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CMLL:Best of 2017 Part.2の分析


名勝負 なし
好勝負 ウニベルサル王座戦トーナメント決勝、3本勝負:ヴォラドールJr. vs.ウルティモ・ゲレロ(7/14/17)

@ウニベルサル王座戦トーナメント決勝、3本勝負:ヴォラドールJr. vs.ウルティモ・ゲレロ(7/14/17)
 1本目。
 ヴォラドールのトペコンを
 ゲレロがキャッチし場外でのパワー・ボム。
 そこからジャベを決め説得力ある1本。
 2本目もパワーとハイ・フライのミックスにより
 スケール感のある攻防。
 ヴォラドールがリングから場外へのフライを決めますが、
 ここでトペコンのようなスピードのあるものではなく、
 飛びついてヘッド・シザースという抑えたスポットにしたチョイスが良いですね。
 1、2本目は定番どおり短縮されつつも
 出し惜しみしない質の高い攻防となっています。
 3本目。
 全力で放つ技のぶつかり合いでフル・スロットル。
 全力だからこそ消耗し
 自然な疲労感が積み重なっていきます。
 ビッグ・スポットを連発しつつも
 ちょっとした部分でテンポ感を生み出し、
 緩急を作れているのも素晴らしい。
 クライマックスにもう1つ印象深い
 特別なスポットがあれば歴史に残りました。
 文句なしに好勝負。

Aカベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:ブルー・パンテルvs.サム・アドニス(8/4/17)
 アドニスはあのラブ・マシーンと同じアメリカ・キャラとあって
 パンテルも気持ちが乗っていますね。
 感情的にぶつかりあって会場もボルテージが高まります。
 敢えて2本目までリングの攻防だけに終始し、
 無駄に展開付けしなかったのも集中力を高めています。
 3本目もパンテルが主導で攻防に幅を持たせます。
 アドニスは老齢のパンテルがやりようように、を意識。
 3つあるトペを全てパンテルに任せたように
 技魅せをパンテルに寄せた思い切ったアイディアが素晴らしいですね。
 ただ最後、悪徳レフェリーを絡ませつつ
 そのまま中途半端な活用で終わったのはマイナス。
 またフィニッシャーにおいてアドニスはパンテルを気遣ってしまって
 インパクトが弱かったですね。
 フィニッシャーの精度は試合の印象に大きく影響を与えて勿体無い。
 好勝負に少し届かず。

BインターナショナルGPトルネオ・シベルネティコ:チーム・メヒコ(ディアマンテ・アズール、ドラゴン・リー、ユーフォリア、メフィスト、ラッシュ、ウルティモ・ゲレロ、ヴァリエンテ、ヴォラドールJr.vs.チーム・レスト・オブ・ワールド(ジョニー・アイドル、ジュース・ロビンソン、ケニー・キング、小島聡、マルコ・コルレオーネ、マット・テイヴェン、サム・アドニス、マイケル・エルガン)(9/1/17)
 アピールで会場を暖め、全員で乱闘をした後、
 徐々に脱落を入れて適度に沸かせながら進行。
 必要なければ控えがエプロンに立たなかったりと
 円滑な進行ができていますね。
 広範に関して他多国籍軍が連続技などチーム・ワークを見せます。
 高度なものではないですが、展開としては良いですね。
 最後はアズールとエルガンのシングル。
 花道で投げなど決勝らしいスポットで重厚な攻防。
 特別なクオリティとはいかないまでも
 全体的に一定以上のクオリティを保っていたのも確か。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

Cメキシカン・ナショナル・ウェルター級王座戦、3本勝負:バルバロ・カベルナリオ(ch)vs.ソベラーノJr.(10/2/17)
 カベルナリオは三次元の空間把握が素晴らしい。
 立体的な攻防の見せ方はいつも感心します。
 ソベラーノはこれからの若手ということで
 その奮闘ぶりは良くも悪くもリアルが半分入っていますが、
 技に回転を加えての独自アピールは嫌いじゃない。
 カベルナリオの間違いない構成で良い感じに盛り上がっていきます。
 ただカベルナリオがリードしない時間帯においては
 ソベラーノのキャリアの浅さが見えましたね。
 まだ自分のものになっていないスポットもありました。
 王座交代劇ということで結構なロング・マッチでしたが、
 カベルナリオの上手さがソベラーノを引き上げ成功させました。
 好勝負に少し届かず。

