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ITV:Best of World of Sports 70'sの分析


名勝負 なし
好勝負 ワールド・オブ・スポーツ・ルール:ジム・ブリークスvs.エイドリアン・ストリート(2/12/72)

マル・サンダースvs.スティーブ・グレイ(11/19/77)

@ワールド・オブ・スポーツ・ルール:ジム・ブリークスvs.エイドリアン・ストリート(2/12/72)
 (2本フォール、サブミッションを取るかKOで勝利。ラウンド制。)
 ストリートはゴージャス・ジョージ系。
 エンターテイメントのために大きな動きやストラットを見せていますが
 サブミッションの締め上げには細かい技術の裏打ちを感じさせ、
 回転運動もアスリートでしかありえないキレがある。
 一気に間合いを詰めるスピードも目を見張り、素晴らしいレスラーです。
 ジムは色の薄いことは否めないし、
 セイントやグレイに比べると動きも劣ることは否めないのだけど
 それでも目の前のレスリングに集中し全力を注ぐのは若手ならでは。
 部位狙いからヒート・アップし裏技も出てくる。
 他のプロレスに比べ1本調子なことは否めないが、
 それでもヨーロピアン・レスリングの最高峰の試合でしょう。
 完全にストリートに魅了されましたし、
 勝利という形に実るまでの積み重ねは見応えがある。
 最後も腕を折るぞ、とばかりにサブミッションを極めていましたね。
 文句なしに好勝負。

Aレス・ケレットvs.レオン・アラス(?/?/74)
 どちらもおじいちゃんみたいな風貌ですがレスラー。
 今ではジョニー・セイントが有名にしたレスリングで魅了します。
 取りあえず組んで止まり、そこから力学をデフォルメした逃げ方を見せるというもの。
 アラスが途中からKO狙いに行くという展開もありますが
 基本的には緊迫感に縁のない内容で、
 口も使って観客を最大限に楽しませます。
 ヨーロピアン・レスリングの中で最もエンターテインな試合の一つでしょう。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

BKotRノックアウト準決勝:スティーブ・グレイvs.ジョニー・イングランド(11/4/74)
 イングランドはマッチョ・キャラ。
 ただそのアピールをナックル・ロックなどの過程で行なっているのがユニーク。
 アピール・センスは良いですね。
 グレイの身体能力も素晴らしく、
 天丼的見せ方をしっかり締めています。
 軽めだがエンターテイニングな内容。
 まあまあ良い試合でした。

CKotRノックアウト準決勝:マーク・ロコvs.アラン・デニソン(11/4/74)
 アランは腕の振り方が上手いですね。
 大きく弧を描いているから相手を転がす動きが様になっています。
 一方のロコはぬるりとしたレスリングで応戦。
 中盤はロコのラフ・ファイトと自爆芸で盛り上げ。
 アランが見事にかっちりとはまったサブミッションを見せるも決めきれず、
 そこからダウン・カウントで逆に追い込まれるという展開。
 場外落としを効果的に使って展開を演出していました。
 ストーリー・テリングがバランスよく配分された一戦で良かったですね。
 中々良い試合。

DKotRノックアウト準決勝:トニー・ホー・ケーvs.ジョン・ネイラー(11/4/74)
 他の一流に比べると動きにもう少しキレが欲しいですね。
 ただ呼吸の入れ方、相手の動きの読み取り方はしっかりしています。
 変形エアプレイン・スピンなど面白い見せ場も作れていますね。
 警告ネタ、観客への直接的な言葉がけでヒートさせて盛り上げました。
 トップ・レベルの試合ではないものの
 中堅がしっかり仕事をしたって感じで好感が持てますね。
 まあまあ良い試合。
 最後はケーがDQ。ネイラーが勝利しますがドクター・ストップで脱落となってしまいました。

EKotRノックアウト決勝、ワールド・オブ・スポーツ:マーク・ロコvs.スティーブ・グレイ(11/4/74)
 グレイがちょっとしたアスリート性を見せた後、
 ロコが打撃で倒して行きます。
 ボディ・スラム・ドライバーなど容赦のない攻めは
 会場のボルテージを溜めるに十分です。
 ただ技の過激さがメインだったことは否めない。
 更にグレイの反撃が地味だったものですから
 その燃料を十分に爆発できなかった。
 全体的に準決勝の負担が残る中で
 小さな試合になっても良いだろう、と諦めの見える内容。
 まあまあ良い試合。

