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WWE:Jericho vs. Punk Seriesの分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@クリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 3/31/08)
 #1。
 ジェリコを凌いでパンクがMITBを奪取したという経緯があります。
 序盤。
 ジェリコは対等な打ち合いに持ち込んでいますが
 蹴りは不恰好ですし選択ミスです。
 そのままジェリコが劣勢になりますが
 何故劣勢になったか理由に欠けます。
 腰/腹狙いで盛り返そうとしていますが
 スタンディング/ダウンの使い分けが弱い。
 終盤にかけて両者一進一退を作り出すだけの能力を発揮しましたが
 そこだけ出来たところで試合の印象を大きく覆すには至らない。
 少し悪い試合。

AKotR準決勝:クリス・ジェリコvs.CMパンク(4/21/08)
 #2。
 序盤すぐにカバーし合っていましたが、
 KotRにかける思いを見せるには不十分です。 
 パンクのスプリングボードに対して
 ジェリコがロープにドロップ・キックを打ったりと
 面白いアイディアが見られました。
 しかし今回はちょっと息が合わないようで雑に見えます。
 そんな状態にも関わらずカウンターを前面に出した攻勢を止めない。
 最後まで試合が形になりきらず。
 悪くない試合。

Bクリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 8/18/08)
 #3。
 パンクが蹴りを使いこなして
 ダイナミックな試合進行ができるようになりました。
 良い攻めが来ればジェリコも凌ぎがいが出てくる。
 一進一退が出来るという売りが
 試合の売りにつながるようになりました。
 パンクはスピードを活かしつつも
 ここぞでは間を置いているのも良かったですね。
 しかし終盤においてはどちらも投げという
 武器を持っていない課題が露呈されました。
 最後はランス・ケイドの介入からフィニッシュ。
 まあまあ良い試合でした。

C世界ヘビー級王座戦、ケージ・マッチ:クリス・ジェリコ(ch)vs.CMパンク(Raw 9/15/08)
 #4。
 オートン襲撃からパンクは防衛戦に参加できず王座から滑り落ち。
 掠め取ったジェリコと再戦という形です。
 試合ですが、パンクが怒りにまかせて襲いかかるもスケール小さめ。
 そもそも王座を失った原因は
 直接的にはオートン一味な訳ですしね。
 本人がいまいち身が入らないのも当然でしょう。
 その後も形式的な一進一退で形をつけていますが
 特殊形式になってまた逆戻りしたようで、
 その一進一退が試合から浮いている。
 最初の構造、どのように試合が向くのかの
 共有ができていないと矯正利かずに失敗するカードのようですね。
 終盤はケージを使った大技を連発して盛り上げましたが
 扉付近の攻防という弱いフィニッシュ。
 平均レベル。

D(レフェリー:バティスタ):クリス・ジェリコvs.CMパンク(10/13/08)
 #5。
 バティスタとジェリコが本筋のストーリー。
 ジェリコの相手がパンクである必要はほとんどなく
 ジェリコxパンク間の試合で魅せる気が毛頭ありません。
 まあ適当といいつつアクション数を稼いでいる当たりは
 一進一退が売りなだけあるかな、という印象。
 試合の見せ場はバティスタが
 ベビーフェイスにも関わらず偏ったレフェリングを行い、
 抗議した所でしめたとばかりにバティスタ・ボムを打つところですね。
 バティスタ本人も結構楽しんでいるようでしたね。
 ひどい試合。
パンク

ERace to the Rumble予選:クリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 12/22/08)
 #6。
 相手に対しての仕掛けるタイミングを個別に変えていますね。
 2人の間に一定の理解が生まれ、それにより高次の変化を生み出すことができるようになったということです。
 またジェリコがより受けにシフトし、
 知らず知らずの内に主導権を取り戻すバランスとなっています。
 また前回体格が小さいために投げのインパクトが弱いという課題が明らかになりましたが、
 今回受け手が補助的に跳ぶ力を抑えることでより力強く見せスポット化していました。
 更には一進一退の強みを活かして
 GTS、WoJの切り返し合いを豊富に作り上げてきました。
 熱のある内容で、10分台でこれだけ出来ればPPVで好勝負を生み出す可能性は十分にある。
 スプリングボードに対してジェリコがカウンターでコードブレーカーを決めフィニッシュ。
 中々良い試合でした。

