TOPアメリカン・プロレスDragon Gate USA →Dragon Gate USA:Open the Ultimate Gate 3/26/10

Dragon Gate USA:Open the Ultimate Gate 3/26/10 の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約4時間5分です。

@マイク・クァッケンブッシュ、ジグソウvs.横須賀享、堀口元気
 堀口がコメディーで、横須賀が間を置いて観客の心を掴んでいます。
 足に狙いをつけてのジグソウ孤立から技を連鎖させていく終盤へ。
 適度に楽しめる内容。 
 まあまあ良い試合です。

AYAMATOvs.TJP
 2人のスタイルならテクニカル領域に入りそうなものだけどベーシックからそんなに抜け出さない構築です。
 また次に起こす行動にリアクションを起こしにくい試合運びをしているので乗りにくいですね。
 期待していたのに肩透かしを食らってしまいました。
 平均より少し上。

Bジミー・ジェイコブス、ポール・ロンドンvs.ブライアン・ケンドリック、ジョン・モクスリー
 モクスリー、ジェイコブスに場外への道連れブレーン・バスターをさせると
 ロンドンがいきなりマイク・アピールを挟んできます。
 相変わらずやりたい放題ですね。
 ただロンケン対決はこなしているし、孤立役という事である程度黙らせることが可能なので試合は壊れてはいません。
 終盤はカオスな打ち合いで盛り上がりました。
 平均レベル。

 試合後ジェイコブスがモクスリーをテーブルに寝かせる。
 (明らかにやる気のない)ロンドンがコーナーに上がった所でケンドリックがこんな観客のために体を張る事はないと諭す。
 テディー・ハートが現われ、ロンドンに腰抜けめ、といって代わりにダイブ。
 気に食わないロンドンがテディーに襲いかかりヒール・ターン。
 テディーが反撃しビッグ・ダイブを決め去っていきます。

CShingo vs.吉野正人
 パワー対スピードを見せてくれるかと思いきや
 構図立てをしないまま何となしに試合は進みます。
 吉野の腕狙いというサイコロジー、Shingoの耐えなど持ち味はあるし、
 終盤は大技を出し惜しみせず、ちょっとした技巧で味付けもしているのですが
 力をセーブしている感は否めないですね。
 だって吉野にスピード感を覚えなかったもの。
 まあまあ良い試合。

Dオープン・ザ・フリーダム・ゲート王座戦:BxBハルク(ch)vs.土井成樹
 こちらもバック・ダンサーが1人&手を叩いて周りを回っているだけ、と手抜き感が漂います。
 試合が始まれば嫌な予感的中。
 適度な一進一退で良い事は良いのだけど
 全然無理をせず目指すべきラインが高くない。
 馴れ合いとは言わないけれど攻防に棘が無いからね。
 自分も傷つかず相手も傷つかない。
 それで深く付き合う事は出来ないよね。
 まあまあ良い試合。

 エヴァンスが入場してきてマイクを取る。
 今から始まるメインへの意気込みを語るかと思いきや、明日ロンケンと対戦する、と発表。
 その理由としてロンケンのせいで盟友テディーが鎖骨を骨折して病院に運ばれた事を挙げる。
 (さっきダイブで蹴散らして自分の足で悠々と去っていったじゃない・・・。)

ECIMA、Gamma、ドラゴン・キッドvs.ヤング・バックス、ジャック・エヴァンス
 エネルギーが固まっていないのにGammaが下品なスポットを入れてきます。
 Gammaを目の敵にしていますが全体としても、
 スポットで盛るためだけの存在がベースに関わって土台に夾雑物を埋め込んでいる。
 逆にYバックスのようなベースを安定させられるレスラーがスポット要因に回る事にもなっています。
 3人同時ムーンサルトから始まった終盤の爆発に期待しましたが、ただの技の羅列でしたね。
 まあまあ良い試合。

@FRAY!
 カットラーズやブラッド・アレンなど前座系レスラーが集合していますね。
 フォールのみの決着ゆえグダグダになると取り返しがつかないのが問題。
 ハイ・フライで楽しませたいのは分かりますが
 もう少し入場感覚を短くし(メジャーと違って入場曲もないし)テンポ良く脱落していかないと。
 悪い試合。

