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Wrestling Heart アメプロ大賞2012結果発表


◆MVP
1 位 CMパンク 102P
2 位 ダニエル・ブライアン 42P
3 位 ケビン・スティーン、ドルフ・ジグラー 16P

寸評:前回、11票の得票の中で84Pを獲得したパンク。今年はそれを更に上回り102Pという圧倒的な支持で1位に。1年間王座を持つというビジネス上の大役を果たしつつ、試合面においてもブライアンとの抗争を初めとしてプロレス・ファンを納得させる結果を残してきた証明でございましょう。
 2位はブライアン。上記のパンクとの抗争は素晴らしかったですね。その後王座戦戦線から離れるもケインとのチーム・ヘル・ノーで大ブレイク。WWEのエンターテイメントの部分で2012年一の盛り上げを担いました。最もプロレスの上手い男であり、観客の扱いも手馴れたものでしたが、まさかWWEでもここまで活躍するとは誰が思ったでしょうか。今後のインディー勢の活躍につながるであろう成功例となりました。
 3位はスティーンとジグラー。スティーンは去年に引き続きPWG王者として活躍。去年は離脱していたROHにおいても王者となり引っ張りました。しかし2位から3位になったのはいかんせん太りすぎでプロレスの幅が狭く、ハードコアとトラッシュ・トークに頼ったためでしょうか。
 ジグラーはMITBを獲得。元々受身の派手さで人気のある選手でしたが試合の構築も確かなものとなりvs.シナではあるもののPPVのメインを行うという実績を積みました。MITBをいつ行使するかに注目が集まります。後は敢闘賞と票が分かれているところこそが今後のジグラーの課題でしょう。敢闘賞ではなくMVPだと思わせるスター性を手に入れられるか。


◆敢闘賞
1 位 エル・ジェネリコ 26P
2 位 オースチン・エリーズ 24P
3 位 ドルフ・ジグラー、ダニエル・ブライアン、シェーマス 20P

寸評:昨年2位であったジェネリコが1位に。選考対象外ではありますが日本のDDTでも大きな活躍を見せ知名度を上げましたね。昨年に続いて熟練味のあるファイトでEvolveなど各団体を引っ張りました。
 2位は羊。これまでの確かな仕事ぶりが評価されTNA王座戦線に進出。体は大きくないですがジェフと素晴らしい試合をやってのけました。まさに敢闘賞にふさわしい1年だったかと。
 3位は3人同率でジグラー、ブライアン、シェーマス。昨年1位だったジグラーが引き続き選出。とはいっても今年は半分MVPに票が流れたというところが大きい。来年更にMVP票を伸ばして欲しいですね。
 ブライアンもMVPと票が分かれつつも、こちらにおいてもランク・イン。どんな立ち位置になっても世界一プロレスが上手い男であることを見せ付けました。
 シェーマスはベビーフェイス王者としてしっかり仕事を残しました。ベビーフェイスには向いていないという前評判でしたが、力強いレスリングを身につけ、ビッグ・ショーとはショーにとってキャリア・ベストというべき試合群を残しました。


◆年間最高試合
1 位 エクストリーム・ルールズ:ジョン・シナvs.ブロック・レスナー
(WWE:Extreme Rules 4/29/12) 54P
2 位 タッグ王座戦、ラダー・マッチ:スーパー・スマッシュ・ブラザーズ(ch)vs.ヤング・バックスvs.フューチャー・ショック
(PWG:Threemendous III 7/21/12) 48P
3 位 WWE王座戦:CMパンク(ch)vs.ダニエル・ブライアン
(WWE:Over the Limit 5/20/12) 46P

寸評:今年のアメプロはこの3試合しかありません。投票される方も楽だったでしょう。本当に一人の方の好みが完全に順位を支配するような接戦。特殊なスタイル・クラッシュに過激なハードコア・マッチ、プロレスの純粋な融合の妙と3種3様の素晴らしい試合でした。とはいっても母数が違う中でTLCマッチが2位に選ばれたのは大きい。WWEファンもTLC2000の再来というべきこの試合は要チェックですよ。


◆最優秀 大会
1 位 WWE:Extreme Rules 4/29/12 70P
2 位 PWG:Threemendous III 7/21/12 56P
3 位 PWG:Battle of Los Angels Night One 9/1/12 & Night Two 9/2/12 12P

寸評:年間最高試合を生みつつ他の試合も素晴らしく安定感があった大会が圧倒的得票数で1位、2位に。1位、2位との差は単純な母数の違いという奴でしょう。甲乙つけがたい内容でした。逆にこの2大会が凄すぎて3位が選べなかった印象。BoLAとして得票頂いたものをNight One & Twoに割り振った結果BoLAがランク・イン。PWGはどの大会も良質でしたのでこの3位が他の大会でも驚かなかったですね。


