新日本プロレス:Top of the Super Junior Final 1991-1993の分析
名勝負 | TOTSJ 決勝:獣神サンダー・ライガーvs.エル・サムライ(4/30/92) TOTSJ決勝:ワイルド・ペガサスvs.エル・サムライ(6/15/93) |
好勝負 | なし |
@TOTSJ決勝、ジュニア級王座戦:獣神 サンダー・ライガーvs.保永昇男(4/30/91)
序盤から土台を 積み上げるのに仕切り直しを繰り返さざるをえない状況で
中盤もギア・アップをテーブルや鉄柱に頼り
終盤は冗長な大技の打ち合い。
一応はまあまあ良い試合なんですけれども
課題が多く保永には荷が重かったって言うのが率直な印象ですね。
ATOTSJ 決勝:獣神サンダー・ライガーvs.エル・サムライ(4/30/92)
今までジュニア級はハイ・フライングを見せ場とするが故に
自ずとスポーツマン・シップ色の強い特色となっていました。
そのため試合において優位に立つためのヒール・プレイはあっても
憎しみ、怒りを持って相手を痛めつけるためのそれは存在しませんでし た。
それを導入したのがこの試合。
両者がマスクを引き裂く程(サムライは完全に素顔に)
ベビー対ヒールの構図が極限に達し、
お互いの感情が渦巻いたために
途中から膨大なエネルギー量を持った空間は
死闘にならねばならない運命を帯び始めます。
これにより新日ジュニアの方向、派手な打ち合いの限界領域が大幅に引き上げられ
リミッターを解除しての全力の打ち合いの結果、20分ものロング・マッチになったんですね。
初っ端から一方的な攻めに持って行かなくても
同じものをできたはず、という点が唯一惜しまれますが
他は文句のつけようがなく文句なしに名勝負です。
これはジュニア級のTOP5に入る名勝負でした。
BTOTSJ決勝:ワイルド・ペガサスvs.エル・サムライ(6/15/93)
一見すると非常 に高いレベルを保っていながら
特別な攻防や盛り上がり、仕掛けがありませんが
この試合はフロー感がとてつもなく高く、そして特殊な形態をとっています。
一般的に所謂良い試合はエネルギーの集約、無から有への方向性を持っているもの。
逆に発散されれば方向性を見失った、ぐだぐだな試合になる訳ですからね。
しかしこの試合は仕切り直しを多用して同じ分野で競い合うなど典型的な展開を取っていながら
エネルギーを発散し有から無への方向性を持っており尚且つ同じ目的を達成している。
前者はキリスト教的で後者は仏教的と言えるか。どちらにせよ良く分からない例えですね。
具体的に言うならば間の集合体の間が優れているのであり
それが頭で考えて生まれたのではなく体の底から生まれていてフィットしているって事。
これはまったくもって素晴らしく名勝負といわざるを得ません。
文句なしに名勝負。
注目試合の詳細
ATOTSJ 決勝:獣神サンダー・ライガーエル・サムライ(4/30/92)サムライがロープに押し込み張り手。
突っ込んできたライガーにドロップ・トー・ホールド。
マスクを引き裂こうとする。
場外に落とすと瓶を叩きつけていく。
マット上にツームストン。
リングに戻りアピール。
何とか戻ってきたライガーにツームストン。
マスクを剥ごうとする。
頭部を踏みまくる。
ロープやターン・バックルを使い攻撃。
ライガーを痛めつけていく。
殴りつけていく。
ライガーが掌底でお返し。
ダウンしたサムライを殴りつける。
レフェリーの制止を振り切ると場外へのブレーン・バスター。
マットを剥ぐとコンクリート上にパワー・ボム。
リングに戻すと殴りつける。
ウィール・キックを決めるとサムライのマスクを完全に引き裂く。
場外に出すとボディ・スラム。
更にスワントーン・ボム。
リングに戻る。
何とか戻ってきたサムライにパワー・ボム。
ミサイル・キックを決める。
ダイビング・ニー・ドロップ。
ロープに振るとスリーパー。
マットに叩きつける。
抵抗するサムライにジャーマンを決める。
コーナーに振るとウィール・キック。
掌底を連打する。
起き上がった所にウィール・キック。
そしてムーンサルト。
リングに戻る。
戻ってきたサムライにハンマー・ロック。
サムライの脚がロープにかかる。
アーム・バーに捕らえる。
サムライの脚がロープにかかる。
ロープに振りクローズラインへ。
サムライは避けるとフライング・フォア・アームズ。
ボディ・スラムからミサイル・キック。
ランニング・フォア・アームズで落とすとトペ・コンヒーロで追撃する。
ライガーが何とか戻る。
サムライはネック・ブリーカーを決める。
続けてリバースDDT。
カバーするもカウント1。
ロシアン・レッグ・スイープからアーム・ロック。
ライガーが何とかロックを外す。
サムライはライガーをロープに振るとスリーパーに捕らえる。
ライガーがぐったりした所で離すとスーパープレックスを狙う。
ライガーは耐え掌底で落とすとダイビング・ボディ・プレス。カウント2。
ツームストンからスワントーン・ボムへ。
避けられるも前転して着地しドロップ・キック。
しかしこれも避けられる。
サムライがハリケーン・ラナを狙う。
ライガーがパワー・ボムに切り返す。カウント2。
セカンド・ロープから雪崩式エレクトリック・チェアーを決めるもカウント2。
ロープに振る。
サムライが前転からのハリケーン・ラナ。カウント2。
ライガーが掌底を狙う。
サムライは防ぐとジャーマン。カウント2。
ダイビング・クロス・ボディへ。
ライガーは避けると同時にリングに叩きつけるとセカンド・ロープから雪崩式DDT。
続けて雪崩式バック・ドロップ。
更に雪崩式ハリケーン・ラナで1,2,3!
