。
 カウント2で返されるなりクロス・フェイス。
 アメドラの動きが止まる。 
 しかしレフェリー・チェックで腕を上げるとロープをつかむ。
 YAMATOはアメドラをコーナーに乗せるとトップ・ロープに立つ。
 アメドラがすり抜けトップ・ロープから雪崩式バック・ドロップ。
 カウント2で返されるやレベル・ロックへ。
 体勢を変えられたのでトライアングル・チョーク。
 YAMATOが体勢を変え持ち上げようとする。
 無理と見るや反転しアンクル・ロックに切り返す。
 アメドラが延髄切り。  
 YAMATOは食らいながらもスリーパー。
 そのまま担ぐとドライバー。カウントは2。
 エルボーの打ち合い。
 激しくなっていく。
 アメドラがロープに走る。
 YAMATOが追い蹴り。
 ロープに走る。
 アメドラがカウンターで蹴りをいれロープに走る。
 YAMATOがスリーパー。 
 そこからスリーパー・スープレックスへ。
 アメドラが着地しインサイド・クレイドル。
 YAMATOが体勢を入れ替える。
 アメドラがハイ・キック。
 ひざをついた所で側頭部を蹴り飛ばす。
 耐えて起き上がってきた所にハイ・キックを再び叩き込み倒す。
 カバー。
 カウント2で返されるなりエルボー連打。
 レベル・ロックを決める。
 YAMATOがタップする。
 アメドラの勝利!

試合結果

@CIMA vs.ジョニー・ガルガーノ
Aアダム・コールvs.エリック・キャノンvs.チャック・テイラーvs.リコシェ
Bドレイク・ヤンガーvs.土井成樹
Cオープン・ザ・フリーダム・ゲート王座戦:BxBハルク(ch)vs.望月成晃
Dスコット・リードvs.リッチ・スワン
Eエリミネーション・マッチ:ジョン・モクスリー、グラン・アクマ、YAMATO、戸澤陽vs.マイク・クァッケンブッシュ、ジグソウ、ハロウィックド、吉野正人
Fブライアン・ダニエルソンvs.Shingo
@リンセ・ドラドvs.スーパー・シェンロン(10分時間切れ)
Aアップ・イン・スモークvs.レックス・リード、トマッソ・チャンパ
Bジミー・ジェイコブスvs.サミ・カリハン
Cブライアン・ダニエルソン、ロッキー・ロメロvs.オースチン・エリーズ、ホミサイド(FIP New Dawn Rising 2/11/05)
Dブライアン・ダニエルソンvs.ロデリック・ストロング(FIP Attack of the Masked Fippers 12/10/05)