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JWP:Best of JWP 1993の分析


名勝負 デビル雅美vs.ブル中野(4/18/93)

ファースト・アタック・ルール60分フル・タイム・マッチ:アジャ・コング、井上京子、井上貴子、長谷川咲恵vs.ダイナマイト関西、尾崎魔弓、キューティ鈴木、福岡晶(7/31/93)
好勝負 みなみ鈴香、伊藤薫vs.デビル雅美、キャンディー奥津(7/31/93)

デビル雅美、プラム麻里子vs.長与千種、キューティ鈴木(11/18/93)

尾崎魔弓vs.北斗晶(11/18/93)

@デビル雅美vs.ブル中野(4/18/93)
 一周年記念大会メイン。
 最初から迫力ある激突を見せます。
 ブルは次の行動が余り見えていませんが
 その分デビルが先に動いて種を撒き、
 同時に自分の体格のでかさを印象付ける技も打っていく。
 グラウンド・ベースで長時間の試合になると感じさせる試合は
 デビルが場外パワー・ボム決めて大きく展開。
 これでごっそりHPを奪われた状態の表現につなげています。
 衰えの見えるブルはヌンチャクに頼っていますが
 それによってしっかりと自分の支配ターンにつなげます。
 そこから通常ならぬ感情を感じさせる間、えぐいサブミッションで盛り上げていきます。
 リアリティーのある大技と必殺技によって
 終盤、更にその上をいくクライマックスを実現させました。
 ブルのキャリア・ベストといえる37分の試合。
 ぎりぎり名勝負です。

Aみなみ鈴香、伊藤薫vs.デビル雅美、キャンディー奥津(7/31/93)
 デビルが簡単に打ち合いに応じず自分のパワフルさをアピール。
 奥津を武器にする連携技もユニークですね。
 奥津は武器に使われているだけで彼女自身はいまいち。 
 しかし逡巡したりするリアルな欠点こそが
 デビルを除外している内に弱点である奥津をしとめようという
 定石の戦略に素晴らしいストーリーを生み出している。
 対する伊藤は純な頑張りが光ります。
 みなみはいつもながら的確な攻めで感心しました。
 ぎりぎり好勝負。

Bファースト・アタック・ルール60分フル・タイム・マッチ:アジャ・コング、井上京子、井上貴子、長谷川咲恵vs.ダイナマイト関西、尾崎魔弓、キューティ鈴木、福岡晶(7/31/93)
 アイアン・ウーマン・ルールですがファースト・アタックという特殊なルールになっています。
 これは最初個々に5分間シングルの時間を与えるというもの。
 具体的に言うならば福岡vs.長谷川のアスリート対決、
 尾崎vs.京子のスピード&テクニック対決、
 キューティvs.貴子のアイドル対決、
 アジャvs.関西の重戦車対決をまず行ないます。
 5分時間切れになったなら次のシングルに移りますし、
 もしそれまでに相手に勝利したならばそのまま次の相手と戦うことができます。
 それではそれぞれ見て行きましょうか。
 福岡vs.長谷川はオープニングにうってつけの華やかな攻め合い。
 その中で全女ならではの押さえ込みで福岡が先取したのは良いですね。
 ルールを認知させ、試合の可能性を広げました。
 尾崎vs.京子は盛り上がりの波に乗って飛ばしました。
 全女らしく動き回っていても
 攻守入れ替わる中で統一感、ダメージ感が失われていないのが良いですね。
 キューティvs.貴子。
 アイドル対決とはいえ貴子がいびるんだろうな、と思いきや
 キューティが先に仕掛けジャーマンを見せます。
 ビッグ・ブーツも迫力あり、予想を良い意味で裏切られました。
 一方アジャvs.関西は予想通りの打撃戦。
 その重さゆえにここでまさかのカウントアウト決着がありました。
 個々のカラーが強烈だからというのもありますが
 このファースト・アタック・ルールというのは面白いですね。
 ファースト・アタックが終わった後は一度大乱闘。
 控えの援護やカット時に技を叩き込んだりと
 混沌とした戦いの中でアジャが鈴木を沈めます。
 基本的にAJW>JWPというパワー・バランスが浸透し
 ホームのJWPの観客も応援に力が入ります。
 多人数マッチ故にやや流し気味の見せ方ですが熱を維持。
 連携技を張り合ってヒート・アップした後、
 今度はAJWが地力に加えて頭を使い、有利な立会いに持ち込んで試合の主導権を使います。
 ついでにアジャがブーイングを煽ったのもナイスです。
 京子が流血し、尾崎が目を腫らす壮絶な試合は40分過ぎて
 福岡が4人連続コーナー・クローズラインを決め更に爆発。
 京子がコーナーに駆け上がってダイビング・バック・エルボーと思いきやそのまま外にダイブすると
 他の選手も次々とダイブしていきます。
 決定的な瞬間をカットで防ぎあう決定的な1本を争う攻防は
 JWPが何とか制し、50分でようやく追いつきます。
 疲れが見える中、力を振り絞り
 最後は耐え姿で裏エースになっていた尾崎が59分55秒で1本取り見事なエンディングとなりました。
 文句なしに名勝負。

Cデビル雅美、プラム麻里子vs.長与千種、キューティ鈴木(11/18/93)
 デビルと長与の対決が目玉。
 そこに控え絡めて焦らしたりしていますね。
 JWPは全女と同じスタイルかと思いきや、ややプロレス寄りですね。
 人間関係を序盤で描いた後、
 デビルと長与が一つ一つ打撃を見せ、その上でロープ技を加える。
 プラムは地味に脚狙い。
 キューティはデビルという技をかけにくい相手でやりにくそうだが、
 それをどうするかが一つの見所となっています。
 長与とデビルの試合運びがベテランの妙と言うべき
 かなりしっかりしたもので、この長時間マッチが成立した立役者となっています。
 長与の注目の集め方は天性のものがある。
 33分のロング・マッチ。
 文句なしに好勝負。

D尾崎魔弓vs.北斗晶(11/18/93)
 北斗は尾崎を何者でもない、と耐えや技の決め方で表現して見せました。
 尾崎は受け手の時間を無為に過ごさずクイックで反撃を試みていきます。
 そのまま主導権を掴みますが、もう少し鬩ぎ合いあっても良かったかも。
 尾崎は小ささ目立ちますからね。
 膝狙いも綺麗な織り交ぜですが、その分きつく見えない欠点があります。
 尾崎がダイブに場外パワー・ボムを決め終盤へ。
 北斗は胸がつまってしまいましたが、
 それを感じさせない攻防を終盤も繰り広げます。
 挑発しながら両者センスのある一進一退を見せ最後まで加速しました。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:2/1/12)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@デビル雅美vs.ブル中野(4/18/93)
Aみなみ鈴香、伊藤薫vs.デビル雅美、キャンディー奥津(7/31/93)
Bファースト・アタック・ルール60分フル・タイム・マッチ:アジャ・コング、井上京子、井上貴子、長谷川咲恵vs.ダイナマイト関西、尾崎魔弓、キューティ鈴木、福岡晶(7/31/93)
Cデビル雅美、プラム麻里子vs.長与千種、キューティ鈴木(11/18/93)
D尾崎魔弓vs.北斗晶(11/18/93)