TOPアメリカン・プロレスDragon Gate USA →Dragon Gate USA:Enter the Dragon 7/24/10

Dragon Gate USA:Enter the Dragon 7/24/10の分析


名勝負 なし
好勝負 ブライアン・ダニエルソンvs.Shingo

2枚、約3時間45分です。

 CIMAが挨拶しているとガルガーノが邪魔してきて試合を求める。
 CIMAが応じてオープニング・マッチへ。
@CIMA vs.ジョニー・ガルガーノ
 自己主張をぶつけ合うかと思ったら、それぞれ個別の支配シーンをしっかりやるだけ。
 対若手と比べるとガルガーノのハード・ワークが抑えられていますね。
 ただビッグ・ネームのCIMAに臆することなく同等の仕事が出来ているのは素晴らしい事です。
 それ故に試合のクオリティが延びてこない一員にもなっていますけどね。
 最後はCIMAが得意技をカウント2で返すチャンスを与えず連続で叩き込みフィニッシュ。
 ガルガーノを押し上げる意図は無い様子ですね。
 ちょっと勿体無いな。
 まあまあ良い試合。
 試合後CIMAが手を差し伸べるも、ガルガーノが応じようとすると引っ込めてからかう。

Aアダム・コールvs.エリック・キャノンvs.チャック・テイラーvs.リコシェ
 またいつものスポット・フェストだろうと思いきや
 控えとの入れ替わりはスピード感に優れ、技の重ね方も上手く勢いにのっていきます。
 また出す技出す技、全てハードでインパクトのある物ばかり。
 それぞれの活躍がエネルギー場を生み、その場の流れが個々を引っ張る。
 サイクルにより高レベルで安定していましたね。
 またクライマックスはキャノンの見せ方の妙が利いていました。
 予想を遥かに超える内容で、好勝負に少し届かず。

Bドレイク・ヤンガーvs.土井成樹
 ヤンガーが理解に苦しむほどの弱設定の受け。
 土井が脚攻めでどんどん攻めるもヤンガーから何も手応えが返ってきません。
 またハード・ヒット要素も薄いので只の鈍い選手と化しています。
 スカッシュ・マッチも同然な程中身は薄い。
 少し悪い試合。

Cオープン・ザ・フリーダム・ゲート王座戦:BxBハルク(ch)vs.望月成晃
 望月が調整ししながら蹴りを打ち合います。
 しかしどこか思いっきりが足りませんね。
 また望月が毎回の如く鉄柱に蹴りを誤爆します。
 しかもいつもは根性で復活するのに今回は脚攻めをかなり長い事食らっています。
 脚攻めするハルクも所々では容赦の無さが出ますがコンスタントにそれを保つ事は出来ていない。
 続いてはハルクが鉄柱に蹴りを誤爆し望月による脚攻め。
 こちらは良かったものの望月は完全に自分の脚の痛みを忘れてますね・・・。
 良い試合ではあるが帳尻あわせや捨ての行動が散見される内容でこの位置づけでよかったと感じさせてしまう。
 まあまあ良い試合。

 試合後白面の女が現われ、それに気を取られたハルクをモクスリー、Shingo、YAMATOが襲撃。
 アメドラが現われShingoと火花を散らします。

Dスコット・リードvs.リッチ・スワン
 スワンが軽くバネを見せて瞬殺。
 なんのために組んだのかと思いきやブロディ・リーの餌でしたというオチ。

Eエリミネーション・マッチ:ジョン・モクスリー、グラン・アクマ、YAMATO、戸澤陽vs.マイク・クァッケンブッシュ、ジグソウ、ハロウィックド、吉野正人
 どの組み合わせでもタッグを組んだ経験があるとはいえChikara正規軍の繋ぎは見事ですね。
 吉野は連携は薄いものの個人で十分な存在感を発揮。
 ヒール側はバイ・プレイヤーの集まりという感じ。
 YAMATOがリーダーとして力不足です。
 しかしそれはある程度認識しているようで2人を脱落させる役回りを与える事で十分差別化できています。
 モクスリーは観客をストーリーに引き込む上で大きな役割を果たしました。
 椅子でDQ抜けしたのが残念に感じられるぐらいです。
 戸澤は波に乗ると良い働きをしてくれる。
 ちょっとアメリカン・テンションにフィットし過ぎてヒールとして見れないぐらいです。
 敢えて2人同時抜きで決着したフィニッシュも格好良く充実したエリミネーション戦でした。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