Aラ・パルカ、エル・イホ・デル・ミステリオvs.タイラー・ブラックJr、CQガジャルゴ
 タイラー・ブラックJrって・・・笑
 そこまでパクリますか。本物より太めです。
 試合はルチャ的アピール合戦を観客が楽しんでいるのが救い。
 パルカは太りすぎだし、ミステリオ、タイラーはその名を借りる資格なしで、中身がありません。
 ダラダラ続けた挙句、最後はルチャらしい微妙な反則エンドです。
 ひどすぎる試合。

B望月成晃vs.ロデリック・ストロング(Wrestle Jam 7/10/08)
 ハードに打撃を打つ。
 鉄柱誤爆からそれぞれが一極攻めを受ける、という両スタイルから単純に導き出される最善の構築。
 勿論これは素晴らしい事です。
 予想の範疇ながら充実度で持って期待に応えています。
 ただ今回、より褒めておきたいのは相手を潰すために蹴り、チョップを打てている、という事です。
 ハードに打撃を打てば基本的にこれはクリアされるのだけど
 ハード・ヒットをベーシック・スタイルに組み込んでしまうと
 それが当たり前になってその部分を時々忘れてしまう事がありますからね。
 忘れた状態でハード・ヒットに依存すれば良い試合ではあるけど足りないなぁ、という事になる。
 ストロングはそれが時々起きていて、また腰攻めにも当てはまりかけているのが問題です。
 まあこの試合ではその問題はまったくない訳で、もっと環境の変化に身を晒した方が良いんだろうね。 
 中々良い試合。

Cオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:土井成樹(ch)vs.吉野正人(Gate of Maximum 6/11/08)
 序盤のレスリングは吉野が回転系で独壇場としています。
 土井が魅力を見せれないまま吉野がトップ・スピードへ。
 ここで土井がカウンターで場外投げ、トペと切り返したのは素晴らしい驚きでしたね。
 ただその後の回収がよくない。
 足を痛めた吉野がリングに戻ってくるのを待って脚攻め。
 ここまで一気にベース・ラインを落としてどうするのでしょう。
 間に高揚感を宥めるための橋渡しが必要ですし、
 そこまで30分弱という試合時間が大切でしょうか。
 無理やりにでも変化をつけて試合を作れるのは見て分かりましたが、それはベストの道ではありません。
 またそれぞれ腕、脚を痛めサイコロジーの要素を取り入れていますが、
 試合の世界観ではなく自分の頭の中だけに基づいて考えています。
 だからあんなに唐突にムーブを挿入し、あんな形でノー・セルを加える事が出来るのでしょう。
 試合の語りかけがおかしくなっていますよ。
 平均的な良試合。

総評
 DGUSAの初めてのノンPPVですが困ったことに翌日のPPVのために抑えているのが伝わってきますね。
 メインもDGの負の部分があからさまに出ていて語るに足りない。
 基本的には良い試合が揃っているし、ボリュームもあるから悪くないけどDGが好きという程でなければ無視して構わない。 
 (執筆日:8/5/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@マイク・クァッケンブッシュ、ジグソウvs.横須賀享、堀口元気
AYAMATOvs.TJP
Bジミー・ジェイコブス、ポール・ロンドンvs.ブライアン・ケンドリック、ジョン・モクスリー
CShingo vs.吉野正人
Dオープン・ザ・フリーダム・ゲート王座戦:BxBハルク(ch)vs.土井成樹
ECIMA、Gamma、ドラゴン・キッドvs.ヤング・バックス、ジャック・エヴァンス
@FRAY!(勝者:ブラッド・アレン)
Aラ・パルカ、エル・イホ・デル・ミステリオvs.タイラー・ブラックJr、CQガジャルゴ(DQ)
B望月成晃vs.ロデリック・ストロング(Wrestle Jam 7/10/08)
Cオープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:土井成樹(ch)vs.吉野正人(Gate of Maximum 6/11/08)