Dレイエンダ・デ・プラタ決勝、3本勝負:カリスティコvs.ヴォラドールJr.(10/20/17)
 1本目は簡潔に。
 それでもスター対決の雰囲気はあるし
 カリスティコのトペコンが横回転入っていたりと意地を感じさせますね。
 2本目は逆にヴォラドールがトペコンを決めるバイス・バーサ。
 3本目はカリスティコ、ダウンの状態から始めることで
 テクニコ/ルード色を自然に強化。
 現代のハイ・フライヤーの特色も強く前に出し
 入場ステージからのダイブだけでなく、
 柵越え観客席へフライも飛び出します。
 ヴォラドールがルードとして色気を振りまきながら
 終盤への疲労感を作り出していたのも良かったですね。
 カリスティコらしい多段ダイブ構成ながら
 決勝ということでやりすぎ感があり。
 カリスティコ側の表現が少し追いついていないか。
 クライマックスの技が荒れた中で、
 フィニッシュは凡庸で唐突感あり。
 後一歩改善が望まれる内容でしたね。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:10/?/17)

E3本勝負:カリスティコvs.ヴォラドールJr.(12/22/17)
 1本目。
 ヴォラドールが仕掛け、ダイブも自爆させて1本。
 少し派手さには欠けますか。
 2本目。
 ヴォラドールが引き続きルードとしてコントロール。
 カリスティコがフェンスからのフライを決めて逆転し1-1。
 ここも2本目とはいえ物足りない印象。
 3本目は冒頭に正調ダイブを持ってくると
 コンスタントにダイブを挟みながらの二ア・フォール合戦。
 トップ・スター対決らしい見得切りもあり、充実しています。
 ただこの試合だけのものが余り感じられなかったか。
 位置づけ上、ここでカリスティコが勝って
 翌週の王座戦が決定するというものなので仕方ないか。
 中々良い試合。 
 
FNWAウェルター級王座戦、3本勝負:ヴォラドールJr.(ch)vs.カリスティコ(12/29/17)
 コンディションを整えてキレ味は良好。
 間も良く緊張感があるので、1本目、2本目は
 前回にも増してスポットに欠けますが成立している。
 3本目。
 エスカレーションを意識したスポット使いで良いですね。
 ハイ・フライ偏重のため中盤の一進一退は少し煮詰まっていますけれども。
 終盤はセコンドがレフェリーの目をそらしたりとコテコテの演出。
 王座戦として前回よりクオリティを上げてきましたが、
 それでもまだワン・ナイト・オンリー感は足りない。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:2/?/18)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ウニベルサル王座戦トーナメント決勝、3本勝負:ヴォラドールJr. vs.ウルティモ・ゲレロ(2-1)(7/14/17)
Aカベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:ブルー・パンテルvs.サム・アドニス(2-1)(8/4/17)
BインターナショナルGPトルネオ・シベルネティコ:チーム・メヒコ(ディアマンテ・アズール、ドラゴン・リー、ユーフォリア、メフィスト、ラッシュ、ウルティモ・ゲレロ、ヴァリエンテ、ヴォラドールJr.vs.チーム・レスト・オブ・ワールド(ジョニー・アイドル、ジュース・ロビンソン、ケニー・キング、小島聡、マルコ・コルレオーネ、マット・テイヴェン、サム・アドニス、マイケル・エルガン)(9/1/17)
Cメキシカン・ナショナル・ウェルター級王座戦、3本勝負:バルバロ・カベルナリオ(ch)vs.ソベラーノJr.(新チャンピオン!)(2-1)(10/2/17)
Dレイエンダ・デ・プラタ決勝、3本勝負:カリスティコvs.ヴォラドールJr.(優勝!)(2-1)(10/20/17)
E3本勝負:カリスティコvs.ヴォラドールJr.(2-1)(12/22/17)
FNWAウェルター級王座戦、3本勝負:ヴォラドールJr.(ch)vs.カリスティコ(2-1)(12/29/17)