Fブライアン・ダニエルソンvs.Shingo
 五分五分の表現でスタート。
 まずは簡易な語り口で始めます。
 アメドラが腕攻めを始めると屈指の表現で独壇場に。
 Shingoは押され気味で反撃は余り良くなかったですが、
 支配シーンになると本来の持ち味を発揮し復調。
 素晴らしい技の組み合わせで腹攻めも理が通っています。
 観客席へのスプリングボード式ボディ・アタックという定番スポットを挟みつつ
 中終盤を実現してアメドラならではのボリューム感たっぷりに試合を進行します。
 終盤は意義ある大技一発一発で高みに上り耐えによるドラマ演出ですね。
 溜める割に爆発させるスポットがない事と
 終盤開始時に対等関係に戻らずShingoの手が鈍ったりするなど
 ミックスは思ったより表面的に終わりましたが、
 アメドラがROHでしばしば見せてきた熱戦構築が今一度実現した事に熱くなるし、
 観客も異常な程盛り上がっていました。
 ぎりぎり好勝負。
 試合後YAMATOが現われアメドラとにらみ合い。
 Shingoが背後から忍び寄るもハルクに追い出される。
 
@リンセ・ドラドvs.スーパー・シェンロン
 見るからに意図が通じ合っていない。
 特にシェンロンに問題があり、彼の間の取り方は微妙で効果を上げていないし、読み取りにくくしているだけです。
 技を適当に流して打っていった後、タイム・リミットで誰得?なエンディング。
 悪い試合。

Aアップ・イン・スモークvs.レックス・リード、トマッソ・チャンパ
 リードがダン・マフのような体格。
 たったそれだけでUiSはジョバー根性を出してしまう。
 反撃にも勢いが見られません。
 ただのUiSのアピール・マッチにして問題ないのに。
 悪い試合。
 試合後ブロディ・リーが襲撃です。

Bジミー・ジェイコブスvs.サミ・カリハン
 カリハンのハイ・テンションな試合運びにジェイコブスは崩されるかと思いきや
 相手の土俵に踏み込んだ上でしっかり自分の方法で試合を築き上げていく。
 ジェイコブスは継続的に良い仕事をしていますよ。
 まあまあ良い試合。

Cブライアン・ダニエルソン、ロッキー・ロメロvs.オースチン・エリーズ、ホミサイド(FIP New Dawn Rising 2/11/05)
 アメドラが相手を縛るレスリングを披露。
 エリーズ、ロメロも追随しますね。
 ホミサイドは無理についていこうとせず割り切って自分の得意分野で対抗しています。
 全体的にゆっくり進行し、特別な連携も見せないので
 ドリーム・タッグという宣伝文句が実にチープに感じられます。
 またクライマックスにエアプレイン・スピンで目が回って味方も攻撃するなんてネタを入れてくるので白けます。
 平均より少し上。

Dブライアン・ダニエルソンvs.ロデリック・ストロング(FIP Attack of the Masked Fippers 12/10/05)
 アメドラがヘタレるのは良いとして
 ストロングが余り突っかかって良かず感情が弱いのが問題ですね。
 いつもの事だけど・・・。
 無駄に基本的なレスリング中心に拘っているが
 組み立ては良いのでそれなりにクオリティも稼ぎ出しています。
 また得意技に余り頼っていませんね。
 高まりが感じられずグラディエーソンで起伏が薄い欠点があります。
 FIP独特の内容には仕上がっているが、ROHのイメージ故期待外れという感想を抱かざるを得ない。
 まあまあ良い試合。

総評
 PPV単独では弱めながらアメドラのボーナス・マッチがついてくるDVDでは十分なコンテンツ量となっています。
 他の特典は微妙でしたが問題なし。
 (執筆日:8/5/10)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