Fワールド・オブ・スポーツ:ゾルタン・ボスシックvs.ジム・ブリークス(8/3/75)
 ボスシックがアスリート性で相手の動きを防ぎます。
 そして技をかけにいきますがブリークスも寸前で逃れ自分の形にもって行こうとする。
 技術があるからこそ相手の動きを踏まえた上で一歩上を提示できお互いを引き立てあっていきます。
 観客も中々の反応を見せてくれますね。
 ブリークスの大袈裟なやられぶりと
 ボスシックの典型的な対ヒールの攻めで乗せて行きます。
 客を掌にのせることを前面に押し出したやり取りですね。
 ロープに振ってのエルボーの際のブリークスの受身には驚きました。
 まったくスピードを落とさず、遠いポイントに受身を取っていましたね。
 ボスシックが押さえ込んで1本。
 ただ2本目以降はマンネリ化したことは否めないですね。
 序盤に見せた技術力にしては表面的な攻防で終わってしまった。
 中々良い試合です。

Gクライブ・マイヤーズvs.スティーブ・グレイ(11/22/75)
 マイヤーズは黒人ならではのバネがありますね。
 英国プロレスでは試合作りが概して下手という欠点も大勢に影響しない。
 それでも配慮しているのか
 全体的にゆったりとしたステップ・アップ。
 Rの中での起伏も乏しいですね。
 マイヤーズが型に縛られない(というか覚えていない?)ことで
 普段見られない攻防、光景も見られたものの特筆すべきものはない。
 終盤のマイヤーズのダイナミックさは一見の価値ありだけど。
 まあまあ良い試合。

Hマル・サンダースvs.スティーブ・グレイ(11/19/77)
 体の姿勢を正してのポージング、
 優しさのあるなだらかな動き。
 芸術品を前にしたときのように静かに引き込まれる。
 延長線上にあるようで
 それは凡人には超えられない一線を踏み越えた特別なレスリングです。
 全てがコントロールされています。
 方法論、理、韻と教科書に載っている要素は網羅されている。
 残念ながら中盤から緩和した雰囲気に転換し
 ユーロ的コメディーに試合は変化したものの
 それでも実に素晴らしい一戦でした。
 ぎりぎり好勝負。

Iワールド・オブ・スポーツ:ビリー・ロビンソンvs.リー・ブロンソン
(9/16/78)
 ビリーがレスリングで動きを止めて技を決めていきますが、
 なにぶんダウン・カウントで途切れますので
 本当にビリーが完封して技を"見せ"ているだけに映ってしまいます。
 痛みの伴う容赦なさは見応えがあるんですけどね。
 最後までそのスタンスが変わらないので試合が進んでも面白さは変わらなかった。
 リーも悪いレスラーではないんですが・・・。
 平均より少し上。

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ワールド・オブ・スポーツ・ルール:ジム・ブリークスvs.エイドリアン・ストリート(2/12/72)
Aレス・ケレットvs.レオン・アラス(?/?/74)
BKotRノックアウト準決勝:スティーブ・グレイvs.ジョニー・イングランド(11/4/74)
CKotRノックアウト準決勝:マーク・ロコvs.アラン・デニソン(11/4/74)
DKotRノックアウト準決勝:トニー・ホー・ケーvs.ジョン・ネイラー(DQ)(11/4/74)
EKotRノックアウト決勝、ワールド・オブ・スポーツ:マーク・ロコ(優勝!)vs.スティーブ・グレイ(11/4/74)
Fワールド・オブ・スポーツ:ゾルタン・ボスシックvs.ジム・ブリークス(8/3/75)
Gクライブ・マイヤーズvs.スティーブ・グレイ(11/22/75)
Hマル・サンダースvs.スティーブ・グレイ(11/19/77)
Iワールド・オブ・スポーツ:ビリー・ロビンソンvs.リー・ブロンソン(2-0)(9/16/78)