ライガーの優勝!
BTOTSJ決勝:ワイルド・ペガサスvs.エル・サムライ(新日本プロレス 6/15/93)
ペガサスが胸を突けばサムライも胸を突く。
サムライが蹴りつけロープに振ろうとする。
ペガサスは振り返すと持ち上げようとする。
サムライが後ろに逃れオコーナー・ロール。
カウント2で返された反動でロープに走るもロープを掴んで止まる。
仕切り直し。
腕の取り合い。
ハンマー・ロックに捕らえられたサムライが頭を掴んで跳び上がり首投げ。
仕切り直し。
力比べへ。
ペガサスが押し込みブリッジしたサムライの上にのる。
サムライは耐えると持ち直し押し込む。
ペガサスは五分に戻すと丸め込み。カウント1。
仕切り直し。
サムライがドロップ・トー・ホールドから変形キャメル・クラッチ。
ペガサスは脚を取って倒し逃れると同じ技をかける。
サムライが脚を取って倒し逃れる。
仕切り直し。
腕の取り合い。
サムライがペガサスをマットに押し付け腕にニー・ドロップ。
腕狙いでクロス・フェイス等に捕らえていく。
ペガサスは起き上がるとニーを入れ逃れる。
ロープに振りクロス・チョップ。
バック・ドロップを決めカバー。カウント1。
腰に狙いをつけシャープ・シューターに捕らえていく。
サムライを起こすと殴りつける。
サムライがロープに走りフォア・アームズ。
ペガサスが起き上がり蹴りつける。
ブレーン・バスター。
ロープに振りバック・ブリーカーを狙う。
サムライが丸め込みに返す。
ペガサスがカウント2で返し蹴りつける。
サムライが場外に転がり出る。
ペガサスがサムライを柵に振りぶつける。
リングに戻る。
戻ってきたサムライにジャーマン。カウント2。
パワー・ボムを決める。カウント2。
ボディ・スラムを決めるとセカンド・ロープからダイビング・レッグ・ドロップ。
カバーするもカウント2。
サムライを起こそうとする。
サムライが不意をつき腹にパンチ。
ツームストンを決めカバー。カウント2。
ロシアン・レッグ・スリープから変形アーム・バー。
ペガサスが何とか外す。
サムライが再びロシアン・レッグ・スイープから変形アーム・バー。
ペガサスが何とかロックを外す。
サムライはボディ・スラムからダイビング・ヘッド・バッドへ。
ペガサスは避けて自爆させるとコーナー上へ。
ダイビング・ヘッド・バッドにいくも避けられ自爆。
両者同時に起き上がる。
ペガサスが蹴りつけロープに振ろうとする。
サムライは振り返すとベリー・トゥー・ベリー。
たまらず場外に出たペガサスにスライディング・キックからトペ・コンヒーロ。
リングに戻る。
ペガサスがエプロンに上がってくる。
近づいてきたサムライを蹴りつけるとコーナーを使ってヘッド・シザース。
ロープの上に腹から落とし、続けてクローズライン。
場外に落ちたサムライへダイビング・ボディ・アタック。
リングに戻る。
エプロンに上がってきたサムライにリング内へのブレーン・バスターを狙う。
サムライが後ろに着地しジャーマン。カウント2。
バックを取る。
ペガサスがバックを取り返しドラゴン・スープレックス・ホールド。カウント2。
ノーザンライト・スープレックスからカバーするもカウント2。
再びドラゴン・スープレックスを狙う。
サムライがすり抜け丸め込み。カウント2。
ペガサスがサムライをロープに振る。
サムライはペガサスの股下を潜り抜けると蹴りつけようとする。
受け止められるも丸め込み。カウント2。
ロープに走る。
ペガサスがカウンターでクローズライン。
カバーするもカウント2。
コーナー上へ
サムライが捕らえ雪崩式ハリケーン・ラナ。
カバーするもカウント2。
変形パワー・ボムを決める。
続けて雪崩式バック・ドロップ。
カバーするもカウントは2。
スーパープレックスを狙う。
ペガサスが雪崩式パワー・ボムに切り返し1,2,3!
ペガサスが優勝!
試合結果
@TOTSJ決勝、ジュニア級王座戦:獣神サンダー・ライガーvs.保永昇男(優勝!)(4/30/91)ATOTSJ 決勝:獣神サンダー・ライガー(優勝!)vs.エル・サムライ(4/30/92)
BTOTSJ決勝:ワイルド・ペガサス(優勝!)vs.エル・サムライ(6/15/93)