◆最優秀 タッグ
1 位 チーム・ヘル・ノー 82P
2 位 スーパー・スマッシュ・ブラザーズ 44P
2 位 ヤング・バックス 22P

寸評:試合のクオリティ差からインディーが選ばれるのが常でしたが、今回は圧倒的な面白さを受けてWWEからチーム・ヘル・ノーが1位に。TLCを除けば印象に残る試合はほとんどないですが、それでもインディー・ファン含め圧倒的な支持を集めました。
 2位はSSB。これまで知名度はあるが数あるタッグの一人という印象でしたが今年に入って大きく飛躍。MOTYに入ったPWGの一戦含め2012年にハードコア・マッチを一手に引き受けました。とはいってもハードコアだけでなく通常試合でもウノ、とストゥピファイドの個性が爆発し素晴らしい試合を残しました。
 3位はヤング・バックス。一歩引いた印象でしたが、ChikaraやPWGを初めとしてインディーのタッグに欠かせない名タッグとして要所で絡んでいました。


◆新人賞
1 位 アントニオ・セザーロ 52P
2 位 ライバック 48P
3 位 マーク・アンジェロセッティ 26P
次点 サムライ・デル・ソル 24P

寸評:新人賞はまさかのセザーロ。WWE王座戦線に絡むというストーリー上の猛プッシュを受けたライバックを抑えての1位です。US王者としてプッシュされ(ある意味では放置されているようにも見えなくもないですが)、指を骨折しながらも常に良い試合を目指す姿勢がファンにも伝わりつつあります。インディーでの長い実績はありますが納得のランク・イン。
 2位はライバック。2013年も王座戦に絡むであろう選手。彼のような選手も貴重なので技術のある相手が上手く転がしてもらえれば。ブライアンとの試合が地味に見たいですね。
 3位はChikaraからアンジェロセッティ。YLC優勝に加えタッグでも素晴らしい活躍を見せました。新人とは思えないたくましさがありますね。今年はPWGにも進出なる?
 次点は24Pでサムライ。Wikiを見るとアメリカンのプロレス・スクールと同時にルチャでもトレーニングを受けたそうです。2012年に入ってEvolveを初めとして各所でその身体能力を遺憾なく発揮。ランク・インしてもおかしくない存在感でした。


◆最優秀団体
1 位 WWE 80P
2 位 PWG 56P
3 位 ROH 24P

寸評:昨年2位だったWWEが1位を奪還。今年も波がありつつも要所では結果を残しメジャーとしての凄みを見せ付けたところが評価されたのでしょう。2位はどの大会も平均以上で勢い衰えずのPWG。もはやPWG、ROHというここ2,3年の順位転換は確実なものとなってしまったか。余り票はありませんでしたがChikaraやCMLL、AAWなんかも頑張っていたと思いますね。


◆頑張りま賞
1 位 ジャック・スワガー 40P
2 位 テンサイ 38P
3 位 ランディ・オートン 18P
次点 シン・カラ 16P
寸評:昨年はWGTTが1位だったのですが2012年は得票なし。完全に悪い意味で見捨てられたパターンですね。2012年も微妙でした。
 代わって1位、2位に入ったのがスワガー、テンサイ。スワガーは納得。しばらくフェード・アウトしてギミック・チェンジという噂が数回にわたって起きるも結局何も起きず。このアワードの票を伸ばすだけ、という結果に。
 テンサイは新日での実績からシナ急襲という再デビューで期待高まるも、デビュー後ひたすらに転落人生。リング・ネームが物議を醸したとはいえ今やジョバーに過ぎず。結局PPVに1回も出れませんでしたね。
 3位はオートン。上の2人と違ってもっと活躍するところを見たいという良い意味でのランク・イン。2013年はヒール・ターンが噂されていますが果たして。
 次点になりましたがシン・カラは2012年も得票しています。立ち位置がほとんど変わらない中で怪我もあった中での得票は期待をこめての叱咤激励かと思いますが、どうなるか。2013年のvs.ミステリオが鍵か。


◆最優秀抗争
1 位 パンクvs.ブライアン 94P
2 位 シナvs.レスナー 16P
3 位 キャリハンvs.ヤンガー 14P
 やる必要なかったですね。パンクvs.ブライアンぶっちぎり。一応触れておくべきはキャリハンvs.ヤンガー。CZWにおいてアイアン・マン・マッチにまで発展する抗争を繰り広げ、PWGに輸出されるほどの盛況ぶりでした。