Fブライアン・ダニエルソンvs.Shingo
  アメドラが握手を求める。
  Shingoははたき胸を突く。
  アメドラがつき返す。
  組むとアメドラがロープに押し込みクリーンに離れる。
  組むとShingoがコーナーに押し込みチョップへ。
  アメドラが避けアッパーカート。
  エルボーの打ち合い。
  Shingoが連打しロープに走りラリアットへ。
  アメドラがかわしローリング・エルボーへ。
  Shingoが受け止めエクスプロイダーを狙う。
  アメドラが逃れタイガー・スープレックスを狙う。
  Shingoがロープに逃げ場外に出る。
  間を置いてからリングに戻ってくる。
  ナックル・ロック。
  Shingoが押し込む。
  アメドラが後転しひっくり返す。
  Shingoがヘッド・ロック。
  ロープに振られショルダー・タックル。
  応じてきたアメドラの腕を取る。
  アメドラが外してドロップ・キック。
  タックルにきたShingoを押さえ込み変形バタフライ・ロック。
  踏みつけて押し込む。カウント2。
  手を捻り腕を引っ張る。
  腕を掴もうとするもロープに逃げられる。
  Shingoがチョップ。
  チョップとアッパーカートの打ち合い。
  アメドラが腕に蹴り。
  アーム・ブリーカー。
  カバー。カウント1。
  ロープにもたれたShingoの顔に手をかける。
  中央に引っ張りロメロ・スペシャルを決める。
  ドラゴン・スリーパーに持っていく。
  アーム・ブリーカーを決めていく。
  投げてアーム・バー。
  Shingoがロープに足をかける。
  ブレーン・バスターを狙う。
  Shingoが耐え持ち上げようとするも腕が痛む。
  アメドラが蹴りを叩き込む。
  サンセット・フリップへ。
  Shingoは耐えると持ち上げ投げる。
  場外に出たアメドラを追うと柵にぶつける。
  柵にぶつける。
  アッパーカートを耐えチョップ。
  リングに戻し腹の上にのる。
  スナップ・メアからフィスト・ドロップ。
  チン・ロック。
  ニー・ドロップ。
  カバー。カウント1。
  殴りつける。
  アメドラがエルボー。
  エルボー。
  Shingoがモンゴリアン・チョップ。
  ショルダー・ブロック。
  コーナーでうずくまらせて喉に足を押し付ける。
  ロープに振りキッチン・シンク。
  担ぎガット・バスター。
  DDTにセントーン。
  カバー。カウント2。
  ボディ・シザース。
  アメドラがサーフボード・ストレッチに返す。
  Shingoは逃れるとすぐ殴りつける。
  起き上がってこいよ、と待つ。
  アメドラがアッパーカート。
  Shingoは耐えていきダブル・チョップ。
  バック・ドロップを狙う。
  ヘッド・ロックを外しジャーマンへ。
  アメドラが着地しフライング・ニー・ストライク。
  起き上がると蹴りを叩き込みアッパーカート。
  鼻フック。
  コーナーに振りランニング・エルボー。
  コーナーに振ろうとする。
  振り返されるもムーンサルトで裏に回りロープに走る。
  クローズラインをかわすとネック・ブリーカー・ドロップ。
  スライディング・キックで柵の外に出す。
  スプリングボード式クロス・ボディを決める。
  リングに戻しミサイル・キック。
  跳ね起きる。
  ロープに走り胸を蹴り飛ばす。
  カバー。カウント1。
  タイガー・スープレックスを狙う。
  耐えられたのでジャーマンを狙う。
  Shingoがバックを取り返し後頭部に前腕を叩きつける。
  バック・ドロップ。
  バック・ドロップを狙う。
  ロープに逃げたアメドラを殴りつけロープに振ろうとする。
  振り返そうとしたのを防ぎバック・ドロップ。
  カバー。カウント2。
  コーナーのアメドラに突進。
  2度蹴り飛ばされるもロープに走った所をパワー・スラム。
  カウント2で返されるなり変形クロス・フェイス。
  アーム・ロック。