FEC予選:クリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 1/26/09)
 #7。
 受け手が補助の力を敢えて入れない工夫は健在。
 ジェリコの凌ぎ方も比較的良い。
 しかしわずか3,4分しかないので
 パンクのダメージ設定を重くして
 序盤中盤を一体化しています。
 攻防のタイミングもややずれていますね。
 また中盤終盤も一体化していましたね。
 少し悪い試合。

Gクリス・ジェリコvs.CMパンク(Superstars 5/21/09)
 #8。
 ノリの良い観客をジェリコが掌にのせ更に盛り上げます。
 まずはリングに戻されたジェリコがすぐロープに走ったりと
 WWE以外の経験があるからこその型にはまらない発想で
 スピーディーな展開を実現させているのが良い。
 一方でこれまでと比べ一進一退におけるスポット数を絞り、
 リングのどの場所なのかを活かして戦略性を付与、
 そのスポットの重みを増す方向にシフトしています。
 更に三角跳びドロップ・キックを顔に叩き込んでいたりと
 ハード・ヒッティングでお互い力を振り絞った戦いになりました。
 終盤も両者の攻めと受けの提案が一致、
 攻防がどんどん繋がっていき面白いの一言です。
 SuperstarsだからこそWWEの枠に囚われない内容でした。
 中々良い試合。

Hクリス・ジェリコvs.CMパンク(SD 5/22/09)
 #9。
 打撃で調整して一進一退を作っていますが、
 前回の疲れがあるようで、やや負担の少ないやり方となっています。
 構成は同じくスポットを要所に絞り、ベースとするやり方。
 そしてGTSとWoJで優れた切り返し合いを見せ盛り上げました。
 一通りやった後、ウマガ乱入で幕。
 まあまあ良い試合でした。

Iクリス・ジェリコvs.CMパンク(SD 6/12/09)
 #10。
 レスリングの攻防を行なっていますが、いまいちですね。
 緊張感が足りない中でGTS、WoJの前振りを行なってしまいます。
 その後も思いっきりの足りない仕掛けで
 試合が魅力的になりきれていません。
 受けで連鎖させたりと攻防の作り方に大きな変化はないのですけどね。
 またGTSが比較的早く決まる展開は伸び悩みますね。
 悪くない試合。

JWWE王座戦:CMパンクvs.クリス・ジェリコ(Wrestlemania 28 4/1/12)?
 WMで対戦が噂される両者ですがどうなるか。
 まず序盤ですね。
 パンクの蹴りがなくなってしまった中、
 WWEの制限を受けながらのレスリングとなるでしょうが
 ジェリコも40歳を超えている以上そのレスリングだけで
 観客の注意を引きつけることは難しそうです。
 Superstarsで見せたような挑戦的な変化も
 WMという格式のある舞台では歓迎されないでしょうね。
 中盤以降は攻防のタイミングがずれたり、
 試合を建て直せず、ずるずる行かないかが心配です。
 WMの対戦ということで他のPPVと違い
 ハウス・ショーで試合を重ねるということをするかどうか。
 WM1回きり&メイン確定のロック/シナがあるので
 こちらのカードはある程度ハウス・ショーで行なっても良いように思います。
 終盤は以前見せたようなGTS/WoJの切り返し合いをすれば間違いはないでしょう。
 WMにふさわしい試合をするポテンシャルはあるものの
 パンクの変化、ジェリコのブランクにどう対応し、
 以前の関係性に繋げていくかが鍵ですね。

(執筆日:2/11/12)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@クリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 3/31/08)
AKotR準決勝:クリス・ジェリコvs.CMパンク(4/21/08)
Bクリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 8/18/08)
C世界ヘビー級王座戦、ケージ・マッチ:クリス・ジェリコ(ch)vs.CMパンク(Raw 9/15/08)
D(レフェリー:バティスタ):クリス・ジェリコvs.CMパンク(10/13/08)
ERace to the Rumble予選:クリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 12/22/08)
FEC予選:クリス・ジェリコvs.CMパンク(Raw 1/26/09)
Gクリス・ジェリコvs.CMパンク(Superstars 5/21/09)
Hクリス・ジェリコvs.CMパンク(DQ)(SD 5/22/09)
Iクリス・ジェリコvs.CMパンク(SD 6/12/09)