  アメドラがロープに逃げる。
  Shingoがチョーク。
  コーナーのアメドラに突進。
  かわされるも飛び掛ってきた所を受け止め投げる。
  ロープに走りクローズラインへ。
  アメドラが避けオコーナー・ロール。
  ブリッジ。カウント2。
  Shingoはクローズラインに対しコンプリート・ショット。
  担ぐとドライバーを狙う。
  アメドラが着地し頭部を蹴り飛ばす。
  両者ダウン。
  アメドラが起き上がり胸に蹴りを打っていく。
  エルボーを打っていく。
  胸に蹴りを打つ。
  Shingoはふらふら。
  アメドラがロープに走る。
  Shingoが担ぎデス・バレー・ドライバー。
  コーナーのアメドラにラリアット。
  コーナーに乗せスーパープレックスを狙う。
  トップ・ロープに立つ。
  アメドラが逃れ足を払うとShingoは逆さ吊りに。
  アメドラがスライディング・キック。
  起こして雪崩式バック・ドロップ。
  カバーにいく。カウント2。
  両手を取るとストンピング連打。
  トライアングル・チョークに捕らえる。
  Shingoが腕を上げるとアメドラを持ち上げ担ぐ。
  アメドラがクルーシーフィックスに切り返す。
  カウント2で返されるなりエルボー連打。
  丸め込む。
  カウント2で返されるなりエルボー連打。
  Shingoは耐えながら起き上がって担ぐ。
  セカンド・ロープにのる。
  エルボーを打ってきた腕をロックすると雪崩式ステイ・ドリーム。
  カバーするもカウントは2。
  四つんばいでヘッド・バッドを打ち合う。
  両膝を突いてヘッド・バッド、パンチの打ち合い。
  アメドラが張り手。
  Shingoが張り手。
  起こすとMADE in JAPANを狙う。
  耐えるアメドラにニー。
  ロープに走りラリアットへ。
  ガードされるもローリング・ラリアット。
  張り手。
  ロープに走る。MADE in JAPAN。
  カバー。カウントは2。
  ロープに走りパンピング・ボマー。カウントは2。
  顔を軽くはたく。
  エルボーを左右で連打。
  起こすとMADE in JAPANを狙う。
  アメドラが逃れスモール・パッケージ。カウントは2。
  クローズラインを受け流しキャトル・ミューティレーション。
  体勢を変えられるもそのまま起き上がりタイガー・スープレックス。カウント2。
  エルボー連打。
  崩れながらもキャトル・ミューティレーション。
  Shingoが飛んで上にかぶさる。
  アメドラはカウント2で返すとハイ・キック。
  リーガルプレックス。
  カウント2で返されるなりトライアングル・チョーク。
  Shingoが持ち上げようとする。
  アメドラはエルボーを打ち込んで崩すとエルボー。
  クロス・フェイスに移行する。
  Shingoがタップ!
  アメドラの勝利!

試合結果

@CIMA vs.ジョニー・ガルガーノ
Aアダム・コールvs.エリック・キャノンvs.チャック・テイラーvs.リコシェ
Bドレイク・ヤンガーvs.土井成樹
Cオープン・ザ・フリーダム・ゲート王座戦:BxBハルク(ch)vs.望月成晃
Dスコット・リードvs.リッチ・スワン
Eエリミネーション・マッチ:ジョン・モクスリー、グラン・アクマ、YAMATO、戸澤陽vs.マイク・クァッケンブッシュ、ジグソウ、ハロウィックド、吉野正人
Fブライアン・ダニエルソンvs.Shingo
@リンセ・ドラドvs.スーパー・シェンロン(10分時間切れ)
Aアップ・イン・スモークvs.レックス・リード、トマッソ・チャンパ
Bジミー・ジェイコブスvs.サミ・カリハン
Cブライアン・ダニエルソン、ロッキー・ロメロvs.オースチン・エリーズ、ホミサイド(FIP New Dawn Rising 2/11/05)
Dブライアン・ダニエルソンvs.ロデリック・ストロング(FIP Attack of the Masked Fippers 12/10/05)